解剖記録103番目 疾走
安藤「ほらほら、早く行くよ!」
伏黒「は……はえぇ……どんな訓練したらあんな走れるんだよ」
カスミ「ヒィヒィ……速すぎる」
伏黒「……おんぶしていってやる、早く乗れ」
カスミ「ありがとぉ」
伏黒「おらぁ!ジェットストリームダッシュだー」
カスミ「少しダサいけど速いな」
そして私は速すぎる安藤さんを追いかけていった。
安藤「おっそ!遅すぎて殺されても知らないぞー?」
伏黒「それ、煽っとんのか?」
安藤「いいや、ここから銃声が聞こえてきてたな、じゃ……突撃するか」
カスミ「……横の階段から登れるけど」
安藤「……よし、そこから突入するか!」
そして私たちは階段を上がり、ドアを開けた。
安藤「やっぱり、血しぶきがあるよね、でもこれ最近の奴じゃないね」
カスミ「というと……」
安藤「数十日経っているね」
カスミ「……これ生きているのか?」
安藤「まぁ、陽動してたんだし、何かしらいるでしょ」
伏黒「……何じゃありゃ」
安藤「どうしたんだ?」」
伏黒「……」
そこには、銃を持ったゾンビがいた。
伏黒「嬢ちゃん、あいつらの特徴、なんだった?」
カスミ「ゾンビの基本的な行動は生前感染者が行っていた行動が元となってるって……そういう……?」
伏黒「ああ、あいつは特殊部隊だったんだ、だがゾンビになっても、ここに居座ってるっていう……
そういうことなのか?」
安藤「せめて一発で寝れるように永眠をプレゼントしてやろう」
不発か、そもそも生きてる人がいるのか……?
安藤「……探すまでだな」
カスミ「いるのかな」
安藤「電波がない今、いるかどうかわからないんだよね、そして大声を出したらゾンビが寄ってくる、ほんとにどうすれば……」
伏黒「一旦図書館に行ったらいいのかな」
安藤「それはどうしてだ?」
伏黒「図書館だったら地図があるだろう」
安藤「それって民家でもいいよね?」
伏黒「ま……ああ、そうだな、いったん行ってみるか?」
安藤「空き巣だけど、行ってみるか」
カスミ「じゃ、れっつごー」
私たちは民家を探し、その窓を割って中に入った。
カスミ「……何だろうこのメモ書き」
そこには34°41'25.9"N 134°52'16.5"Eと書いていた。
安藤「なんだこれ」
伏黒「……俺にもわからないな」
カスミ「NとE……それに34°と134°……?」
そういえば、誰かがスマホ持っていたよね。
伏黒「……スマホでこれを調べようかな」
ネットが生きているのか問題だが、なぜか生きていた。
伏黒「……これなんだろうな……ん?」
調べた結果、この近くの二見町だった。
伏黒「そこにいるのか……?」
安藤「そこにいる可能性があるのか知らないが、一度行ってみる価値はあるな」
カスミ「……じゃ、戦車を運転するか」
安藤「そうだね、そこにいなかったとしても、いいでしょ」
伏黒「……でもなんでこんな詳しく書けてるんだ……?」
安藤「確かに……どうやってわかったんだ?」
カスミ「スマホで調べたのかな?」
伏黒「だったら走り書きだが、字体が崩れていない、暗記していたのかなって、俺は思っている」
カスミ「……だったら賢い人いるのかな?」
伏黒「行ってみないとわからないだろう」
私たちはその記された場所にむかった。
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