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王宮の獣護 ―日常―  作者: 夜夢子


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14/14

初めての外/初めての一人 2

「えぇ!?」


耳元で弾けた声に、フーリェンは目を覚ました。ぱちりと開いた琥珀色の瞳が、わなわなと震えながらこちらを見つめる少女を捉える。


「ふ……」

「…………ふ……?」


呼びかけに応じるように、小さく声を反復する。こてり、と首を傾げたその仕草に、ユキは勢いよく立ち上がった。


ずんずんと距離を詰め、頭のてっぺんから尾の先まで、まるで確かめるように視線を滑らせる。


「……フーリェン、なのよね?」


戸惑いを滲ませた問いかけ。それでもなお意味が分からないといった様子で小首を傾げるその姿に、ユキは思わず目を見開いた。


「ど、どうしたのユキ。そんな大声出して」


早朝にしてはあまりにも大きなその声は、どうやら階段下まで届いていたらしい。慌てた足音とともに駆け上がってきたナージュは、半分開いた扉の隙間からそっと顔を覗かせ、次の瞬間目を見開いた。


「あら……あらあら……」


母娘ふたりの視線が揃って向けられた、その先。


そこには、灰銀の髪に、琥珀色の瞳のひとりの少女が、不思議そうに首を傾げて座っていた。


「新しい環境だからかしら……あなたに影響されちゃったのね」


そう言いながら、ナージュは落ち着いた手つきで座り込んだままの彼女――フーリェンに、用意していた衣服を差し出した。


「はい、これを着てね」

「ちょっと母さん! そういう大事なことは先に言ってよ! 本当にびっくりしたんだから!」


声を荒げるユキに、ナージュは申し訳なさそうに肩をすくめる。


「ごめんなさいね。自分でコントロールできるようになっていたから、大丈夫だと思ったのよ」

「過信しすぎ! 見てよこの顔! 絶対、自分の状況わかってない顔じゃない!」


何をそんなに慌てているのだろうか。そう言いたげに、フーリェンは小さく鼻を鳴らした。


「顔……は同じだけど、全然別人よ。耳も尻尾もないし、おまけに性別まで変わってる! 本当に元に戻れるの?」


詰め寄るユキの剣幕に、ナージュは苦笑しつつも、着替えを終えたフーリェンの頭を撫でた。


「ちゃんと戻れるわ。ただ、ジンリェンがいないから…王宮に戻るまではこのままかもしれないわね」

「それ、大丈夫なの? 負担にならない?」

「大丈夫よ。昔に比べて、とても上手に能力を扱えるようになったもの。無意識ではあるけれど、負荷がかからない程度には制御できているわ」


そう言って、ナージュは優しく念を押すように微笑んだ。


「……ね? フーリェン」


不意に呼ばれ、フーリェンはこくこくと頷く。そしてそのまま、彼女は怪訝そうにこちらを見つめるユキへと視線を向けた。


少しだけ迷うように唇を動かし、やがて小さく口を開く。


「……ユキ、だいじょぶ」


あまりに頼りないその言葉に、ユキはただただ力なくその場に座り込んだのだった。


慌てたところで、状況は変わらない。


フーリェンは変わってしまった自身の姿を特に気にする様子もなく、灰銀の少女のまま時間を過ごした。


初めのうちは何度も様子をうかがっていたユキだったが、昨夜と変わらず、黙ってスプーンを口へ運ぶその姿に、ようやく気持ちを切り替える。


黙々と朝食を終え、母の手伝いをし、それから机へと向かった。


ユキが日課の勉強に取り組む傍らで、フーリェンは与えられた紙とペンを手に、静かに字の練習をしている。


まだ習いたてなのだろう。紙の上に並んでいく文字はところどころ歪み、お世辞にも整っているとは言い難い。


「……よし、今日はここまでにしよう」


太陽がすっかり昇った頃、ユキは小さく唸るように伸びをすると、開いていた教書をぱたりと閉じた。


そのまま視線を落とし、床に座って背を丸め、懸命にペンを握るフーリェンへと目を向ける。


「ユキ、おわった……?」


彼女の視線に気づいたフーリェンも、ゆっくりと顔を上げた。


「うん。今日の分はお終い。どこまで書いたの? ちょっと見せて」


床に座り込んでいる彼女の隣へ腰を下ろし、手渡された紙に目を落としながら、ユキは小さくうんうんと頷いた。


「よく書けてるじゃない。……ちょっと、まだ読みにく……いというか、読めない、けど……。きっとすぐに上達するわ」


そう言って紙を返すと、フーリェンは「……ありがとう」と小さく答えた。


床に散らばった紙やペンをいそいそと片付け始めるその様子を横目に見ながら、今日は何をして過ごそうかと思案する。


そうして物の少ない自室をぐるりと見渡し、ふと、クローゼットの前で視線が止まった。


数秒の逡巡ののち、ユキは静かに立ち上がった。


 

