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絶望の果ての理想郷  作者: 秌雨
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第19話、盗賊団のアジト


「はぁ……はぁ……」


あれからどれくらい経っただろう、身体中ががビリビリとして痛い、明かりがひとつしかないこの牢獄でにゃ〜は何度も何度も電流の拷問に耐えていた。


「しぶてぇ猫だなぁ、言っちまえば楽になれるっつってんだろ?」

「本当に、知らないんだにゃ……」

「ああ?もうそのセリフ聞き飽きたっつーの、 いい加減にしねぇと今度は休み無しにするぞ!」

「にゃっ!?」


あんなの休み無しに喰らったら死んでしまう。にゃ〜は必死に懇願した。


「お、お願いにゃ!信じてにゃ!にゃ〜もあの子のことを探してるんだにゃ、だからあの夜に街を歩いてたんだにゃ!」

「そんないかにも今作ったような話、信じれる訳ねぇだろ!」

「嘘じゃないんだ……にゃあっ!!!??」


男はにゃ〜の髪を容赦なく引っ張った。


「くぅっ………!!!!」

「てめぇ、あんまり俺を舐めんじゃねぇぞ?」

「痛いにゃ……離してにゃぁ……」

「気が変わった、てめぇを殺す」

「っ!?い、嫌にゃ!嫌にゃ!許してにゃ!」

「うるせぇ!今すぐ死にやがれ!このクソガキ!」

「いやああああああああああ!!!!」


男はナイフを取りだし、それを思いっきりにゃ〜の胸に突き刺そうと振り下ろした。


「兄貴!大変です!」


しかし、牢獄に別の男が慌てて入ってきてナイフはにゃ〜の胸の直前で止まった。


「なんだ?」

「アジトに何者かが近づいています!」

「なんだと!?誰だ?」

「分かりませんが、数人います、その中には例の石を持ったやつが」

「石を持っているやつだけ捕らえろ、後は全員殺せ!」

「へい!」

「命拾いしたなガキ、だが用が済んだらてめぇをぶっ殺す、震えて待ちな」


男はそう言い残して部屋から去っていった。


(た、助かったにゃ〜……でもこのままじゃ殺されちゃうにゃ、誰か、誰か助けてにゃ……)



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


私達はニーナちゃんを助けるべく、フレキ君の案内で盗賊が住んでいると言われている森の入り口に着きました。


「さて、この森には盗賊団のアジトがあります、ニーナさんも恐らくそこにいるかと、盗賊の襲撃に会う可能性が高いです、しかも盗賊が物陰に潜んでいたり、罠を貼っていたりするらしいので気を引き締めて行きましょう」


私と他のみんなも頷きました。

しかし、木乃葉ちゃんだけ口を開きました。


「少しいいか?フレキ殿」

「どうしました?木乃葉さん」

「私とリィルが別行動するのはどうだろうか?先にアジトを探して楽に入れるようにしておく」

「ふむ、確かにその方が効率はいいですね、分かりました、くれぐれもお気をつけて」


「了解した、行くぞリィル」

「はいは〜い♪」


そう言うと木乃葉ちゃんとリィルちゃんは木の上にジャンプして、森の中へ入って行きました。


「では私達も行きましょう」


私達は森の中へと歩きだしました。

とても暗い、まるでプレスターの街に初めて行った時のあの森と雰囲気が全く同じです。少し怖いですがそんなことは言ってられません。ニーナちゃんを助けなきゃ!

