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第五十九話『悪霊出現!』

 

「だ、誰だお前は!」


「俺の名前を知りたいか?なら教えてやろう!我が名は『ユリスキー・レズモスキー・19世』である!」


「なんだその……。なんだ?!」


「なんだとは何だ!我ら一族の誇り高き名前だぞ!それを侮辱すると言うのであれば……。いやまぁ別にいいけどな」


「良いのか……」


 なんかもう滅茶苦茶な奴が出たな……と、この場にいるクマ以外の全ての人物が思っていた。クマはなんか難しい事を言ってる!程度にしか認識していなかった。一応警戒するナラ達だが、ユリレズは何を思ったのか、ミルに攻撃を仕掛けた。


「あっミルが!」


「フーハッハッハッハ!!!こいつは人質だぁ……。返してほしければ我の部屋まで来るがいい!だが、日没まで我の部屋にたどり着けぬ場合……。こやつがどうなるか分からんぞ!?」


「な、なんて卑怯な……!」


「卑怯もラッキョウも大好物よぉ!!部屋の鍵はどっかに置いてあるから探してきなぁ!あばよ~っと!」


 そう言って逃げて行くユリレズ。そりゃまぁナラがなんなんだと言いたくなるのは当然の事であろう。それはそうと、流石にミルを見捨てるなどできないので、早速館の中を探すことに決める。


「で、どうするんだ?」


「とりあえず虱潰しに探すしかないよね……?どうしよ……」


「とりあえず一番近い部屋に入ってみよう」


 恐らく、考えている暇も存在しない。まだ太陽が傾いている程度ではあるが、良く分からない場所では、いつ夜になるかなんてわからない。一秒でも早く探そうとするナラ。それに着いて行くクマとギン。コノオは一人、別の部屋に向かっていく。


「なんだこの部屋は!」


「食堂です~っと。よーしお前ら残念だったな!外れだこの部屋はよ!出たけりゃこれ食えコレ」


「……棒?」


「チュロスだけど?ただし食う時は二人で端から食えよ!おら食え!」


「お前なんなんだよ!」


 この状況でそんなことあるか!?と激高するナラだが、後ろではどっちがチュロスを一緒に食うかと言うのをジャンケンしていた。キングを構えて抵抗しようとするが、あっさりとキングを奪われてしまう。一応実力者なのか、本当に強そうなのに性癖のせいでかなりやっている。


「ほーらほーら食え食え!見せろ!我にレズキスの表情を見せろ~!!」


「うぐぐ……」


 しばらく抵抗の意思を見せたナラだが、結局のところ食べなければならないのだろう。諦めてとっとと食べようとする。ちなみにジャンケンで勝ったのはクマの方である。そしてクマは片方を咥えると、もう片方を食べるように指をさす。


「ん!」


「……ん」


 悔しそうな感じで二人の食事を見るギン、その隣で嬉しそうに捕食光景を見るユリレズ。なおほぼ口が付く前に、扉は開いたのであるが。


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