ーーーー

カーテンの隙間から差し込む朝の光が眩しくて、ジンリェンは目を覚ました。


視界いっぱいに飛び込んできたのは、まったく起きる気配のない狼の寝顔だった。


どうやら一晩中、この体勢のまま眠っていたらしい。


そっと視線を下げると、昨夜と変わらず、シュアンランの両腕がしっかりと自分の体を抱き込んでいる。


そのままぼんやりとした意識の中、壁に掛けられた時計へ目をやった瞬間、ジンリェンはぴたりと動きを止めた。


短針が、九の文字盤を通り越していた。


――九時?


次の瞬間、彼はがばりと勢いよく身を起こした。急に腕を振りほどかれたことにも気づかず、シュアンランはまだ眠っている。


ジンリェンは彼の肩を掴み、強く揺さぶった。


「起きろ、シュアンラン」

「……ん、なに、ジンリェン……朝……?」

「朝だよ朝。……というか、もう九時過ぎてる。食堂閉まる」

「ええぇ!?……うわ、やば……ほんとだ、寝過ごした!」


飛び起きたシュアンランは、慌てて壁の時計に視線を走らせた。確かに針は九時を回っている。今から向かえば、間に合うかどうか、ぎりぎりの時間だ。


「走れば間に合う……はず!行こう、ジン!」


そう言って慌ただしく着替えを済ませると、シュアンランはそのままジンリェンの手を取った。


引かれるまま部屋を飛び出し、二人は回廊へと足を踏み出す。


昨夜のことも、思わず口をついて出た愛称のことも、振り返る余裕はない。ばたばたと足音を響かせながら、ふたりは王宮の廊下を駆けていった。


 

