猫。かえろう。
猫です。
上から見ても下からみても。
猫です。
親の七光りみたいな。
コネです。
5、6段しかない階段で良かった。
チセにも俺にも怪我はない。
けれど、結果的にはあまりよろしくない。
猫だからです。
チセはぎゃーぎゃー騒ぐ鎧に担がれて消えました。
大丈夫、だ、よな?
ていうか、俺のが大丈夫じゃないし。
チセは大丈夫。断定。
君はいつまでも俺の心の中に生き続けるから、綺麗に終わらせて。
それにしても、むう、困った。
お迎えの時間も近いというのに。
どうやって戻れば。
なんて俺が言うと思いましたか。
この迷探偵の俺にかかれば、謎は全て解決なんですよ。
前編、後編なんてかからず。
3行で終わります。どぞ。
変化の共通点。
落ちること。
落ちよう。
ぐっじょぶ。
やっばいほどに頭脳明晰、IQ180もないことは小学校の地点でわかってたけど、日進月歩してたんだと思う。
カレンダーの数字が増えるように、俺のIQも増加の一途をたどったのだね。
ふふふ、そんな俺の頭脳がはじき出した答えに従った結果が痛みだけだなんてほんと信じられないよ。
ええ、失敗だった。
なにこれ、ひゃっくりが止まらないと言った俺のために棚の陰に収まって待っていた友人を避けたら「なんでだよ」って怒られたショックで治まった、あの時のことを思い出すよ。
君は今、元気に暮らしていますか。
致し方ないので、このまま向かうことにします。しました。したところ。
「……」
「……」
見つめ合うはめに。
いつぞやのチワワのように小首を傾げてみせたら、ぶちいって。
ぶちいって。
イニアの方から聞こえました。
「……お前」
「にううぐはっ」
イニアが容赦なく俺を踏んだ。
俺は地面に落ちてる100円玉じゃないにも関わらず、ないすせーぶ!!
モツが出そうだ。
「お前のせいで隊長に蹴られる切られる殴られる鷲は暴れる飯を抜かれる上靴を隠される、散々だったんだ!!」
「にうぅ」
意外に陰湿だった隊長。
いや、このイニアの足さばきもなかなかのものでしてよ。
ぐりぐり、ぐりぐり。
「連帯責任で先輩には迷惑かけちゃうし、嫌われたらどうしてくれる!!」
「…にぅ」
お前は恋する乙女か。
ぐりぐり。
「二度とあの味が食べられない!!」
「……に」
食に恋してた。
ぐりぐり。
「二度と「頑張ったな」+頭ぽんがいただけない!!」
「………」
素敵イベント発生してた。
グレ君ならやるわな、それくらい。
ぐりぐり。
地面が赤く染まってきた。
これは夕日のせい?
ええ、きっとそう。
イニアはぼろぼろになった、ダメージ加工済みの俺の尾を掴み、持ち上げる。
己の意志ではない体の動きがみられますね。
人はこれを痙攣と呼ぶ。
「この程度で済んだことを喜べ」
いや、なかなかに重傷だよ?
ほら、足とか変な方向に曲がってらっしゃいますよ?
