解剖記録84番目 鉄砲玉
カスミ「いつからいたって、気が付いてたの?」
伏黒「ああ、キスした時、近くの塀からなにか驚いたように見えたからな」
カスミ「その時から見られていたんだ」
伏黒「ああ、そうだが……恥ずかしいのか?」
カスミ「いや……べつに」
伏黒「……ならいっか、それにしても、なにか不気味だな」
カスミ「何がよ…私に告白されたから?」
伏黒「いいや、そんなやわな奴じゃないな」
すると周りを見渡していた。
伏黒「……何もいないか?」
そして部屋に入っていった。
カスミ「ささっと家に入るよ」
伏黒「つけられてたのか……?」
でも、どのタイミングでつけてきたんだ…?
伏黒「……鉄砲玉か、しつこいな、だがどこからなんだ?」
すると、ドアを背に、伏黒さんは銃を構えだした。
伏黒「まったく、デートの最中なのに、邪魔すんなよ」
そして屋根に一発、発砲した。
????「ぐおぉぉ」
伏黒「やっぱりか」
カスミ「すごい……」
伏黒「……ただ狙撃ポイントを覚えていただけだ……」
すると後ろから悲鳴が聞こえた。
伏黒「なんだ!?」
そこには、白衣を着た男がたっていた。
伏黒「お前……手馴れじゃないだろう?」
????「ああ、そうだよ、ただこいつを殺れたのはいいな」
そこには、頭に銃創がある中村さんだった。
カスミ「……え」
伏黒「…おい……お前」
????「なんだ?」
すると、すたすたと歩いて行った。
????「こっち来たら撃つぞ!」
伏黒「……仲間の数と配置は?」
????「俺は下っ端だから知らないんだよ!」
そして銃を撃つが、彼の覇気を避けるかのように、外れた。
????「ただの的だぞ!?!?なんで私が外す!?」
すると、首をゴリラみたいに掴み、こう話した。
伏黒「お前は、俺の同級生を殺した、その意味わかるよな……」
すると、その勢いでバルコニーから飛び降り、そいつをスライスしていった。
伏黒「お前はすぐ死ねると思っているが、じっくり……じぃぃっっくり死ね」
そして奴は皮をめくられ、そのまま外気に晒された。
伏黒「……まだ足りないだろう」
そしてもう一枚、もう一枚と皮をそいでいった。
伏黒「……死んだか、弱いな」
そして戻ってきて、第一声が、こうだった。
伏黒「……すまない、俺が弱くって」
あれはもう回避が不可能だった……なのに、どうして自分を責めるんだ。
伏黒「今の時代、火葬できない……どうすれば」
カスミ「……」
するとこう言いだした。
伏黒「……近くに花壇あるだろう?」
カスミ「あるね」
伏黒「今から埋めに行く」
そしてうつむいて、外に出ていった。
カスミ「……さっきまでいたのに……なんで」
そして私は再確認した。この世界はもう、前の世界の価値と今の世界の価値は、違うと。
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