8.突進
未希成園の正門。
勢いよく白いワゴンが停車すると、勢いよく雅代が車から降りる。
すぐさま足早に園内に入いり興奮しながら奥へ奥へと進んで行った。
「どうゆうことなんでしょうか?園長」
未希成園の園長室内に、園長中林園子、高城順子、鈴垣朱里と山岸雅代の4人がその部屋の中にいた。
立ちながら雅代が口火を切った。
「光星は家に帰ってきてすぐに私のところに泣きついてきて、この高城さんに殴られたと云ってきました。聞けばブランコの取り合いで光星に譲ってくれないから、頼んでも乗せてくれないから小競り合いになったと。それは子供のすること、特にどうという事はないでしょう。でも問題は手を上げた事。どんな状況であれ園児に手を上げる事、それも教育者が園児を殴るとはどうゆう事なのでしょうか?これは教育委員会にも知らせないと。そんな暴力保育士がいる園は大問題ですよね園長」
「そうかも知れません。でも・・・」
朱里が割って入る。
「鈴垣さん」
園子が朱里の言葉にブレーキをかける。
「この責任は私が取ります。私が引き起こしたことですから未希成園には関係ないことです。私が身を引きます」
順子は椅子から立ち上がり、雅代に対して深く頭を下げる。
「高城さん、貴方は間違ってない」
「はい?」
順子は頭を上げて園子を見る。
「何ておっしゃいました?」
雅代が園子に尋ねる。
「お子様に手を上げたのは事実です。その点については深くお詫び申し上げます」
園子は立ち上がり雅代に深く頭を下げる。そしてすぐに椅子に座る。
「まあ、どうぞお座りください」
雅代は不機嫌そうに椅子に腰を下ろす。