「間に合ってよかった……」

「そうだな」


誰もいない食堂の片隅で、ふたりはすっかり冷めてしまった朝食を黙々と口に運んでいた。


人の気配のない広い空間に、食器の触れ合う小さな音だけが響いていく。


「……夜、寝れた?」


様子を窺うように投げかけられた声に、ジンリェンは一瞬だけ視線を落とし、それから小さく頷いた。


「……うん」

「そっか、そっか」


安堵したように、灰銀の尾がゆらりと揺れる。ジンリェンはしばらくのあいだ、その動きをぼんやりと目で追いながら、機械的にスプーンを動かしていた。


やがてふと手が止まる。その些細な変化に、シュアンランが顔を上げた。視線が絡む。


ジンリェンは何度も口を開いては閉じ、最後に小さく息を吐いた。


「……ジンで、いい」


ぽつりと零れたその言葉に、狼は一瞬、きょとんと目を瞬かせる。


「……え?」

「……呼び方。ジンリェンじゃなくて、ジンでいい。……フーも、そう呼ぶ」

「いいの? ふたりだけの呼び名なんじゃないのか?」


そう問われ、ジンリェンは首を横に振った。


「ふたりだけ、とかじゃない。ルカ様とか、他の兵士たちからもジンって呼ばれてるから」

「そうなのか。……じゃあ、遠慮なくそうするよ」


にかりと屈託なく笑って、シュアンランは迷いなく「ジン」と、口にした。


尾を振る狼の声に、ジンリェンは少しだけ口角を上げると、スプーンを持つ手に少しだけ力を込めたのだった。


ーーーー

「ユキ、フーリェン。そろそろおやつにしましょう」

「あ、母さん」


そう言って扉を開けたナージュは、目の前の光景に思わず困ったように眉を寄せた。


そこにいたのは、両腕いっぱいに華やかな衣服を抱え、満足そうに何度も頷く娘の姿と――その中心で、状況をよく理解できないまま“完成”させられているフーリェンだった。


淡い黄色のワンピースに身を包み、短めの灰銀の髪には丁寧な編み込みが施され、小さなリボンまで添えられている。


元より整った顔立ちも相まって、その姿は比喩抜きに人形のようだった。


「見て、母さん。可愛いでしょ」

「ええ……とても似合ってるわ」


そう答えながらも、ナージュはフーリェンの様子を一瞥し、柔らかく言葉を添えた。


「でもユキ、そろそろ解放してあげて。少し困っているみたいよ」

「え、そうだったの? ごめんね、フーリェン」

「……ううん、へいき」


小さく首を振りながら、フーリェンはユキの手を借りてゆっくりと立ち上がった。


慣れない衣服の感触に、足元の涼しさが気になるのか、わずかにそわそわとした様子を見せながらも、その表情は落ち着いている。


手を引かれ、ナージュの元へと歩み寄るその姿からは、すでに昨日のぎこちなさは感じられなかった。視線が揺れることもなく、しっかりとユキの手を握っている。


人形のような小さな少女を真ん中に、三人は連れ立って部屋を後にしたのだった。



ーーーー

それぞれがそれぞれの思いを胸に、フーリェンの三日間という短い外泊は、滞りなく終わりを迎えた。


「ジン、ただいま」


三日目の早朝。


ナージュとベルトランに連れられて王宮へ戻ってきたフーリェンを前に、ジンリェンとシュアンランは、そろって言葉を失っていた。


三日前、王宮を発ったとき。確かにフーリェンは、白狐の姿をしていたはずだ。


だが今、ふたりの目の前に立っているのは――灰銀の髪に、淡い黄色のワンピースを身にまとった“少女”だった。


「ごめんなさいね、ジンリェン。昨日からこの調子で……」


申し訳なさそうに言うナージュの声に、ジンリェンは「昨日から……」と小さく言葉をなぞる。そして、すっかり姿の変わってしまった“弟”へ一歩近づくと、頭の先からつま先まで、ゆっくりと視線を巡らせた。


そのまま、ちらりと背後を振り返る。


シュアンランは微動だにせず、ただ赤い瞳を大きく見開いたまま立ち尽くしていた。


今は放っておこう。そう判断し、ジンリェンは再び前を向くと、こてりと首を傾げるフーリェンと向き合った。


「……楽しかったか?」

「…うん」

「服は?」

「もらった。ユキのふく」

「ユキ…?」

「シュアン、ランの、おねえちゃん」

「あぁ、そうか。……戻れるか?」

「戻れない」

「……戻れない、か」


ぎこちない言葉を交わしながら、他に変わったところはないかを確かめる。見た目以外に、特段の異変はなさそうだった。


「か……」

「「……か?」」


不意に背後から聞こえたきた声に、ジンリェンとフーリェンは同時に振り返った。そこには、ふるふると灰銀の尾を揺らすシュアンランの姿がある。


「…か、…かわいい……! どうなってるんだ、それ! 能力だよな? 匂いはフーリェンなのに、見た目がヒューマンになってる!」


そう言いながらシュアンランは勢いよく双子へと駆け寄ると、遠慮もなくフーリェンの周りを回りながら、すんすんと匂いを嗅ぎ始めた。


「お前……ちょっと離れろ」


ジンリェンは、落ち着きなく動く狼の首根っこを掴みながら、分かりやすく尾が揺れる彼と目を合わせ、軽く顎をしゃくってみせた。


「見ろよ。固まってるだろ」

「あ、ごめんフーリェン。つい」


ぴたりと固まったままのフーリェンを前に、素直に一歩下がったシュアンランだったが、その目は尚もキラキラと輝いている。


「見た通り、こういう能力だ。……そういえば、お前は見たことなかったな」

「へぇ……すげぇな。こんな別人にもなれるんだ。でも、戻れないんだって? 大丈夫なのか?」

「多分、戻れるとは思うんだけどな……。フー、ほら」


そう言って、ジンリェンは親指の腹を噛み切った。ぷくりと滲んだ血の玉をそのまま差し出すと、フーリェンはためらいもなく、それをぺろりと舐め取った。


次の瞬間、灰銀の髪から色が抜け落ち、白へと変わる。狐の耳に、大きな尾。少女の姿は瞬く間に消え失せた。


いつも通りの白狐へと戻ったフーリェンは、すん、と小さく鼻を鳴らした。


「よし。……大丈夫そうだな」

「ありがと」


わしゃわしゃと頭を撫でてやると、フーリェンは目を細め、嬉しそうに尾を揺らした。その無邪気な反応に、ジンリェンは胸の奥に溜まっていた息を、ようやく吐き出す。


そのまま彼は弟から視線を離し、今度は目の前に立つ大人たちへと向き直った。


「ありがとうございました。ナージュさん、ベルトラン隊長」


そう言って、ぺこりと頭を下げる。その姿に、ナージュとベルトランはそろって穏やかな笑みを浮かべた。


ナージュは問答無用とばかりに、そわそわと落ち着かない息子の手を取り、隣の男へと「先に行くわ」と短くそう告げ、踵を返した。


「ふたりとも、またな!」


去り際に手を振るシュアンランへ、ジンリェンとフーリェンは並んで小さく手を振り返す。


やがて親子の背中が見えなくなると、ベルトランはその場にしゃがみ込み、双子と視線の高さを合わせた。


「問題なく、過ごせたか?」


隣でこくこくと頷く弟を横目に、ジンリェンは無意識のうちに視線を足元へと落とした。その様子に、ベルトランは困ったように眉を下げた。そして、少しだけ力を込めるように、兄の頭へと手を置く。


