第九話 対処法
桃花が話し終わった後桃花は俺の前に大きな黒い箱を置いた。
「だから,川村君は何も言わずにこれを受け取ってほしい。私といる以上危険な状態だから」
ガチャと思い音を立てながら空いた箱の中には拳銃が一丁とその弾倉が三本,手榴弾が三つは言っていた。
「これをもらったら桃花の分の銃はあるのか」
「私は何回か射撃訓練をしてもうまくできないし,手加減ができなくなって能力者を殺すことがあるから絶対に能力者を殺さないように木刀と弓矢で対応してる。あとその拳銃の球はゴム弾だから安心して」
「ほんとに大丈夫!?」
「ま,何とかなるでしょ」
こういう何とかなるの精神で物事を決めるところが実に桃花らしい。
「とにかく,川村君は自衛だけしてくれたらいいから。秋月の能力がまだわからない以上気を付けてね」
それから桃花から拳銃と手榴弾の使い方を教えてもらい,桃花が帰るころには夕方になっていた。
(家に置いてろって言われてもね~)
自室の中を見渡す。自室には物であふれかえっていつもののさすがにこの大きさの箱を隠すスペースはない。迷った挙句クローゼットの中に隠すこととなった。よくアニメのキャラクターとかが自分の秘密をクローゼットに隠す気持ちがよくわかる。
そのあとリビングへと向かいテレビを付けた。いつものように秋月の報道がされている。黒煙を上げるビル,大量の消防車と何も使われることのなく呼ばれるだけ呼ばれた救急車。通行止めで止まった車の列。
今日は明け方ごろに爆発が起こったらしい。その時,俺はテレビの映像に違和感を覚えた。
(明け方ってこんなに暗いか?)
俺が冬に通学するときまだ日が完全に昇っていない。だが,無理なく景色を見ることができるくらいには明るい。
一方テレビの映像はぼんやりと景色が見える程度で荒々しさの混じった映像だ。いつもよりも暗い。
(なぜ俺の知っている明け方は明るい?)
テレビに映し出されているものは黒煙をあげるビル,渋滞中の車,道に沿って植えられている青々とした桜の木,それと同様にある外灯______。
街灯の明かりがともっていない。
明け方でもまだ街灯の明かりはついたままなはずだ。学校に早く行った時だって明かりはついていた。なのにテレビ画面の中の街は街灯どころかその周りのビルの明かり,渋滞中の車のヘットライトまでもがついていない。警察の誘導棒の明かりだけが火のように周囲を照らす。
そのことを伝えるためにすぐに桃花に電話を掛けた。
『何,川村くん。なにかあった』
「今,秋月のニュースを見てて気づいたんだ。もしかして秋月の能力って周囲の光を集めてそれを武器として使ってるんじゃないか?」
桃花は数秒考え,
『確かにそれならつじつまが合うわ。そのことも踏まえて対処法を考えてみる。有力な意見をありがとう』
電話はそこで切れた。
こんにちは!春桜 結分です!
今回もいつも通り遅れてしまいました!すみませんm(__)m
あれから何とか話をつなげることに成功しました。ついに物語の骨組みが組みあがった感じです(めっちゃくちゃ遅くなったけど・・・)。実際のところこの次はどんな感じにしようか思いついていません。でも前よりはつなぎやすいので行けます。
次の目標は当行が遅くならないことに限ります!
最後まで読んでいただきありがとうございました(`・ω・´)ゞ