プロローグ
下手くそですみません。
突然だが自己紹介をさせてくれ。俺の名は天宮 蓮だ。
22歳の何処にでも居る平凡な社会人だった。だったと言うのは俺はもう死んでしまっているからだ。
そう、あの日俺は後輩との飲み会に行く途中の出来事だった。
「先輩、次の信号の先にあるコンビニの奥の方に美人の経営してる飲み屋があるっす。」
あ~、うるせぇよ。こっちは残業が終ってやっと休めると思ったのにこれだよ。
「そうか、それは楽しみだな。」
実際は楽しみでもない。吉田のバカが残業の日に限って飲みに誘ってくる。
てか、俺じゃなくて大学の友人を誘えよ。友人を。
「えぇ、絶対に先輩の好みの女性っすよ!それから。」
などと頼んでもいないのにペラペラしゃべり続ける。
そして、信号が青に変わり渡っていたその時だった。
赤信号なのに突っ込んでくるトラックがいる。
「おいおい!?嘘だろ!!」
トラックはもうスピードで来ている。吉田はこっちを見ていて反応が遅れてしまった。こいつを見捨てれば俺だけは助かる。
だが、俺はそんなクズには死んでもならん!!
「吉田あぁぁ!!」俺は吉田を突飛ばした。「せ、先輩!?」
時間がとてもゆっくりに動いて見える。人が事故りそうになると遅く感じるってのはどうも、本当のことのようだ。
あいつの驚いた顔がよく見える。だが、これでこいつだけは助かっただろうな。
そして、それが俺の最後に視た光景だった。
回想はここで終わりです。次から、本編です。