解剖記録22番目 変なシスター
カスミ「…血生臭い…なんだ…こんなひどい匂いは…」
牢獄の中には子供の死体、無残に切られて死んでいた。
カスミ「……ここに化け物でもいたのか…?」
死んで数日だろうか…ハエがたかっていて、体は腐敗を開始し始めていた。
カスミ「…すまない、あと数日ここに訪れていたら」
私は死者には敬意を示すんだ…そしてこの犯人を見つけるんだ…
カスミ「…地下牢…誰か来る…」
私は壁に隠れて、誰かが来るまで待った。
カスミ「…四月一日さん…」
四月一日「きちゃった…」
カスミ「…隠れて…誰かが来るから…」
ここを歩いてきてるんだったら…あの犯人か…シスターなんだよな…
カスミ「……!」
その恰好は…シスターだった、けれど何かが変だった。
カスミ「…四月一日さん」
四月一日「なんだい?」
カスミ「…子供…連れてますね…」
四月一日「…そうだね…後を追うか…」
カスミ「そうしましょ…」
そして、シスターの列が過ぎ去ってから、私たちも後に続いた。
カスミ「ストップ……」
すると、子どもはもがきながら、祭壇の上に乗せられた、手足は拘束されていて、口にはなにか詰められていた。
カスミ「……行くぞ…」
四月一日「わーい」
そして、私たちは勢いよく地下のドアを蹴飛ばした。
四月一日「なんだぁ?おぎゃぁしたぞぉ?」
カスミ「あなたたちみたいな…外道は…しんでもらいましゅ!」
嚙んじゃった…でもいいや…
シスターA「早く!サタンが来る前に!」
四月一日「俺をサタン扱いするなぁ」
四月一日さんは持っていたナイフでシスターの腹を切り裂いた。
四月一日「シスターのさばきだぁ」
カスミ「…私はこの子を!」
四月一日「たのんだよぉ」
私は拘束されている子を外に連れ出した。
カスミ「…どこか安全なところは…」
…安全は何処にもなさそうだけどね…上谷なら知っているかも…
上谷「え?どうしたの!?」
カスミ「安全な場所はないの?」
上谷「…屋上だ!」
私たちは屋上に向かった。
上谷「ふぅふぅ…ここ…鍵がかかってる…やっぱりか…」
カスミ「どうするの?」
上谷「もちろん、このドアをピッキングするんだよ」
そして、物の数分でドアがかちゃんとなった。
カスミ「…ここだけなのね…入り口」
上谷「ああ、一応安全」
カスミ「…物事が覚めるまでここで待っておくか…」
上谷「私はこの子の拘束具を外しておくねー」
そして、下の叫びが全く聞こえなくなった。
上谷「…もう制圧したのかな…」
カスミ「…たぶん…見に行かない方がいいよ…」
上谷「そうれはそうでしょ…」
すると、臓物まみれになった四月一日さんが出てきた。
カスミ「…グロいな…」
上谷「…おっふ…」
その姿は、必殺仕事人だった。
そして四月一日さんが上に上がってきた。
四月一日「みんな腹を切り裂いてきたー」
カスミ「おう、すごいワード聞こえたけど…」
上谷「…知ってる人たちだったんだよ…でもなんであんな宗教みたいなことになってたんだろ…」
カスミ「…知ってるのはこの子だけでしょ…」
????「…怖かった…」
カスミ「大丈夫…あの人たちはこの人がやっつけてくれたから…」
四月一日「そうだよぉ?」
カスミ「あ、この子に触らないで、匂いがきついから…」
四月一日さんからはこの世のとは思えないほどの匂いがこびりついていた。
四月一日「…そうするよー」
カスミ「何があったか、教えてくれる?」
????「……まいちゃん…」
上谷「…知ってるかもしれない…」
????「知らないほうが自然か…」
カスミ「…知ってるか?」
上谷「この子はいた気がするんだけど…思い出せないんだ…」
カスミ「…あんた頭はよくないんだね…」
上谷「それがどうしたんだよ…」
カスミ「…それはそうとしても…ここは危険だ…」
私は安藤さんにもらったフレアを開けた。
カスミ「…これで来てくれるって…言ってたんだよな…」
四月一日「そうか…」
大迫「ここにいた…」
四月一日「大迫ぉ…どこに行ってたんだー?」
大迫「ここの周辺を探索してたんで…」
すると、ヘリの音が近づいてきた。
カスミ「ここでーす!」
私は手を大きく広げた。
安藤「大丈夫か…って、大和組か…なんであんたらが?」
大迫「この人の護衛です」
安藤「…それで?」
カスミ「この子、地下にいたんで、救助してきました」
安藤「…わかった、いったん、基地まで送る」
私たちはヘリコプターに乗り込んで、基地に向かった。
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