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04

町の人々はすぐに自分達が使っている魔法石を宿屋前の広場に持ってきたのだった。


そして広場の一面に魔法石がぎっしりと並べらたのでした。


私は懐に忍ばせていたアミュレットを首元につけると広場の一番高い場所である時計塔の上に青色のクリスタルを掲げてもらいました。


そのうえで私は儀式を始めました。


私は聖水を地面に何滴かたらして女神イリエス様に祈りを捧げました。


すると魔法石が光り輝き始めたのでした。


広場一面の魔法石が輝きによって宿屋の前の広場には多彩な光に包まれて幻想的な雰囲気となったのだった。


そしてしばらくするとその光は消えてなくなったのでした。


祈りを済ませると私はその魔法石をみなさんに返しました。


そしてこう言いました。


「みなさんそれで魔道具を使ってみてください。」


町の人々はその魔法石を使ってくれたようで、つかなくなっていた魔導灯がどんどん灯っていくのでした。


「おお??魔導灯がついた!!!」


「こっちもだ。ありがとう。君のおかげで助かったよ。」


町は昨日と同じ光景を取り戻したのでした。


町の人が私に尋ねました。


「もしかして魔法石に恩恵を与えたのかい?」


私がその人に言いました。


「はい、恩恵の儀を行いました。並べてもらった魔法石に女神イリエス様の恩恵を付与させてもらいました。魔法石というのは採掘してもそのままでは使えないんです。イリエス様からの恩恵を付与して初めて魔法石として使用できるようになるんです。」


町の人達は私にこう言ってくれました。


「いやー、君のおかげで助かったよ。」


「本当にありがとうね。」


そして町の人々はそれぞれの家へ帰っていきました。


すると私の所にクラインがやってきました。


クラインは私が何をしたかはすでにわかっているようでした。


クラインは優しい顔で私に尋ねました。


「一体何があったんだい?アニア是非とも事情を話して欲しい。」


ですが聖女の地位を取り上げられたとは言い出せませんでした。


私が黙っていると、さらにクラインは私に優しくこう言ってくれました。


「アニア君の力になりたい。俺は君を信じている。だから全てを話してはくれないか?」


私はクラインに尋ねました。


「私を責めたりはしないんですか?」


「アニア?君はとても聡明な人間だ。だからこんなバカな事をするような人間じゃないはよく知ってる。それに君がとても優しい人間だという事もね。アニア全てを話して欲しい。君の力になりたいんだ。」


クラインは私にそう言ってくれました。


私が聖女として認められていたのは、ひとえにこの魔法石への恩恵の付与ができるからでした。


魔法石は女神イリエス様からの恩恵を付与しなければ、ただの綺麗な石ころに過ぎないのです。


ですから魔法石は採掘された後で、女神イリエス様からの恩恵を付与しなければ魔法石から魔法を生み出す事はできないのです。


魔道具に関しても同様で恩恵を付与していない魔法石では魔道具を動かす事ができませんでした。


それで私は全てをクラインに伝える事にしました。



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