第四十一話:『一夏太VS匿名K』
「お前……何をした…!?」
突然後ろに下がろうとした警察官が全員血飛沫をあげて、倒れた。
「あー、伏線のこと?いいだろ、この能力。これを使えば俺よりも格下の相手に一つ禁止事項を付与できるんだ」
「禁止事項?」
「そ。そしてそれを破った相手に死をプレゼントってわけ!さっきは警察官に逃げるなっていう禁止事項をつけたんだよ」
(思った以上に厄介な能力だな)
「さっきから何をいっているんだ!変なマジック使いやがって!」
K以外の諜報班員が一斉に一夏太に攻撃を仕掛ける。
「あっ、おい!待て!」
Kが咄嗟に静止するもすでに攻撃を仕掛けようとしていた。
「なーんでこうもバカは学ばないのかな、【伏線】、俺に近づくな」
「あ…………」
「「「ビシャッ…………ボトッ!」」」
そして、女子生徒は気絶し、Kと女子生徒以外の全員が死んだ。
(ちっ、ミスった!最初から俺だけで戦えばよかった!無駄死にだ、くそ!)
「で、次はお前?一人になっちゃったけど、勝てんの?」
一夏太が女子生徒を乱雑に突き離して、床に倒す。
「舐めんなよ!【創造神・偽】!」
能力で剣を作り、一夏太へ突撃する。
(おそらくあいつの伏線の効果対象は自分の格下の相手、つまり契約者である一夏太にとって対象は普通の人間)
「なら同じ契約者の俺なら近づいても問題ねぇよなぁ!」
一瞬で一夏太との距離を詰めて、攻撃する。
「なんだ、お前。契約者か、ちょうどいい」
一夏太が避けずにその攻撃をくらう。
しかし、剣が一夏太の体をすり抜けた。
「は?」
「ははっ!それはまだ下書きの存在だよ?」
すると後ろに一夏太が現れた。
(下書き?それに能力は伏線だけじゃなかったのか)
「いいだろ?これ、分身作れるんだよ。」
一夏太の周りに無数の下書きの分身が現れる。
「「「どれが本物かわかるかな?」」」
「ちっ!こうなりゃ片っ端だ!」
攻撃を仕掛けるが透けられ、当たらない。
「こいつか!違う!じゃあこいつか?おら!……違う!くっそイラつく!」
無数の分身に圧倒され、Kが一撃をうける。
「ぐっ!ってぇー、そんならこれでどうだ、【夜状爆音空間ナイトクラブ】!」
狭い廊下が大音量の音で溢れかえる。
「ぐっ!あぁ!うっせぇぇ!」
思わず本物の一夏太が耳を塞ぐ。
「本物はお前だな?」
一夏太にKが強烈な蹴りを入れ、廊下の壁まで吹き飛ばされる。
「がっぁぁ!くそ!くそ!くそ!雑魚がっ!一回まともに入っただけでイキんなよ!」
ぼろぼろになった体を立ち上げKを睨む。
「とどめだ」
Kが剣を振り上げる。
「そんな物騒な物ダメですよ?」
突然Kが持っていた剣が粉々に砕けた。
「……は?お前、何をした」
Kが男の凄技に驚愕する。
「成神!」
「いやー、随分やられましたねー?日立一夏太」
一夏太の隣には突然成神と呼ばれる男が立っていた。
「ここで彼をやられると困るんですよ、だから」
成神の腕が三本の鋭利な槍に変わる。
「すみませんね、K」
刹那の速度でKの腹を貫いた。
「がはっ!!ぉ、前、何も、の……」
倒れるKを上から見下ろし
「私ですか?私はただの《代理人》、ですよ」