これ以上やったらどこかしらが欠けるよね、そうだね。
うむ。
しばらく(猫で)会わない間に、軟化したはずの態度が再び硬化したようだ。
ツンデレのツン全開。
デレが来ない。
そして俺は、不思議な高笑いをあげるイニアと再び建物の中へ。
久しぶりのおねーさん。
あ、気づいた。
目、そらしやがった。
「ああ? イニア帰ったんじゃ…」
グレ君が机に微厚い書類(そこそこの意)をトントンしながら尋ねかける。
途中で語彙が止まったのは、俺と目が合ったからね。
「先輩先輩、トイレ掃除から解放っすよー」
またさせられてたんか。
呆然とするグレ君に、尻尾を持ったまま見せつけるイニア。
俺を。
「…まさか見つかるとは」
「褒めてー、先輩褒めてー」
「どうやって見つけたんだ?」
「褒めてー、先輩褒めてー」
「…おい」
「褒めてー、先輩褒めてー」
「…」
よしよし。
グレ君のよしよしです。
なんという調教。
俺の目線に込められた意味を理解したのか、グレ君は「…くっ」てもらしながら目線を外した。
大丈夫、わかってるよ。
泣くなよ。
「それがですね、先輩。こいつ馬鹿面全開で門の前にいたんすよ。のほほーんて」
それは違う、俺は猫面だ。
「…猫?はうちに付くっていうからな。帰ってきたのか」
俺の扱いが飼い猫レベル。
最後のは問いかけなのか、俺の方を眺めながら。
ぼろぼろなのに気づいて。
「よほど苦労したようだな」
イニアの手から自然に俺を救出。
いたわるように背中を撫でられた。
いやいや、犯人目の前だからね。
「にう」
ただいま。
伝わったかはわからないけれど、グレ君は優しく微笑んでくれた。
「女子トイレは地獄だった」
呟きは聞かなかったことに。
+++おまけ
「にうぅ…」
先に着いた俺。
唸るのは今後の展開が予測出来てしまうから。
もうすでに、身体が踏まれぐりぐりされたかのごとく、痛い。
それは落ちたからとか言わない。
「わ、猫だ」
お行儀よくベンチにお座り俺を見つけた、中学生くらいの女の子。
その横にはおそろいの制服を着た、男の子。
俺に敵意むき出しです。
余裕が欲しいので、ゆうちゃんと名付けました。
彼にも俺にも。
「かわいー」
ちょこちょこ近づいて来たかと思えば、手はすでに頭の上。
な、気配が微塵もないだとっ。
こいつ、できる!!
「かわいくねーよ、黒猫なんて不吉じゃん。いこーぜ」
どこかの外国では、幸運のシンボルなのに。
この世界は日本よりの考えのようだ。
横切ってやろうか。
「………色で判断されたら悲しいよ」
はっとした男の子がしゅんとなりました。
ほうれん草を冷蔵庫に入れると、翌朝こんな感じになってる。
汁も垂れる。
「………ごめん」
小さく呟かれた、謝罪の言葉。
俺宛でない。
女の子には事情でもあるのだろうか。
年の割に大人びた顔をする。
つくりじゃなくてね。
表情ね。
「にう」
なんか知らんが元気だせやあって、手を舐めた。
男の子が険しい表情に。
やだやだ、男の嫉妬は見苦しい。
その内、トイレまで付いてくるようになんぜ。
この時の俺は冗談だったのに。
「ありがとー」
またねって、手を振って帰ってった女の子。
ちっちゃく俺を引っぱたいていった男の子。
友達以上、恋人にはほど遠い。
勝手に判断した俺だった。
イニア来襲、5分前。
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今回、ちょっと短い!!
こんにちは、こんばんは、ぐーてんもるげーん。
ドイツ語だっけ?
定かじゃなくて申し訳ないのですが、はたして合ってますかね。
どうでもいい。
筆者です。
またかよ、まただよ、現実逃避。
そりゃ筆者だってね、頑張りましたよ。
ない頭振り絞って考えましたよ。
真っ白な紙が腹黒いなってぐらいに考えましたよ。
はっぱかなはっぱじゃないよかえるだよかえるじゃないよあひるだよ、なんなんだよ。
コックさんも6人は書きましたよ。
答えが謎の分数になりましたよ。
どっせい!!
ってなってもしょうがないじゃないですか。
むしろ爽やかな気分だ。
そんなわけで、お送りしました。
猫。帰宅する。ですが、いかがでしたでしょうか。
筆者は不完全燃焼です。うむ。
数字の羅列のせいで頭があれなんだ、と言い訳してみます。
息抜きにえいご漬けをやったところ、しゃれこうべの判定をいただきました。
しねというのか。
次回は筆者が逃げなければ、20日以降になりますです。
皆様に幸せと英語の御利益がありますよう、手を合わせながら。
9月14日 明日はドラマの録画の日
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