そう心に言い聞かせて歩いていると、仙理君が「止まれ」と言って私達を静止させました。


「出雲、わかるか?」

「うん、誰かいるわね……」

「出て来やがれ!そこにいるのは分かってんだ!」


仙理君がそう叫ぶと、木の陰から5人ぐらいの男の人が出てきました。みんなバンダナを被っていて、とても悪そうな顔をしています。


「俺達が隠れているのがよく分かったな」

「殺気が丸出しだったぜ、隠れるんだったら気配ぐらい消しな」

「テメェらここに何しにきやがった?この森は俺達盗賊団のテリトリーだ」

「俺達はお前らのアジトに用があってな、教えてくんねぇか?」

「じゃあそこの猫がぶら下げているやつをこっちによこすんなら考えてやってもいいぜ?」


1人の盗賊が私を指さして言いました。すると仙理君私達の前に出てきてこう返しました。


「悪ぃがそれはできねぇ」

「へぇそうかい、じゃあ仕方ねぇな、お前ら!こいつらをぶっ殺してでも奪うぞ!」

「そう来ると思ったぜ!」


5人の盗賊はナイフを構えました。仙理君も背負っていた槍を構えて戦闘態勢に入ります。出雲ちゃんも私達の前に出てきて、戦闘態勢に入りました。

そして、1人の盗賊が仙理君に斬りかかりました。


「死ねぇ!」


しかし、仙理君は軽々と3つの穂がある槍の先で受け止めました。


「くっ!」

「そんなちっこいナイフじゃあ攻撃は届かねぇよ」

「お前らも何ぼうっとしてる!早く殺れ!」


他の4人の盗賊も仙理君に斬りかかろうとしました。

それと同時に出雲ちゃんが手を前に出し、こう叫びました。


「使い魔達、お願い!」


するとどこからか浮遊した青い炎が4つほど現れて盗賊に飛んでいきました。そして青い炎は盗賊に1人1人ずつ命中しました。


「ぎゃああああああ!!!!」

「熱いぃぃぃぃ!!!!」


4人の盗賊は熱さで叫びながらのたうち回っています。


「ナイス出雲!そんじゃ俺も、そりゃ!」


仙理君は槍でナイフを押し返しました。そして槍を横持ちにして力を込めました。すると、槍が禍々しい形の斧へと姿を変えました。そして、その斧を「うぉぉりゃ!!!!」という掛け声とともに力いっぱい振り上げて盗賊をふっ飛ばします。


「ぐおああああああ!!!!」


吹っ飛ばされた盗賊と焼かれた4人の盗賊は気絶してしまいました。


「うっし、片付いたな、助かったぜ出雲」

「もう、油断しないでよ、危なかったじゃない!」

「わりぃわりぃ、でも勝てただろ?」


仙理君は槍を背負って私のとこに来ました。


「大丈夫か?」

「うん!その槍何?形が変わったよ?」

「これか?これは色んな武器に形を変えることが出来る槍だ、すげぇだろ?」

「うん、凄い!出雲ちゃんも!」


「私は狐火を操ることができるの、敵を焼いたり、狐火に乗って移動することができるの」


「2人も不思議な能力を持ってるんだね、凄い!」


「えへへ、そう言ってくれると嬉しいな♪」

「あ、そうだ、鈴、ちょっとこれ持ってみろ」


仙理君はそう言って槍を私に渡しました。槍は少し重いですが私でも持てる重さでした。

すると、急に槍は斧に変形してずっしりと重くなりました。


「えっ!?なんか重くなって……うわああ!!!!」


思わず落としてしまいました。すると仙理君が笑いながら斧を拾いました。


「はっはっはっ♪ 引っかかったな」

「もう!酷いよ!」


笑う仙理君の耳を出雲ちゃんが引っ張りました。


「いででででで!!!!」

「ごめんね鈴ちゃん、この馬鹿はいつも悪戯しかしないから」

「なんだよ!ちょっとからかっただけじゃねぇかよ、悪ぃな、こいつは冗談が通じねぇんだよ」

「冗談なんて言ってる場合じゃないの!」


今度は尻尾を強く踏みました。


「うぎゃあああ!!!!いででででで!!!」

「兄さん静かにしてください、敵が寄ってきてしまいます」

「俺のせいかよおぉぉぉ!!!!」


「あー、ちょっと良いかのぉ?妾達、囲まれておるぞ……」


周りを見ると、10人ぐらいの盗賊団の人達が私達を取り囲んでいました。するとおきつね様は盗賊達にこう言いました。


「お主らはそんなに束になって、妾達の何が欲しいのじゃ?」

「俺達はその猫が狙いだ、お前は関係ねぇ!」

「鈴が狙いとな?うむ、渡してやっても良いぞ」


「えっ!?ちょっとおきつね様!?」


おきつね様の衝撃の一言に私が突っ込もうとすると。おきつね様は私の前に手を出し止めました。そして再び口を開きます。


「ただし条件付きじゃ」

「条件付き?」

「妾が今から結界を張る、それをお主ら全員で割ることが出来たら鈴をくれてやろ」

「へっ、俺たちを舐めてもらっちゃ困るな、そんなん余裕だぜ」

「よかろう、お主達の力を見せてもらおうかのぅ」


そう言っておきつね様は両手を自分の目の前で手のひらが見えるように伸ばしました。するとドーム型のガラスのような壁が私達を覆うようにして貼られました。


「さぁ、好きに攻撃するが良い」

「後悔させてやるぜ、お前ら!この壁をちゃっちゃとぶっ壊すぞ!」


10人程の盗賊達は結界に向かって攻撃を始めました。盗賊はナイフで切りつけたり、足で蹴ったり、体をぶつけたり様々な方法で結界を壊そうとしています。攻撃が当たる度に鈍い音が鳴っていて、振動がこっちにも伝わってきます。

