りかけいのおとこ
残念なほどに真面目な話になってしまいました。反省しております。
『理科系の男』の印象ってどうですか? やっぱりよくわからない変な人でしょうか?
こんなこと書いたのはポケモンに出てくる『りかけいのおとこ』が放つ怪しげな雰囲気を思い出したからです。
ポケモンは大ヒットしているゲーム、間違いなくメジャー、一般と呼べる存在だと思います。そのゲームが『りかけいのおとこ』を怪しく描いているなら、一般的イメージも同じような印象でないかと。あそこまで至らないとしても、なんか不思議な存在に見られているのではないかと。
私は理(科)系なんで見逃すわけにはいきません。
始めに記しておきます。あの『りかけいのおとこ』は二つの意味でほぼ虚構です。本物も存在はすると思いますが、お目にかかったことはありません。この絶対数が少ないことが第一の『ほぼ虚構』です。
では、第二の『ほぼ虚構』とはどういう意味になるか? それは私の学生時代を振り返ってみたいと思います。
私は工学系の学科に行ってました。工学系といっても大半はちょっと理数系が強いくらいです。PCやバイクや携帯に詳しい人も多いですが大半は一般知識レベルです。ただ、ごく少数はいるんですね正真正銘のオタクが。
電子工作が趣味で抵抗器と半田ごてが常備されているオタク。趣味は同人ゲーム制作ですでにプログラミングに精通しているオタク。さらに進化してバイトへは行かず自作ソフト売って荒稼ぎするオタク。
もちろんアニメオタクもいますが、ここでは省略。
朱に交われば赤くなるといいますが、この少数のオタクは強いです。友人関係を通して伝播します。私の友人はC言語プログラミングにはまり、やたらexeファイルを開くソフトをつくって遊んでました。(セキュリティソフトにウイルス判定を受け抹殺されました)そしてアクションゲーム(上半身なしバージョン)をC言語だけでつくってました。
私の場合は最初にお世話になった友人が電子工作オタクだった影響により、つられて工作するようになりました。今でも部屋に電子部品が転がっています。マイコン置いてますし、ライターもラボソフトもPCに入ってます。(ここのおかげでクリスマス電飾以外、最近は作ってないですが)
もちろん卒業まで普通の人もたくさんいます。ただしクセはあります。
チャランポランだった人が、3DCADの実習でやたら関節が動く美少女フィギュアを提出していたり。真面目そうな人が9V電池を舐めていたり(ピリッときます)。板金で自転車のキーを偽造したり。いろいろありました。
ちなみに美少女フィギュアと同系統の人は多数いました。男の習性としてご理解下さい。(教授はどう採点したのか知りませんが)
こう書いてしまうと理科系の男キモいと思われるかもしれません。でも、ちょっと待ってください。前述の事例、斬新ではなかったですか?
しかし、あれは変なこと新しいことかもしれませんが、案外自然な発露なんですよ。興味をもつきっかけとなるものがあり、実現する手段さえあれば、完成させてしまう。たぶんみんな作る過程、やる過程以外のことはほぼ考えていません。スタートはただ興味をもった、それだけです。
これは理科系に限らないことかもしれませんが、好奇心に富み些細なことにも興味を抱く、そして実現する手段があれば完成させる。それが本当の理科系の男じゃないかと思うのです。
冒頭の方で『りかけいのおとこ』は『ほぼ虚構』と書きましたが、この『ほぼ』は好奇心と実現力は現実だからです。
だからどうか『理科系の男』を変な目で見ないで下さい。たとえ『りかけいのおとこ』のような怪しい行為していても、それは好奇心の発露です。犯罪でなければとめないで下さい。
本文の途中で荒稼ぎするオタクにちょっぴり触れました。彼のようになるには、怪しくてもとことん突き詰めるしかないのです。だから否定しないで下さい。むしろ褒めてやって下さい。
私は『理科系の男』をかっこいいと思います。そのような人間にはまだ達していませんが。
注:『りかけいのおとこ』というフレーズを使ったため男の話ばかりになりましたが、『理科系の女』についても同じく賞賛されるべきです。そして好奇心があり実現力があるとの意味で『理科系の男』というフレーズを使うなら、文系の方も当てはまります。