解剖記録116番目 回収
カスミ「……今すぐ助けに行くか……?」
安藤「今はゾンビが居すぎる、今は空からしか、見渡すことしかできない、それにあのでか物、なんなんだ……」
セリア「……生きてるよね……?」
カスミ「たぶん……逃げ切れてたらね」
セリア「誰かの気配」
バーバラが泳いできたのか……?
セリア「知らない人……」
伏黒「なら会社の人間か?」
安藤「それじゃ、迎撃だね」
波立「いや敵じゃない可能性がある、今すぐ引き上げろ」
その時の波立さんの顔は、男らしかった。
カスミ「やっぱあいつ男じゃ……」
波立「何か言ったか?」
聞かれてたか……
伏黒「……おい大丈夫か!」
安藤「今引き上げるぞ、あきらめるな!」
そして引き上げられたのは、女の人だった、腹のところにすごい傷を負っている、爆発で負ったのだろうか。
安藤「今医師はいないぞ……どうするんだ……」
そうだ、中村さんは死んでる、どうするんだ……
波立「……私、簡単な応急処置とか知ってるんだけどね……」
安藤「そうか……」
波立「なにか傷口を消毒するやつと傷口を保護する物、後は裁縫道具あるか?」
安藤「傷口を保護するのはないけど……アルコールと裁縫道具はある!」
波立「……それじゃ魚を取ってきてくれ!」
どうして魚なんだろう。
波立「ほらほら、脱げよ」
上谷「なんで私が……」
波立「ロリの体で魚が寄ってくるかもしれねーぞー?」
上谷「そんなの……怪談ですぅ!」
そう言いながら、海に飛び込んでいった。
波立「すごし痛くなるが、すまないな」
傷口をアルコールで拭き、縫い合わせた。
女「痛い……アアアア」
麻酔無しで縫い合わせは……さすがに堪えるよね……
上谷「魚取ってきたよ!」
波立「包丁とまな板ないか?」
上谷「まな板……」
上谷は自分の胸を押さえながら言った。
波立「……そのまな板じゃないんだよ、木のまな板だよ」
そして魚を捌きだし、皮を女の皮膚に置いた。
カスミ「これって……」
波立「船乗りの知恵ってものだ、まぁ理屈はすっ飛ばすけど、これで皮膚の再生を速くするってな」
カスミ「……真面目な波立さん初めて見ました……」
波立「私はいつも真面目だ!」
カスミ「じゃぁ……百合も……」
波立「ああ、そうだぞ!」
私には救えない性癖だったか……
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