解剖記録39番目 アドレナリン
伏黒「…アドレナリンが効いてるから…今は痛みがだいぶましだが…」
カスミ「…救護室は!?」
ハートのA「ない…」
カスミ「まじか…どうすれば…今中村さん呼んでも…間に合わない…」
伏黒「大丈夫だ……」
カスミ「でも…血が…いっぱい出てる…」
奥からゾンビの声が聞こえてきた。
カスミ「…まずいな…」
奴らが血液の瓶を投げたのか…伏黒さんの血に反応したのか…どっちだ…
カスミ「…フレア…あったっけな……」
私は持ってきた所持品からフレアを探した。
カスミ「…これは銃…これは注射のやつ…ない…ない」
持ってきていたはずが、家に忘れていたかもしれない。
カスミ「あれ……」
ハートのA「…だれか!救急の心得を得ている奴は!」
虎徹「大丈夫か!」
伏黒「大丈夫だが…長くは持たない……」
虎徹「クソッ……医術を学んでおけば……」
????「ッ…」
伏黒「ァア…アドレナリンが切れてきた…痛てェ…」
カスミ「…エピペンあるが…他人に使ったらだめだよね…」
虎徹「…万事休すか…」
伏黒「そうか…」
????「急患はこちらへ!」
声をした方向を見ると、さっきまで逃げていた人がいた。
????「早くしろ!体がもたない!」
カスミ「あ…ああ!」
私は伏黒さんを二階の部屋に連れ込んだ。
????「お前ら…敵じゃないな…」
ハートのA「だからそういってるだろう」
????「だって…こいつらの顔があのクソッタレと一緒だったから…」
カスミ「助かるよね…」
????「こいつの血液型は?」
伏黒「Oだ…」
????「O型か…この中にO型いないよな?」
カスミ「私AB型…」
虎徹「俺はB型だな」
四月一日「同じく―」
大迫「私はA型です」
????「いないか……幸いこいつはO型だ、どの血液型でも輸血はできる、O型の方が最適だがな」
虎徹「異型適合血か…」
????「そうだ」
伏黒「そういうところは……覚えてるんだな……」
????「虎徹さんから血を抜くのは怖いな」
虎徹「いや、同じ杯を介した友だ、もちろん協力するぞ」
????「ありがとう」
そして血液を輸血し始めた。
虎徹「ふぅ…血を抜かれたな…」
????「慎重になる、しゃべりかけたら殺す」
虎徹「…あいつら…どこの愚連隊か…?」
カスミ「知らないんですよ…」
虎徹「そうか…まぁ…雇われてるのは確実だ」
????「…背中の傷は大丈夫だが…正面の傷は…」
カスミ「…そうですか…」
????「でも、こいつは強い」
そして麻酔から目を覚ます時まで待つことにした。
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