ですが、しばらく経っても結界は割れないどころか傷一つ付いていません。10分程経過して、盗賊達はバテて攻撃をやめてしまいました。


「なんじゃ、もうバテたのかの?ちゃっちゃと割るのではなかったのか?」

「はぁ……はぁ……くそ、傷一つ付かねぇ、なんだよこれ……」

「時間切れじゃ、この様子では日が暮れてしまう、お主達の負けじゃ」

「くそ……!この獣ごときが!」

「ほう?神社に祀られている妖狐である妾に対して、ただの獣畜生呼ばわりとは、お主らには少し仕置が必要じゃの」


おきつね様は結界を解除して、右の袖に左手を、左の袖に右の手を入れました。いつもの格好です。そしておきつね様はこう言いました。


「結界は守るためだけのものでは無いと、教えてやろ、覚悟するのじゃ!」


すると、地面に赤い魔法陣のようなものができました。これも結界なのでしょう。そしておきつね様が「『妖術結界陣』」と言うと辺りが眩しい光に包まれ、私は思わず目を瞑ってしまいました。

少しして目を開けると、盗賊達の身体が石になっていました。


「罪を背負う愚かな人間よ、己の愚行を恥じ、悔やむが良い」

「えっ!?えっ!?この人達、動かなくなっちゃったよ!?」

「妾の能力じゃ、妾は妖術を使うことが出来る、妖術でこの盗賊らを石化させたのじゃ、こやつらは妾が妖術を解かない限りずっとこのままじゃ」

「ほんとに石になってる……凄い……」


私は唖然としました。恐ろしすぎます、とても優しいおきつね様が、こんなに恐ろしい能力を持ってるなんて……。


「さて、先に進もうかの」


私達は先に進みました。鬱蒼とした森の中、どんどんと暗く不気味になっています。ほんとにこんな所にニーナちゃんがいるのでしょうか?

しばらく進んでいると洞窟のような所に辿り着きました。中に下へと続く階段が見えます。


「どうやらこの中のようですね」

「この中にニーナちゃんが?」

「えぇ、恐らくこの中かと、行きましょう」


私達は洞窟の中に入り、階段を降りました。中は広くて、ランタンが等間隔に吊るされていて暗くはありませんでした。

しばらく進むと少し開けた場所に出ました。真ん中辺りに人が入れる程の檻があります。その中から何やら聞き覚えのある声がしました。


「ちょっと〜、いつまでこんな所に閉じ込めてるわけ?さっさとここから出しなさないよ!」


近づいて見ると、リィルちゃんと木乃葉ちゃんが中に閉じ込められていました。


「リィルちゃん!木乃葉ちゃん!どうしてそんな所に?」


「お願い助けて、捕まっちゃったの!」

「申し訳ない……先にアジトに潜入したら罠にかかってしまった……」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


鬱蒼とした森の中、木の上を(木乃葉)とリィルは渡って行く、隠密行動をするのは忍の基本、私達は敵に見つからないように行動していた。しばらく木を渡っていると洞窟のような場所を見つけた。リィルは小さな声で言う。


「なんだろう?あそこ」

「多分敵のアジト」

「あの中にニーナ様が?」

「ん、潜入して中の様子を確認しておこう」


私とリィルは木から降り、洞窟の中へと入った。

長い階段を降り、まっすぐに伸びた道を進んで行く、こんな所で敵に出くわしたらどうしようかと考えていたが、幸い敵が現れることは無かった。


しばらく歩いていると、広い場所に出た。丸い筒状の様な設計で、天井が見えない程に高い、一体なんの施設なのだろうか?

