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失踪から1年後

 エミリアが失踪してから1年が経過した。


 その間、全くと言っていい程、エミリアの消息はわからなかった。


 『もう既に亡くなっているのではないか』という声もあり身元不明の遺体も調べたがエミリアである証拠は見つからなかった。


 忽然と姿を消したエミリアの噂は庶民にも広がっていったがすぐに消えた。


 いつからかエミリアは忘れられた存在になっていった。


 そんな彼女の実家だが現在は売地となっている。


 公爵夫妻関係者がこぞっていなくなったので公爵家は自然消滅して主がいなくなった屋敷は国が買い取り売地となったがこの1年買う者がいなかった。


 門には固く閉められ鍵がかけられ閉ざされていた。


 そんな屋敷の前に1人の女性が立っていた。


「漸く帰ってきたけど屋敷がこんな状態になっているとはね……」


 深く帽子を被り表情は見えないが声からは屋敷を見て懐かしさを出している。


「まずはこの屋敷を買い戻さないといけないわね」


 当面の目標を定めた彼女は屋敷を後にし王都の大通りから裏にある小さな店へと入っていった。


 看板には『雑貨屋ミリー』と書かれていて扉には『近日オープン』の張り紙が貼ってあった。


 彼女は帽子を脱ぎふぅ~と息を吐いた。


 髪は金髪だが短く切られている。


「もうすぐ私の人生の再スタートが始まるわ……、これからはミリーとして第二の人生を楽しむわっ!」


 そう言って彼女、ミリーは意気込んだ。


 エミリア・エレンバシアはミリーと名を変え密かに戻ってきたのだった。  


 

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