解剖記録70番目 昏睡
????「……やっと目が覚めたか…」
……何も考えられない…なんでだ……
????「…今はみんな寝ている、……姉の方がよかった?」
……何言ってるんだ…?
????「今はしゃべれないのか……まぁ、そうか、首元に刃物が刺さってたからか……」
首元に刃物刺さってたのか…
????「……あいつも寝てるし……たたき起こしに行こうかな……」
……それに…何も思い出せない…
????「……まぁ、動かない方がいいだろう……無理に動いたら、傷口がまた開くからな……次開いたら…命はないんだよな…」
すると、奥からフードを被った人が出てきた。
????「カスミの容体は?」
カスミ…誰だそれ。
????「ああ、一応目を覚ましてるが……しゃべれない」
????「まぁ、仕方ないよ、10日寝てたんだから……」
????「しかし、長いですよね」
10日寝てたのか…そういえば…倒れる前…何してたんだ…?
私「…ぅ…あぁ」
????「おっと、しゃべったか……どうだ?」
私「……私って…誰だっけ」
????「……何を言ってるんだ?」
????「まさかだけどな……記憶なくしてる…」
私「……そういえば…私ってどうやって生まれてきたんだっけ…?」
????「そりゃ…父と…」
????「生々しいそ、おめー」
????「まぁ……記憶をなくす前と仲良かった、ハートのAだ」
私「……ハートのA……」
ハートのA「あなたの名前はカスミ、覚えてる?」
カスミ「いいや……全然」
ハートのA「じゃぁ……仲間……居たの覚えてる?」
カスミ「仲間……仲間…わからない」
ハートのA「……こりゃ重症だな」
????「ですね」
ハートのA「……でも…どうやって記憶をなくしたんだ?」
????「大抵の場合は、大きなショックか、外傷か…なんだよな…」
ハートのA「……外相は首だけだし……ショックかもね…」
カスミ「家はどこにあったっけ?」
ハートのA「これ、伏黒に会わせても、覚えてないぞ」
????「……どうする?こいつ」
ハートのA「え?どうするって…もう決まってるでしょ」
????「まさか……」
ハートのA「いったん、ここに住まわせる」
????「やっぱりか……」
ハートのA「でもね…記憶を思い出した時が一番怖いのよ、急に情報がグッとくるから、頭が焼き切れないか、心配」
カスミ「……ここ…家?」
ハートのA「一応、キャンプってことだね」
そして私はこの部屋に住むようになった。
カスミ「……足…動く……」
私の体は、なぜか再生が速いようだ…
カスミ「……首…傷がある」
何処で負ったものか知らないけど…今は考えるだけ無駄だ。
カスミ「……試験管…」
私の部屋になぜか試験管があった、私が覚えてる記憶の一つだ。
カスミ「……なんでだろう…持った覚えがある…」
なにか…重要なことをしていたような気がした。
カスミ「冷蔵庫何かあったかな…」
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