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スライム、動く

あれから3日たった。

分裂しては食べて分裂しては食べてを何度も繰り返してきた。

この体は睡眠すいみんを必要としないらしく、休まずに分裂と言う名の流れ作業を続けていた。


気付けば軽く300は超えている。

この辺、一帯を文字通り更地にしてあることに気付いた。

そう、俺達以外他の生き物の姿見が見当たらないのだ。


俺達は、木を溶かして倒した時も、大きな音が周りにひびいたのに対しても静かだった。静かすぎる。

普通だったら鳥なら空に飛びだってしまうし、動物なら草むらから逃げだしても可笑おかしくはない。


この森は生き物が居ないのか、それともなにかが起きたのか判らない。

そして、危険かも知れないが、ここから離れようと思う。

一人、いやこの場合は一匹か、なら絶対に俺は動かないだろうが。

だが、こっちには300を超えるスライム軍がいる。なら、大丈夫のはずだ。


『Lv1のスライムですので、差ほど変わりないと思いますが?』

いいんだよ、Lv1でもよぉ!弱くても、数のぼうりょくでカバーするし、なにより数が多ければその分生存する確率が数段に上がるしさ。


色々と生存率を上げるために工夫もした。

まず、五匹で一グループに別れて俺を中心に広がり、感知系のスキルを使用して足の遅さをカバー。そして、必ず一グループ以上から熱感知の範囲である5メートル以内に居ることにする。

もちろん物陰に隠れると熱感知では見えなくなるので無理のない程度で警戒してもらう。


某巨人の漫画みたいに移動する。俺達は一撃で死んでしまうほど弱い。あれは、機動力があったが、こっちには機動力が無いのが、感知系のスキルがある。特に、魔力感知は範囲が広いうえに、物が有っても関係無く解る。


魔力感知を簡単に言えば、立体式のマップでその気になれば木の葉の一枚一枚を知ることができるほどさ。


とりあえず、分裂体には、生き物がいたら近くのグループに合図として、体内に酸を生み出してもらう。すると、熱感知でいつもひんやりしているのか青色に対して酸を生み出すと真っ赤になる。

そして、もしものために、分裂体には体を使って音を出してもらう。正確には音ではなくその動作で生じる振動が空気中に伝わって、振動感知で音として感じることができる。


これを伝言ゲームのように、俺の所まで繰り返す。

そして、俺の近くに3メートル間隔かんかくで12匹のスライムが時計の様に並ばしている。

最終的にこいつらが感知した合図を俺に教える。

後は、俺が移動する方向を命令することで危険なく移動することができる計算だ。


余談だが、念話テレパシーの様なのがないのに、向こうには伝わるけど、向こうからこっちへは全く伝わってこない。不便である。


これらを使って危険をくぐりながら移動しようと思う。

こっちは、睡眠要らずの疲れ知らずだ。


ついでに、命令した後に別の命令したら同時進行するか自分で優勢順位を付けて行動した。

命令中に分裂させたら、新しく生まれた方も同じ命令に従って行動することがわかったので道中、余裕なら増やしていこうと思う。


では、ここにも少し愛着が湧いてたが出発しよう。

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