2章第21話:『償い』
Aと一夏太がそれぞれ向かい合う。
「A、少し話をしようぜ」
「話?俺はここにお前をぶん殴るために来たんだぞ?」
「まあまあ、そんな物騒なこと言うなよ。俺はお前を仲間にしたいんだ」
一夏太が衝撃的な事を言う。
「俺をお前の仲間に?犯罪者に加担する気なんかねーよ」
Aが一夏太の誘いをばっさりと断る。
「まあ、聞けよ。俺は成神から与えられたこの力で世界を変えるんだ」
「世界を変える?何を言い出すかと思えば何言ってんだよ」
「この世界の犯罪者を殺して、誰も虐められない世界を作るんだ。素晴らしい世界だと思わないか?」
「はっ、どうせその成神とかいう代理人に変な事を吹き込まれたんだろ?」
Aが一夏太の理想の世界を鼻で笑う。
「成神は俺に力を与えてくれて目標をくれたんだ」
「馬鹿が、いいように使われてるだけだ」
「いいように使われてるのはどっちだよ、A」
一夏太ごAを鋭い目で見る。
「ダークナイツはAみたいな子供を使って危険な犯罪者を殺させてる。酷いとは思わないのか?」
「論点をずらすなよ、俺はお前がいいように使われているといったんだ。それなのに否定しないってことはお前だって気づいているだろ」
「……たしかに成神は俺をいいように使いたいだけかもしれないが与えられた力は本物だ、それに成神が俺の世界に不要な存在なら消すだけだ」
「そうやっていずれお前の近くにいるやつを全員殺すんだろう?どうせ俺のことも邪魔になったら殺すだけだ。そんなやつに世界を作り変えるなんて無理に決まってんだろ」
「うるさい!そんなことない、やってやる!……それに俺はもう戻れないんだよ、罪ない警察官も殺して両親まで手にかけた!こうするしか俺には無いんだよ!」
「……やっぱりお前が両親を殺したのか」
「ああ、俺が殺した。だからもう俺には世界をよくする以外に罪を償う方法はねぇんだよ!」
「馬鹿野郎が、お前をぶん殴って罪の償い方を教えてやる」
Aが刀を鞘から引き抜き、一夏太へ向ける。
「そうかよ、なら」
一夏太が無数の武器を持った分身を作り出す。
「俺がお前に勝って俺の正しさを証明してやる、こいよA!」
ついに一夏太とAの戦いが始まる。




