解剖記録62番目 騒ぎ
私が叫んだと同時にドアから健次郎が出てきた。
健次郎「どうしたんだ……」
カスミ「どこに行ってたのよ」
健次郎「ああ、大迫君と別の行動をしてたんだ」
カスミ「……その腰の物、なんなのよ」
健次郎「ああ、これか?これでゾンビとかを引き寄せて切るやつなんだ」
伏黒「まぁ、そのことはいいだろう……それはそうとして、奴の本拠地を叩く日時はもう知ってるんだが……」
健次郎「ついて来いっていうんですね」
伏黒「ああ、お前のタフネスがあったら、肉壁になるだろう」
健次郎「肉壁前提なんだ」
カスミ「……夕暮れだな……」
伏黒「だな……銭湯いくか?」
カスミ「行きましょー」
伏黒「こいつはここに置いて行くけどな……」
健次郎「俺は留守にします!」
伏黒「なら頼む、こいつが暴れたら寝かせておけ」
そして銭湯に行った、残念ながら混浴ではない、残念だったな男ども。
カスミ「ふぅ……中村さんって、どうして闇医者になったんですか?」
中村「そりゃ……現場にうんざりしてたから…」
カスミ「医者って、現場で人の内臓とかみるんですか?」
中村「大抵、オペ室には解放骨折の患者が運ばれたり、もう手遅れだろうっていう感じの患者が来るんだけどね…根性論を押し付けてくる人がいたから闇医者になったわけ」
カスミ「医者って苦労するんですね」
中村「でも、経験は積ませてもらってるんだよな……」
カスミ「そうですか…」
そして、銭湯のドアの奥から話し声が聞こえた。
????「お姉ちゃんが来てねー?」
????「はいはい、その話は前聞いた」
????「まゆみ、のぞみ、なんでこうなったかわかる?」
のぞみ「また勧誘ですか?お姉ちゃんに話しますよ?」
まゆみ「…エミ先輩…その話はやめましょうよ」
エミ「それはそうだけどなぁ…」
高校で救助した三人がいるらしい。
エミ「そういえば…あなたたちのほかにもう一人いた気がするんだけど……どこに行ったの?」
まゆみ「それは……私たちにも…」
のぞみ「風俗島に送り込まれたのかなー?」
エミ「こら、相手がヤクザだからといってそういう口を利かないの」
まゆみ「でも、ヤクザは金を巻き上げるのは手段を問わないって…」
すると奥からこんな声が聞こえた。
伏黒「ヤクザはそんなことしねーぞ」
まゆみ「いる!?」
のぞみ「のぞき見ぃ!!!」
伏黒「仕方ないだろう、上に隙間があるからな」
まゆみ「覗いたら、殺しますからね!?」
伏黒「そこは男だ、のぞかないぞ」
どこが男なのだが。
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