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第十話『敵対組織……?』

 

「結局お前に助けられちまったな……。しかしなんだったんだ?」


「大丈夫ですか?!」


「おうよ!俺があの程度に負ける訳ねぇしな!ガハハ……ふぅ……」


「大丈夫な訳ない。内蔵三つくらい粉砕されてた」


 何とかカウラとミルは助かったが、ほとんどボロボロと言う感じの勝ち方。それに件に関しても、ラッキーヒットがたまたま偶然当たっただけに過ぎない。どこまで弱くなっているのだと思いながら、カウラの治療を手伝うナラ。


「それにしても……。アレ、誰だったんだろうか……」


「さぁな。ただ俺を求めに来たらしいが……。あいつらに使われるくらいなら、自壊してやろうかって感じだ」


「そうなんだ」


 聞き覚えもない、誰だか一切見当もつかない。だがしかし、一つ分かるのは男であると言う事だけ。そんなナラを尻目に、船は進み続ける。一方その頃、スゥはと言うと、仲間の元へ帰ってきていた。彼以外に六人いるのか、椅子は七つ用意されていた。


「スゥ。剣は?」


「正しき人物の元に渡った」


「……。えっじゃあしくじったってわけ?お前が?」


「ちげーよ『D』。俺らが持っても無駄だってッてことだ。お前何番目だ?長生きしたけりゃ奴の言葉は事実のみ聞くべきだぜ。んでもって『キガ』!お前飯食ってんじゃねぇいつまで食ってんだお前やめろ!俺の右半身がカジられてる感じでムカつくんだよ!後スゥは帰んなまだあるんだぞおまえ!おい『アイ』!さっさと議会を勧めちまいな!俺が黙ってねぇぞコラ!」


「……」


 捲し立てる『らいど』。ここにいる全員が、また喋り始めたかと呆れていた。面倒なので口をホッチキスで止めて黙らせる。逆に話し始めたのは、背中から触手を生やした、どちらかと言えばイケメンと言ったような男であった。


「さて……。『不公平な天秤(イツワリノヘイオン)』の担当は……」


「うーっす。自分っすよ『ガ』。っすよーっと。この通り掴んだら右腕が左腕になっちまった」


「……運ぶのは不可能か」


「そっすねぇ。もっかい掴んだら直ったっすけど、多分掴み続けたら俺の体が内側に反転したかもっすよ。まぁあの地域にいる馬鹿どもは皆殺しにしといたんで~。……いつでも使えるっすよ?」


 そう話すガと言う男の姿は、何故か頭が付いていない人間の姿をしていた。これでもちゃんと生きているようで、通称不死身の体だと言うのだ。そしてガは、隣に座る顔を見せようとしない、フードを被った男に話しかける。


「なぁ『ギマン』。お前は?」


「……」


「あっそ。じゃあいいや」


 どうやら何かの決着がついたらしい。そしてその場にいた七人は、皆何処かに散らばっていくのであった。


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