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第5話 魔王襲来!②

【僕はこれからの話じゃなくて、これまでの話をしているんですけど?

あんたはアイちゃんの両親を生き返らせる事ができるのか?】


【い・・・いや・・・】


【なら交渉決裂だ。

僕の愛する小さい子・・・じゃなくて小さいモノを傷つけた罪、しっかりと受けてもらおうか!】




 ロリコンである事を、なんでこんなにカッコつけて言えるのだろう。


 てかもう”小さい子が好き”って隠しきれてないじゃん。

 漏れちゃってるじゃん。

 溢れ出ちゃってるじゃん。


 


【まぁ本当ならFA○ZAの購入履歴を全国民にバラすぐらいで収めてあげたかったんだけど、今回は子供を不幸にした罪だからね。容赦しないよ】


【ファン・・・?なんだ・・・それは!?】




 反抗する国王をよそに、魔王は座り込む国王のオデコに人差し指を置いた。


 まさか、そのまま殺すの!?


 いや、でもそれぐらいは仕方ないわよ。

 私の人生を滅茶苦茶にしたんだから、死を持って償うべきだわ!!!




【キュゥウウウン・・・!】




 すると魔王の指先が強く光り、直後に国王の顔から一気に生気が無くなった!


 まさか、もう死んだの・・・?

 こんな一瞬で・・・?




【よし、とりあえずこれで一段落だね。

国王には、この先30年は何も感じない、何も考えられない、何も生み出せないけど生きているという意識だけは残る呪いをかけておいた。

彼にはこれぐらいが丁度いいでしょ】




 ・・・いやエグ!!!!


 エグすぎるわよ!!!!



 そういや、めちゃめちゃ魔王だったわコイツ!

 めちゃめちゃ魔王らしい能力しか使わないじゃんコイツ!


 ただのロリコンニートじゃなかったんだわ!!




【さーて、ようやく落ち着いたね。

アイちゃん見てる~?イェーイ!ピースピース!!】




 いや、ずっと見てたわよ。


 こっち向くな変態。




【なんかずっとツッコミしててくれてありがとうね~。

シリアスな話の時にめっちゃツッコミしてるの、全部聞こえてたから笑っちゃいそうだったよ~】


「・・・は?

・・・はっ?はっ?はっ?

ちょっと待って。これ、聞こえてるの・・・?」


【うん!僕だけに聞こえるように、馬車に盗聴器仕掛けてたからね!

ずっとアイちゃんが耳元で・・・】


「黙れ!それ以上喋るな!!

お前はもう完全な犯罪者だ!死ねクソロリコン!今スグ、土下座しながら死ね!!」


【おうおう、汚い言葉だけはスラスラでてくるね。

まぁそこも好きなんだけど】




 もうだめだコイツは。もう手遅れだ。

 世界が生み出した史上最悪のモンスターだったわ。




【ていうか、この先どうするの?アイちゃんは。

この国は、実質的に崩壊させちゃったんだけど・・・】


「どうするって・・・私はここで育ったんだし・・・・あれ?」




 確かにそうだ。


 私はこれから何をするべきなんだろう・・・




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