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3-5 (火)私もボーイフレンド欲しいデース

やってきました金髪碧眼の巨乳美少女!

短期留学だけどどうする由紀恵!?

どうなる友也!?

へんてこ外国人が織りなす短期留学物語です。


 「という訳で、学園祭の最後の日に校庭の奥にあるあの大きな木の下で告白すると永遠に結ばれるという伝説があるんだよ~」


 「OH-! それ何とかメモリデース! 昔やりまくったゲームデース!! 私もボーイフレンド欲しいデース!」



 いや、なんだかよく分からないけどいいから手を動かせ、お前ら。



 私は学園祭の準備でうちのクラスがやる出し物、メイドカフェの準備の為予算やら道具の貸し借りについて確認をしている。

 

 何故メイドカフェかって?

 それはもうリンダのせい。


 

 『学園祭ならばメイドカフェは鉄板デース!』



 変な事言うからクラスも盛り上がっちゃって、紫乃がメイド服を貸し出するとか言うから即決定。

 あれよあれよといううちにクラス委員長をやらされている私がとりまとめをさせられるという状況。


 まあ紫乃のお陰でメイド服や執事服はすぐに手配は出来た。

 それと道具もお茶のセットとかも紫乃が準備出来ると言う事で良いのだけど‥‥‥



 「誰よこんなにもメニュー増やしたの!? 誰が作るのよこんなの!!」



 「あ~、長澤さんなら何とか出来るってみんな言ってるから~」


 「大丈夫、長澤さんなら!」

 

 「だからお兄さん紹介して!」



 おいこらオマエラも何言ってんのよ!

 そして最後!

 どさくさに紛れてお兄ちゃんに手を出そうなんて!!


 私はきっとなってクラスの女子を睨む。



 「ところで由紀恵、友也たちも何かするデースか?」


 「お兄ちゃん? ああ、三年生も何か出し物あるはずだけど、何するのかな?」


 そう言えばまだ聞いていなかった。

 お兄ちゃんのクラスか‥‥‥


 ふと高橋静恵が思い浮かぶ。

 あのおっぱお化けがいるのだからまさかいかがわしいものを!?

 そしてお兄ちゃんを誘惑するのでは!?



 「お、お兄ちゃん!」



 「どうした由紀恵?」


 「あ、あれ? お兄ちゃん、何でここに?」


 「なんでも何も、今朝言ってただろうに。今日は部活中止だからお前が荷物運ぶから手伝えって言ってただろうに」


 そう言えば紫乃が衣装貸してくれるから取りに行くのだった。

 流石にあたしと紫乃、リンダでは手が足りない。

 下僕その一は勿論手伝わせるとして、お兄ちゃんにも声を掛けていたんだっけ。


 「友ちゃんのクラスってなに出し物するの~?」


 紫乃がひょいと覗き込んできながら聞いてくる。


 「ああ、うちはなんか占いをやるとか言っていたな。高橋がそう言うの得意だとか言ってね」



 占い?

 あのおっぱいお化けが??



 あたしは思わず想像してしまう。

 アラビア風の口元を半透明な布で隠したやたらと露出の高い衣装で水晶の前で占いをする高橋静恵‥‥‥


 「お、お兄ちゃん! おっぱいの誘惑に騙されちゃだめよっ!!」


 「なんなんだよいきなり!? 何それっ!?」


 ワーワーわめく私たちだった。



 * * * * *



 「いや、確かに貸してくれるのはありがたいのだけど‥‥‥」


 紫乃に借りたメイド服は私がイメージしていた長いドレスのおっとりした感じのものでは無かった。

 短いスカート、フリフリのレース、そしてやたらと胸を強調するようなデザイン!



 当てつけか!? 

 私に対する当てつけかぁっ!?


 

 「ぜぇぜぇ‥‥‥ 紫乃、これって悪意しか感じないのだけど‥‥‥」


 「え~? 由紀恵ちゃん酷~い~。ちゃんと由紀恵ちゃん用にもこれ有るよ~」


 そう言って紫乃に渡されたのはネコミミカチューシャだった。



 「OH-! 一度は見たい由紀恵の姿上位三番目に入るやつデース!! もう辛抱たまらないデース!!」



 そう言ってリンダにネコミミカチューシャをつけられる。

 そしてメイド服をあてがわれ更に黄色い声を上げる。



 「OH-! 由紀恵似合ってますデース!! すぐに着替えるデース!!」



 「うわっ、長澤さん可愛いかも!」

 

 「ほんと、ネコミミもその黒髪に合うし!」


 「胸が無くても可愛さでカバーね!!」



 クラスの女子たちも口々にそう言ってくれるけどうれしくないっ!!



 「衣装合わせするならみんなでしてよ! 私一人じゃ恥ずかしいわよ!!」



 半ばやけになってそう言うとみんなは顔を見合わせ男子たちを教室から追い出しカーテンを閉め扉に鍵をかける。


 そして‥‥‥



 「メイドさんデース!」


 「う~ん、由紀恵ちゃん可愛いぃ~」



 「長澤さん、それ反則。私でも変なものに目覚めちゃいそう‥‥‥」


 「な、長澤さん、この肉球グローブと尻尾もつけて語尾を是非『にゃん』でっ!!」


 「お持ち帰りしたーいっ!!」



 いや、勢いで言っちゃってみんなもちゃんと着替えて衣装合わせしたけどなにこれっ!



 神様は不公平すぎる!!



 リンダも紫乃も他のみんなもちゃんと出っ張っているし強調するデザインだから大きれば大きいほど似合っている!

 しかし私は布がかぶったままその凹凸がほとんど見られない‥‥‥



 「この控えめなのがまたそそりますねぇ~」


 「その代わりネコミミも肉球グローブも尻尾ももの凄く似合っている!」


 「いいなぁ、こんな子欲しいなぁ~」



 「OH-! みんな駄目デース、由紀恵は私の嫁デース!」


 「ほんと由紀恵ちゃん可愛いもんねぇ~」


 

 もうほとんど玩具扱いの私。

 みんなで勝手にわいわいやっている。



 はぁ、こんな姿お兄ちゃんに見られたら何て言われるか‥‥‥



 ぴろりろりん♪



 あれ? 

 スマホに着信?



 私はスマホを確認するとお兄ちゃんからだった。



 『可愛いじゃないか由紀恵。やっぱりネコミミにメイド服に合ってるぞw』


 「はぁっ!? ど、どう言う事ぉっ!?」



 添付されている写真をいると先ほどのみんなにいじられて写した写真だった。



 「友也にもおすそ分けデース!」


 「お前かぁッ!? なんてもの送ってくれるのよリンダぁっ!!」



 真赤になって怒る私。

 メイド服は仕方ないとしてもネコミミ肉球グローブ尻尾付きの写真に「にゃん♡」とか文字まで加工した写真だった。




 結局これで当分お兄ちゃんにもいじられる羽目になってしまうのだった。  

    






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[一言] >「誰よこんなにもメニュー増やしたの!? 誰が作るのよこんなの!!」 >「あ~、長澤さんなら何とか出来るってみんな言ってるから~」  裏方での活躍を期待して、 >「メイドさんデース!」 …
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