中央には人が入れる程の丸い穴が空いているのが見える。


「こんなに広い場所、何に使うのかしら?」

「わからない、でも真ん中に穴が空いてる、多分まだ下がある」

「近づいてみましょ」


私達は真ん中の穴に近づき、穴を覗いた。しかし中はハシゴが見えるだけで暗くて中がどうなっているのかわからない。私達は顔を見合わせた。


「どうする?入る?」

「うぅ、私暗いところ嫌いなんだけど」

「先に進むための道かもしれない、我慢して」

「わかった……」


私達は穴に入り、ハシゴを降りた。そんなに長くなく、直ぐに地面へと到着した。その瞬間、穴の空いていた部分が閉じ、完全に暗くなってしまった。


「しまった!罠だ!」

「何何っ!?何にも見えないよ〜!怖い!木乃葉ぁ〜!」

「リィル、落ち着いて、くっ……!でも暗くて何も見えないから状況が……」


暗くて何も見えないまま、今度は地面がグラグラと揺れ始めた。そして次に地面が物凄い勢いで上昇していることに気づいた。しばらくすると外の光急にが差し込んで思わず目を瞑ってしまう。

そして地面の揺れが止まった。

目を開けると私達の周りには鉄の柵があり、ハシゴも無くなっていた。柵から見えるのはさっきの円形状の施設、私達はどうやら檻に閉じ込められてしまったようだ。


「そんな!私達、捕まった!?」

「敵の罠に引っかかった……」

「えっ!?嘘でしょ!?木乃葉、脱出できるんだよね?ね?」

「リィル、悪い知らせ……鍵穴ないから無理……」

「そんな!どうすんの!?」


私達が動揺してる所に、遠くから足音がする。私は騒ぐリィルを静止させた。


「リィル、静かに!誰か来る……」


現れたのは1人の盗賊だった。私達の前で鉄の柵越しに立つと口を開いた。


「へっ、罠が起動して何かと思ったら、威勢のいい猫が2匹かかってるじゃねぇか、お前ら、何しにここに来たんだ?」

「ここに3本の尻尾が生えた猫はいるか?」

「なんだ、あいつの知り合いか」

「知っているのか?どこだ?言え!」

「俺達が捕獲済みだぜ、少々痛めつけちまったが、まだ生きてるから安心しな」

「貴様!ニーナ様に手出しを、許さない!」


私はクナイを構える。ここからなら鉄柵の間からクナイが相手に届くはず。


「おっと、そんなことしていいのかねぇ?こっちはお前らの大事な大事な猫の命があるんだぜ?」

「まさか、ニーナ様を人質にするつもりか!?」

「猫なのに人質ってか、おもしれぇこと言うなお前」

「黙れ!そんなこと許さないぞ!」

「あの猫が殺されたくないんだったらお前らの持ってるもの全て檻の外に捨てな」

「くっ……卑怯な……!」

「ノコノコと俺たちのアジトに入って罠にかかったお前らが悪ぃんだ、何を言おうが選択肢は2つだぜ?」


ニーナ様の命を盾にされてはこちらも何もすることができない。支持に従うしかないようだ。私は隠していた武器も全て檻の外に捨てようとした。しかしリィルは納得が行かず、杖を構える。


「ふざけたこと言わないで!あんたみたいな卑怯者、私の魔法でイチコロなんだから!」

「リィル、やめろ!」


私は魔法を唱えようとするリィルを止め、杖を奪った。


「ちょっと木乃葉、何するのよ!返しなさいよ!」

「逆らえばニーナ様が殺される、今は従うしかない」


私はリィルの杖と共に武器を檻の外に捨てた。すると、目の前の盗賊は他の盗賊を呼び武器を回収してどこかへ行ってしまった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「それで今に至る、申し訳ない……」

