解剖記録99番目 治療薬
カスミ「……でも、あいつらがどこにいるってのが、わからない限り、私たちもどこに行けばいいかわからないよね」
国内にいるのかな……でも国内にいたらまたばれたら、命はないな……
伏黒「……すこしぶっ倒れる……」
彼は倒れた、相当無理をしていたんだな。
安藤「でもねぇ……今は酒を飲もうよぉ」
カスミ「もう……酒は飲まないですよ……」
安藤「ほれほれぇ」
カスミ「んーもう!」
私はそのまままっすぐ歩いて行った。
カスミ「これ、治療薬として完成しちゃってるのかな……」
私はその中身を見た。
カスミ「……紫色……見るからにして、すごい毒々しいね」
セリア「それ、どうしたんだー?」
カスミ「これ、みんなに打ったけど……大丈夫だった?」
セリア「大丈夫だけど……それ打ったの?」
カスミ「そうだけど……だめだった?」
セリア「いいや、大丈夫だ」
すると、セリアの目の奥が少しだけ曇った。
カスミ「どうかしたの?」
セリア「……あのマーク……間違いないよね」
カスミ「どうしたの?」
すると私の首元にナイフを突き立てた。
カスミ「……ブエェェェ!?!?」
セリア「お前……あいつらの内通者だろう」
カスミ「……お父さんとお母さんの会社のこと!?」
セリア「そうだ、それ以外ない」
どういうことだ……私も理解が追いつかない……
セリア「……さよな……」
バーバラ「殺すな!」
横からバーバラが飛び出てきた。
セリア「どうしてですか!?」
バーバラ「……やめるんだ、こいつは味方だ」
セリア「でも……故郷を……ウイルスだらけにしたんだよ!?」
バーバラ「……違う、ウイルスをぶちまけたのはこいつの親だ、子は関係ないだろう」
セリア「……そっか、そうだよな」
カスミ「えっと……どういう…」
バーバラ「この関係性の事を言っているのか?」
カスミ「そうだけど……どういう……関係性なの?」
バーバラ「……こいつは私の国の裏社会で有名な殺し屋だ」
セリア「何ばらして……」
バーバラ「いいんだ、世の中の機能がマヒしてる今、外国のポリスが来るわけがない」
カスミ「……そっちの国にも私の親の会社あるの?」
バーバラ「ああ、5年前だがな……その間、私はこの国の拘置所にいたから、あまり情報が来なかったから、今は……わからない」
カスミ「……じゃ、そこに隠れてる可能性があるってことか」
バーバラ「そうだな」
セリア「やめた方がいい……あれは、化け物なんだ」
バーバラ「そういや、お前、どうやって来たんだ?」
セリア「……船を盗んだ」
バーバラ「そうしないと国を出れないからな……でも、ここでのんびり暮らすってのも、いいかもな」
カスミ「……今ゾンビになってない人を集めるのもいいな」
セリア「さんせい」
カスミ「じゃ……集めていくぞ!」
私たちの目標は、今の時点で、人を集めることになった。
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