解剖記録83番目 焼け石に水
カスミ「はわぁぁ」
水をかけられたが、熱で水が蒸発していった。
中村「……化け物か、あんた」
伏黒「なら俺の後ろ、乗れよ」
カスミ「ありがと……ああ~……快適」
伏黒「体あっつ!!!」
カスミ「……そうか……興奮しすぎてるんだね」
伏黒「これ水風呂でも熱取れないよね?」
中村「おそらくね……まぁ、がんばって」
そして中村さんはそそくさと退散していった。
伏黒「あの野郎……俺をからかい、挙句に逃げていった……すごい根性だな」
カスミ「少し収まってきた……ありがと」
伏黒「っ……今は、俺の背中にいていいぞ」
そして私はそのまま、伏黒さんの背中にピタッと張り付いていた。
カスミ「だいしゅきぃ」
伏黒「……わかってる……でもな……年の差婚だな……」
カスミ「そうだっけ?」
伏黒「……俺の年齢は32歳だからな……カスミは?」
カスミ「17歳だけど……」
伏黒「17かよ!?!?まだ未成年か!?!?」
カスミ「そうだけど……この世だよ?法律とか機能してないんだよぉ?」
伏黒「そうだった……」
カスミ「だから、私はあなたとつきあおうとしたんだ!」
本当のことを言った、それに、この時間を、いつまでも感じていたいから。
伏黒「……まぁ……そうだな……それに、あいつにばれたんだ、じきにみんなに広がるんだろうな」
カスミ「でもいいじゃないですか」
伏黒「だな……」
カスミ「じゃ」
そして私は伏黒さん……じゃないや、彼の唇にキスをした。
伏黒「ふご!?」
カスミ「フフフ」
そして、彼の顔には、驚きの感情が駄々洩れだった。
カスミ「あらら……びっくりしちゃったのね」
伏黒「ああ……急に来たから……」
カスミ「恋には、急にするのがいいって、あの人が言ってたんだ」
伏黒「誰がなんだ?上谷か?」
カスミ「あんないもっこ娘、恋愛経験あるってんだ」
伏黒「言い方な……言い方」
カスミ「安藤さんに聞いたんだ、あの人、振られるの3回経験してるからってね」
伏黒「あの人すっげぇ!?!?」
カスミ「あの人はあの人なりに頭ぶっ飛んでるけどね……」
伏黒「例えば……どういう…」
カスミ「夜中襲って無理やり結婚させるっていうね」
伏黒「だめじゃねぇか!?!?それ犯罪だぞ!?!?俺にもやろうとしたのか!?!?」
カスミ「いいや、私は正攻法でやったよ」
伏黒「それで落ちたのが、俺と……だってさ、速水」
速水「ばれていたか旦那」
伏黒「ああ、とっくの昔にばれていたよ」
そして私たちは家に帰っていった。
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