4-1
9月5日(日)
悠真は自室のベッドに座り、窓の外を見つめていた。
日曜日の朝。今日は、棗の気配がない。
悠真の胸の中で、静かに寂しさが広がっていく。
悠真は携帯電話を手に取り、棗とのLINEの画面を開いた。最後のメッセージは昨夜、寝る前のやりとり。
(水鏡にLINEを送ろうか)
その考えが頭をよぎったが、悠真は躊躇した。
棗は今、何をしているのだろうか。クラスメイトと遊んでいるのか、それとも一人で過ごしているのか。悠真は携帯電話を握りしめ、小さく息を吐いた。
悠真は立ち上がり、窓の外を見つめる。
棗の部屋は階下にある。今、棗は部屋にいるのだろうか。悠真は無意識に、棗の存在を探していた。
この寂しさが何なのか、悠真にはまだよくわからない。しかし一つだけ確かなのは、棗がいない時間が、悠真にとってとても長く感じられるということ。
悠真は小さく呟く。
「……明日まで、長いな」
その言葉には、いつもより少しだけ寂しさが滲んでいた。悠真は携帯電話を握りしめたまま、ベッドに横になった。棗のことを考えながら、悠真は静かに時間を過ごしていた。
……そして夜。
携帯電話が振動した。悠真は慌てて画面を見る。棗からのメッセージだった。
『また明日も一緒に学校行こうな』
悠真の胸の中で、温かい感覚が一気に広がっていく。棗からのメッセージを見つめながら、悠真は小さく息を吐いた。その言葉が、悠真の心を満たしていく。
悠真は何度もその文章を読み返し、ようやく返信を打ち始めた。
『ああ、また明日』
悠真はそう送信してから、少し考えた。それだけでは、自分の気持ちが伝わらない気がする。だから追加で、メッセージを送ることにした。
『今日は、長かった。お前に会えなくて』
悠真はそのメッセージを送信した後、自分が何を書いたのか理解して、少しだけ顔を赤らめる。
そして携帯電話を握りしめたまま、棗からの返信を待つ。胸の中で、ポカポカとした温かい感覚が広がり続けていた。
『転校生クン、私に懐きすぎだろw』
一方、悠真からの返事を見て、棗は笑いながら返信をする。
彼が少しでもクラスに馴染めていたらいいな、とか。お節介だったかな、とか。色々考えながら棗はベッドに潜り、目を閉じた。
『懐いてるのかもしれない。お前といると、心がポカポカする』
悠真からの返信には気づかず、棗はそのまま眠りについた……。




