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16 嫌い

「嫌ですね……」


はぁ?……嫌ってどう言うことだ。


一体、山岸の何が嫌なのだ。


「どうしてですか?」


すると、犬飼さんは笑った。


「だって、初瀬君の好きな相手じゃないですか?私、そんな人を友達として認めるのは無理ですね。むしろ、東雲様の敵になる人ですね。」


と言う事は、俺が悪いと言うことだよな……


俺には、東雲 宇鷹さんと言う許嫁がいる。


それにも関わらず、俺は、幼馴染の山岸が好きである。


その結果、犬飼さんは山岸のことを嫌っているのだろう。


「犬飼さん。お願いします。山岸さんと仲良くしてください!俺何でもしますから!」


頭を下げ、犬飼さんにお願いした俺。


まぁ、こんなもんで、仲良くはしてくれないだろう。


だから、何かを犠牲にしなければ……


「なら、私の条件を受け入れてもらいます。今後一切、山岸さんと関係を持たない。そして、東雲様と本当の恋人になり、そして結婚する……それが私からの条件です」


それで、山岸が楽しい学校生活を送れれば、俺は問題ない。

だから、この条件は


「わかりました。約束守ってくださいね」


「そっちこそ、守ってくださいね」


こうして、俺は犬飼さんと約束をした。

これで、山岸の学校生活も良くなるだろう。

そして、瀬奈さん、犬飼さんと共に仲良く過ごしてくれるだろう。


「あれ?おかしいな……」


これで、山岸は楽しい学校生活を送れる。


それなのに、どうして、俺は泣いているんだ。


うれしいはずなのに、どうして、涙が止まらないのだ。


――後日―― 


「愛理!ごはん!」


「はいはい、行きますよ。ていうか、私はごはんじゃないから!」


いつも通り、瀬奈さんを誘った。

そして、


「折角だから、山岸さんも一緒にどうですか?」


「えっ、私ですか?……」


「そうつぐっち!」


「つぐっち?!」


「そうだよ。今日から山岸さんはつぐっち!もしかして、駄目だった?」


「ううん、そんなことはないよ」


「じゃあ、この3人で行きますか!ねぇ、つぐっち!」


こうして、3人は仲良くなるのであった。


ありがとう、犬飼さん。約束を守ってくれて……


「あっ、私ちょっと用があるから先行っていてね」


「うん、分かった」


そう言った山岸は、俺の方に来た。


「こう君、これ良かったら食べて。昨日のお礼」


「ありがとう……」


「また一緒に食べようね!」と山岸は瀬奈さんたちの方へと行ってしまった。


「また、一緒にね……」


俺は山岸からもらった弁当を食べた。


「美味しい……」


これで、山岸は楽しい学校生活を送れる。


良かったな……山岸


涙が出そうなのを抑え俺は弁当を食べた。


さて、犬飼さんは約束を守ってくれた。


今度は俺の番だ。


――休日――


俺は覚悟を決めた。


「東雲先輩」


「はい、何でしょうか?」


「俺は、東雲先輩を一生愛します。だから東雲先輩も俺のことを一生愛してくださいね。」


今、東雲先輩は「何言っているんだろう初瀬君は……」と思っているだろう。


だが、俺にとって、東雲先輩を一生愛すと言う誓いを示すものだ。


もう、山岸とはお別れだ。


これからは、東雲先輩しか見ない。


読んでくれてありがとうございました!

次回も宜しくお願いします!

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