「エピローグ」 [view04]
「エピローグ」 [view04]
蛇苺と黒風が曲がり角の奥へと消えてしばらくした後。
死なない程度に襲撃して来たロボットの操縦者をいたぶりながら、グールの再生を待っていると、2人が戻ってきた。
「話シ合いは終了でスカー?」
「うん」
「ああ……」
蛇苺は満面の笑顔で、黒風は憔悴しきっている。この十数分間に何があったのだろうか。
「しかし、」
聞こうと思ったことを聞いてみる。
「ドウして、この半グール?半吸血鬼?を助けマシタかー?」
これだけわかりやすい身体的特徴があるのだから、不意打ちで破壊することぐらい、いくらでもできたはずだ。
「だって、サーシャル前々から自分のお供欲しがってたじゃない。自我もあるようだしね」
蛇苺が笑いながら答える。
「シカシ、珍しいケースですネ~」
グール?の方に目を向ける。
「脊椎を壊されても死んでいないトコロからシテ、グールではない。しかし様相は完璧グールデース」
ほぼ、9割がた再生がし終わっている。
あとは目を覚ますだけだろう。
「ソウイえば、何を話しにイッテマシタかー?」
蛇苺が人差し指を口の前にあてながら笑い、黒風がため息をつきながら目を伏せる。
「ふふ……、ひーみーつー」
不意に、黒風が思いついたように顔を上げる。
「そういえば、よくロボットの操縦者の居場所がわかったな」
とうの操縦者は食べやすい一口サイズに細切れている。
「あのタイプのロボットは前にも見たことがアリマシター。あれの操縦には大量の機材が必要デース。それを収容できるトラックとナルト、見つけるのは簡単デシター」
「なるほどねー」
蛇イチゴが首を振って納得する。上機嫌だ。
赤毛の彼が目を開け始めた。




