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第五十四話『デート(主に戦闘が起きない物を指す)』

 

「じゃあまずはね、とりあえず……。ご飯はまだ時間があるし……」


「そうだよね……。街中散歩でもしよっか?」


「お、なら俺に良い場所があるぜ?予定が無いなら行かないか?」


「おっ、じゃあ行ってみようかな」


 この言い方は悪いが、完全に予定のメインが午後に詰まっているミル。しかし午前に何をするか一切考えていなかった。そこでギンは、とりあえずいい感じの場所に行く事にした。海が見えるカフェ、そこでひとまず休憩する事を決める。


「お、空いてんじゃねぇか。よぉお嬢!」


「あっギンさん!どうしたんですか今日は?」


「デートだ。良い席はあるか?」


「お、デートですか!にしてもスミに置けませんねぇギンさんも!席なら二階に良い物がありますよ?」


「おっ、じゃそこで」


 何やらギンは、この街で結構交友関係を増やしている模様。どうやらこの街は居心地がいいらしく、西側のほぼ半分は大体見知った人物との事。そして二階に行くと、かなり見晴らしのいいテラス席に案内される。


「どうですか!このテラス席は!」


「おぉ良い感じだな!ナラはどう思う?」


「良い席だね!じゃあここでちょっと休もうか」


 若干しょぼくれているミル。まさか予定が前提から狂わされるとは思っていなかったのだ。……正直なところを言うと、ガッカリしているのはそこではない。あまりに予定を決めていない自分に対してのガッカリである。


「……」


「あ……、大丈夫?」


「……大丈夫。ん」


 露骨にテンションが下がっているミルに対し、さりげなく話しかけるナラ。それはそうと、とりあえずコーヒーでも頼む事に。


「あ、砂糖とミルク山盛りで」


「ブラックでいいぞ」


「ミルクだけちょうだい」


「……コーヒー飲めないからホットミルクで……」


 とりあえず海を見ながら雑談をする一行。いわゆる当たり障りの無い会話であるが、それがまぁ心地よい。大体こういう場合は何をやっても楽しい物である。そしてコーヒーが無くなるまで喋っていた四人は、そろそろ他の場所に向かう事にする。


「じゃ、お代はここに置いとくぜ」


「ありがとうございました!」


「良い風景だったね。次はどこに行く?」


「次は私が案内する。……と言っても、そんなに良い場所では無いがな」


 そんな訳でダラダラと四人が歩いていく場所は、一般的に銭湯と呼ばれる場所であった。


「いいよね、銭湯」


「へー、コノオって銭湯好きなんだ」


「……よく師匠と一緒に行ってたからね」


 そんな訳で、四人は一風呂浴びる事に決め、早速入場券を買い店内に入ってくのであった。


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