解剖記録56番目 ZONE
カスミ「……どこに行ったんだ……」
見渡しても、どこにもいなかった。
カスミ「安藤さん!二人組は何処にいるの?」
安藤さんからの返答はなかった。
カスミ「燃料切れか…混線か…だよな」
私は道端にいるゾンビをやっつけつつ、伏黒さんたちを見つけるまで、学校にさまようつもりだった。
カスミ「もう夕暮れだね……」
すると、ヘリが飛び立つ音が聞こえた。
カスミ「……戻らないと…」
だが、屋上に行ったが、何もなかった。
カスミ「遅かったか……」
これからどうしようか……
カスミ「そうだ…電話……」
私は電話で伏黒さんを呼び出した。
カスミ「…つながってくれ……」
そして繋がった……のはいいが、少し妙だ。
伏黒「あれ…なんで嬢ちゃんが二人……」
カスミ「えっ…どういうこと?」
伏黒「こっちにもカスミがいるんだ」
カスミ「どういうこと?」
伏黒「……安藤!今すぐ引き返してくれ!」
すると、電話がぶつりと切れた。
カスミ「…なんでだよ……」
ヘリはもうドーム内にいるのだろうか……
カスミ「……今外に出るのは愚策だし……万事休すか」
私は夜になるのを待った。
カスミ「……食べ物は持ってきてない……あまり動かないでいるか」
それにしても、夜はやっぱり怖いな……
カスミ「寝袋無いな……」
私はフラッシュライト片手に、夜の学校を探索した。
カスミ「……夜なのにゾンビが少ない…」
私はこう考えた、防災倉庫はゾンビがいる可能性がある、なら被服室に行って、布で布団作るかと考えた。
カスミ「ここか…鍵は開いてる……」
私は布を継ぎはぎだけど、一枚の布にした。
カスミ「これを……二重に…してっと…」
そして簡単な寝袋を作った。
カスミ「ヘリの音……」
私はすぐに屋上に行った。
カスミ「……ここだ!」
伏黒「おう……無事だったか」
カスミ「…もう一人の私……」
すると、上からの殺気を感じた気がした。
伏黒「…どうし…!」
すると、伏黒さんが私を押しのけた。
カスミ「痛い!」
刀を落としてしまった、反撃できないな。
安藤「おらぁ!」
安藤さんが私の偽物を落としてくれた。
伏黒「……これか……」
すると、伏黒さんが、刀を拾って、構えた。
伏黒「この…男心をくすぐりやがって……」
その声は怒りに満ちていた。
伏黒「その首俺にわたせぇ!!!!」
伏黒さんの最初のステップは早かった。
カスミ「いてて…」
私が起き上がったときにはもう勝負はついていた。
伏黒「……」
伏黒さんが勝っていたのだ。
感想・レビュー・誤字報告あればできる限りよろしくお願いします!