「お前はもう少し、時間が必要だな」


そう言って立ち上がると、続けて穏やかな声で告げる。


「ほら、送ってやろう」


差し出された両手。


弟は迷いなく、その手を取った。

兄は一瞬躊躇い、やがてそっと、裾を引く。


三日間という短いトライアル期間は、こうして静かに幕を下ろしたのだった。



――――

「見てみてこれ。懐かしいでしょ!」


そう言って、ユキは意気揚々と一冊のアルバムを掲げてみせた。彼女から差し出されたそれを覗き込んだフーリェンは、「わぁ……」と、思わず力の抜けた声を漏らす。


写っていたのは、色とりどりの衣装に囲まれ、真ん中でぽつんと立つ幼い少女。


どう見ても――間違いなく、自分だった。


「……写真なんて、撮ってたっけ」

「私もその辺りは全然覚えてないわ。でも部屋を片付けてたら出てきたのよ。……はぁ。可愛いなぁ」


数枚の写真を胸に抱え、くるくると回り出す彼女に、フーリェンは思わず一歩身を寄せた。すっと手を伸ばし、写真の一枚を取り上げる。


「お願いだから。……絶対、新兵たちには見せないでよ」

「ええ? いいじゃない。可愛いんだから」

「絶対駄目。こんなの見られたら、顔合わせられない」

「むしろ積極的に見せた方がいいでしょ。あんた口下手なんだから、これくらいしないと距離も縮まらないわよ」

「いいんだよ、別に……。余計なお世話」

「はいはい、分かった分かった」


肩をすくめたユキは、やがて諦めたように息をつく。


「じゃあ仕方ないわね。さっきから欲しくて堪らなそうな人にあげる」


はい、どうぞ。抑揚のない声でそう言うと、ユキは手にしていた写真をすべて、傍にいた狼男へと渡してしまった。


「ちょっと! そんなの渡さないでよ、恥ずかしい!」


小さく笑うシュアンランの姿を目にした瞬間、フーリェンは弾かれたようにユキを振り返った。


「何言ってんのよ。あんた、普通にこいつの前で女狐になってるじゃない」

「それとこれとは別の話だよ! シュアン、返して。それは僕がもらう」

「え、やだ。貰ったの俺だし」

「……なんなんだよ、全く!」


わなわなと静かに震えるフーリェンを見て、ユキは堪えきれないとばかりにケラケラと笑った。


そして、ふと思い出したように、彼の手を取る。


「ジンリェンとランシーが来る前に、身長と体重測っちゃわないと。ほら、ここ立って」

「次あいつらだったのか。……見せてもいい?」

「ジンはともかく…。ランシーに見せたら今後一切口聞かないから」

「それは嫌だな。……やめとくよ」

「はいはい、動かないで。……えっと、百七十……一?いや、二か?」


割って入ったユキの指示に律儀に従いながら、フーリェンはため息混じりに面倒くさそうに言葉を返した。


「どっちでもいいよそんなの。どうせ去年と変わってないってば」

「まあ、そうね。その歳で伸びてたら、逆に驚きだわ」


ユキはそう言って頷くと、項垂れるフーリェンの隣へ並び立った。


「……しかし、伸びたわねぇ。昔は私よりずっと小さかったのに」


そう言いながら、彼女はちらりと視線を上げる。


「ほら。もう見上げないと、視線も合わないし」


しみじみとした声音に、フーリェンは肩を竦めた。


「そうは言っても、ジンと比べたらずっと低いけどね」

「まあ、確かに。でも気にするほどでもないんじゃない?」

「けど、みんなで並ぶと逆に目立つんだよ……」

「上背だけはあるものね」

「おい。上背だけは、ってなんだよ。失礼な」


不満げに頬杖をつく弟の抗議など意にも介さず、ユキはさらりと受け流す。その様子を横目に、フーリェンははぁ、ともう一度小さく息を吐いた。


そしてそのまま、彼の視線はシュアンランの手の中に収まったままの写真へ向かう。


記憶の中にある、彼女との出会い。


よく分からないまま外に連れ出され、よく分からないまま時間を共にした、あの日。


あれから王宮の中でも度々顔を合わせるようになり、

「お泊まり会」も何度も開かれた。


それでもなぜか、彼女の前ではいつも上手く言葉が出なかった。


――今なら分かる。


自分の世界の中に、突然入り込んできた同年代の異性。あの頃の自分は、それをどう扱えばいいのか分からなかっただけなのだ。


「まあでも、楽しかった」


ぽつりとこぼれた声に、灰銀の髪をもつ姉弟は揃って「ん?」と視線を向けた。


そんな彼らに「何でもない」と首を振って言葉を返すと、フーリェンは遠くから聞こえてくる二人分の足音に白い耳をぴくりと揺らしたのだった。

 

 

 

 

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