和解と地獄の釜が開けるとき
趣味で書いているので温かい目で見守ってください。
南京 某所
(第三者視点)
「…………」
「…………」
この部屋には二人の人物がいた、一人目はクーデターにより失脚した蒋介石、二人目は蒋介石を南京から追い出した張本人汪兆銘
二人は停戦交渉したときより半年ぶりに会い、だが気まずさなのか、もしくは敵対してたので喋りたくないのかわからないが、会ってから一時間はずっと両者は顔を見合わせた。
まぁそれ以上続くと汪兆銘も仕事があるので、汪兆銘は渋々ながら喋り始めた。
「………なぁこんな感じで一時間経つが喋ることあるか?ないなら仕事に戻りたいのだが……」
「………ある」
「………それで?」
そして蒋介石は唐突に土下座し始めた、土下座である、中国人にとっては屈辱的であり、滅多にやらないことを今蒋介石がやったのである。それを見て汪兆銘は面食らうことになった。
「おいおいおい!!!何やってんだ蒋!…」
「これは私自身のけじめだ!私は部下をちゃんと扱えず失脚した!そしてそんな私を受け入れたのは敵対してたお前だぞ!これぐらいやらないと人間として終わってる存在がそれ以下になる!私はそれにはなりたくはない!だから言おう私蒋介石は汪兆銘に謝罪し、そして私とともに来た右派の国民党は左派の国民党の代表汪兆銘に従うと!」
汪兆銘は驚きながらも冷静に言葉を言い始めた
「…………わかったそれを認めよ!その謝罪認めましょう!」
汪兆銘は蒋介石の謝罪を認め、そして和解することになる
それから一時間はあの険悪な雰囲気から一転、親友か何かか?もしくは背負っていたものを吐き出したのか、楽しく会話することになる(特に蒋介石は自分が失脚や、汪兆銘から追い出されたときの話を出し始め、自分を自虐し始めるというなんとも言えない話になってきたため、逆に汪兆銘も笑ってしまうことになった)
北京 紫禁城にて
(第三者視点)
ここには北京人民政府の新国家主席「朱徳」、大原国民政府の指導者「閻錫山」、済南国民政府の指導者「段祺瑞」の3人が久しぶりに会談していた、朱徳はこの前まではただの武装勢力の頭領だったが、謀略などあらゆることをして新しい政府の座に登りつめた。
そして朱徳は会談始めに「北京人民政府は名前を『中華救済政府』と名を改め、我々の組織名も漢民族救済委員会から『中華再興連盟』と名を改める!」と自らの政府が正統なる中華政府であると自称し始めた朱徳に閻錫山は顔には何も出さず、段祺瑞はこの発言に怒り狂った。
「何故お前がリーダーぶってるんだ!中華解放戦線は皆が納得して妥協を行い、この中から強力なリーダーを決めないと決めたではないか!それを破る気か朱徳!閻錫山も何か言ったらどうだ!!!」
「……………………私はここで中立を貫こう…」
「何か中立を貫くだ閻錫山!ここでこの男を止めねば中華解放戦線は瓦解す…」パン!(銃声)「………は?…なんだこれは……」バン!(倒れた音)
「クチャクチャと五月蠅いぞ段祺瑞!今にもって中華解放戦線は解体し、新たに【抗日中華救済軍】を結成する!」
「………オマエ…わたしを殺して無事で済むと思っているのか……」
「大丈夫だ段祺瑞、お前の部下は最初から我々の仲間だ、これで済南国民政府と大原国民政府が加わり、巨大な政府が華北に誕生した!!!新たなる政府【中華救済政府】と新たなる同盟【抗日中華救済軍】に万歳!!!」