「でもここにニーナちゃんがいるんだよね?」

「ん、盗賊達に捕まってる、ニーナ様の命が危ない、早く助けに行かねば……」

「うん!仙理君、この檻を壊して、2人を助けよう」


「おうよ!任せとけ!」


仙理君が斧を振りかぶったその時、フレキ君が仙理君を止めました。


「兄さん、少し待ってください」

「なんでだよ、早くこいつらを檻から助けなきゃだろ?」

「木乃葉さん、この罠はどのような仕組みでしたか?」


「穴があってそこに入ったら穴が閉じて閉じ込められた」


「やはり……その檻の罠の部分は私が生成した物です」

「なんだって!?」


一同に衝撃が走りました。盗賊の罠がフレキ君が作った物だというのです。


「数日前に男達が私の家に来て装置を作って欲しいと言われたのです、いくつか作って渡したのですが……このようなことに使われているとは……」

「馬鹿野郎!なんで断らねぇんだ!」

「盗賊だとは知らなかったのですよ、大丈夫です、責任は取りますから、とりあえず木乃葉さん達を救出しましょう、壊さなくても平気です」


そう言うとフレキ君は手首に巻いている腕時計のようなもののスイッチを押しました。すると、檻の上が開きました。

そして、木乃葉ちゃんとリィルちゃんはそこから脱出しました。


「助かった、かたじけない……」

「全く、余計なもの渡さないでよね!」


「申し訳ございませんね、では先に進みましょうか?」


私達はまた奥へと進もうとしました。しかし、10人ぐらいの盗賊達が奥からやって来ました。

仙理君と出雲ちゃんは戦闘態勢に入ります。


「ちっ!次から次へと……」

「兄さん、ここは私にお任せ下さい、手出しは無用ですよ?」

「お、おい!そんな勝手なこと……!」

「さっき言ったでしょう?責任を取ると、他の人も手出しは無用です、いいですね?」


フレキ君はそう言うと盗賊達に真正面から向かって近づき、口を開きました。


「ちょうど良かった、あなた達のリーダーを教えてくれませんか?」


フレキ君がそう言うと10人ぐらいの盗賊は道を開け、1人の男の人に道を譲りました。

前に出てきた男の人が口を開きました。


「俺だ、お前は確か俺達に装置を売った奴だったな?」

「えぇ、しかし私は住処を便利にしたいと言う理由で売った訳ですが、お話が違うみたいですね〜、悪いですが返していただけませんか?お金は返しますので」

「そいつは出来ねぇな、俺達の欲しいのは金じゃねぇ、金なんざこの世界でいくらでも手に入る、それに罠に使っちゃ行けねぇだなんておめぇは一言も言ってないよな?」

「確かにそうですね、しかし……」


フレキ君がそう言いながら眼鏡をクイッと直しました。その瞬間、フレキ君の姿が見えなくなったかと思うと男の人の目の前でいつの間にか持っていた細い剣を突き立てています。


「規約違反です、あなた達は良からぬことに私の装置を使った、私は他人の迷惑になるような使い方を望んで装置を売った訳ではありませんからね」

「な、な、なんだお前……!?」

「返しますか?返しませんか?答えによって対応は変わりますが?」

「わ、わかった!返す!」

「よろしい」


フレキ君は剣をしまい、こっちに歩いて戻って来ようとしました。


「な〜んて、言う訳ねぇだろ、やっちまえ!」


さっきまで怯えていた盗賊は態度が変わり指示を出すと、他の盗賊達がナイフを持って一斉にフレキ君に襲いかかりました。


「フレキ君!」


フレキ君は盗賊達の群れに飲まれて見えなくなってしまいました。しかし、フレキ君を襲った盗賊達はバタバタとその場に倒れて行きます。ほんの一瞬の出来事でした。何が起こっているのか全くわかりません。そしてリーダ以外の全員は光の粒となって消えてしまいました。つまり、リーダーを残して全員死んでしまったのです。数十人分の光の粒の中心にいたのは、フレキ君1人だけです。


「ふぅ、手荒な人達ですね〜、もっと穏やかに解決できないのでしょうか?」

「う……そ……だろ……?」

「幸運だと思ってください、あなただけは生かしてあげたのですから、さて、あとは鈴さん達が勝手にやってください、私は装置の回収を行いますので」


フレキ君は眼鏡をクイッと治しながら檻の所まで戻り、装置を探し始めました。

私は盗賊のリーダーに言いました。


「もう抵抗出来ないよ、ニーナちゃんを返して!」

「くそ!こうなったら……」


盗賊は奥へと逃げて行きました。


「あっ!待って!」


私達はあとを追いかけます。

そして盗賊が部屋に入るのを確認すると、私達も部屋のドアを開けて入りました。

すると、そこに居たのはナイフを持った1人の盗賊と椅子に座らされて縄で縛り付けられているニーナちゃんでした。


「鈴にゃ〜!みぃにゃ〜!」

「黙れ!黙らねぇと首ぶった斬るぞ!」


盗賊はナイフをニーナちゃんに突きつけています。


「ニーナちゃん!」

「へへ、残念だったな、少しでも抵抗すればこいつは死ぬ」

「っ!?うぅ、どうすれば……」


ニーナちゃんを人質に取られて身動きができない私達、せっかくここまで来たのに……一体どうすれば……。


どうも、お久しぶりです!この度rurusuから改名しました「秌雨(あきさめ)」と申します!

改名の理由ですが、なんとなく漢字表記の名前にしたかった、それだけです(くだらない理由ですみません……)

これからなろうではこの名前で活動していきます、何卒よろしくお願いします<(_ _)>

では、また次回♪

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