枯れ葉マーク
小学校低学年くらいのことでした。家の事情で祖父母と同居することになったとき、祖父が車で迎えに来てくれました。当時祖父は75を過ぎていましたが、とても元気でした。(今も元気です)
車に乗ろうとしたときあるものが見えました。黄色とオレンジの涙形。それを見た私は大声で言いました。
「あ、枯れ葉マークや!」
もちろん母に怒られました。祖父は苦笑いしていました。
確かに失礼な発言です。高学年なら間違いなく言わなかったと思います。でも、昔の高齢者マークってどう見ても枯れ葉じゃないですか。涙形で黄色とオレンジ。秋に舞い散る枯れ葉にしか見えません。私の幼く残念な頭は、素直に思いを発露してしまったのです。
今、高齢者マークは四つ葉のクローバー状になっています。緑に黄緑、また例の黄色とオレンジ。後ろ二つの色はどうにかならなかったものか、と思うのですが、これなら誰も枯れ葉マークとは言わないでしょう。変更は2011年だそうなので、遅すぎる対応だと思いますが、もう失礼な発言をする子供や苦笑する高齢ドライバーが出ないことを考えると、良かったのではないかと思います。
それにしても、こんな些細なワンエピソードが15年も記憶に残っているのは不思議でなりません。迎えに来てもらった駅もきっちり覚えています。きっと、どうあがいても読めなかったからです。