表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/36

第31話 ネームドエネミー アサシン

一条TOMA奈緒と申します! Vtuberでもあります。

毎日投稿します!!

ぜひともブックマークお願いします!


今回もお楽しみください♪

GW中「の休日」は大量投稿予定!!

「ねえ、カナ。ちょっとこっち来て」

「ええ」


 ミカさん、オボロさんとカラミティとの戦いが始まって暫く経った。依然としてお互いの攻撃の応酬が繰り広げられている。でも、ボクは胸中に一抹の不安を抱えていた。


 ボクはその不安に対処するために、カナを連れて壁際まで行き、他の冒険者達に聞こえないような小さな声で話した。


「カナ。アサシンの存在に明確に気づいているのはボク達だけだ。先ほどのミカさん達への攻撃は、明らかにアサシンのものだろう」


「ええ、そうですね……」


「あれからミカさんは自分の周囲を炎で守り、オボロさんは冷気で守っている。その所為か、あれからアサシンからの攻撃を受けていない」


「そうですね……」


 カナは不安そうな顔をした。


「備えるよ。ミカさんとオボロさんへの攻撃を諦めたアサシンはこちらを襲うかもしれない」


 ボク達は準備を始めた。


 ボクは対アサシン用のアイテムを準備していたから、その装備にどんどん切り替えていく。


「なあ、君たち」


 ボク達が装備を切り替えている時、突然声をかけられた。


「『遊撃隊』の交代の時間だ……」


 ――その時、突然セーフティーゾーン内で血しぶきが待った。


「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああ!」


 何が起こったのか理解できていない冒険者達。急に自らを襲った激痛に悲鳴をあげる冒険者が続出した。


 ――アサシンが来た!


「カナ! 来て!」


 ボクはカナを連れて7階へと向かった。


「皆のことを助けないと!」


「いや、アサシンの目的は地上へ出ることだ。冒険者を無力化したら、冒険者の命を刈り取るよりも先に上を目指すことを優先するはずだ」


 ボクは詭弁を弄した。そうでもしないと、カナは他の冒険者達を守ろうとして無駄に命を散らしてしまうであろう。


 だから、7階へ逃げ、地形を利用して戦えるようにする必要がある。


「でも! もしそうならなかったら8階層は地獄と化してしまいます! 私は……私はここで皆を見捨ててしまったら、私が私でなくなってしまう!」

「……!」


 ボクは唇を噛んで、言葉を探した。カナのこういう所が好きだけど、でもその高潔さがカナの命の危機を招くことにもなる。


「カナ……!」


 ボクは泣きそうになりながらカナの名前を呼んだ。しかし、カナは決意の固まった表情をしている。


「わ……分かったよカナ。それじゃあ――」


その時、意外な人物がボク達に声をかけてきた。


「なにやってるんだいお前たち。早く7階に行きな」


「ズーレ!」


 ボクは嫌な記憶を思い出しつつも、助け船を出してくれたことに感謝した。


「ズーレ貴女……皆を見捨てる気ですか!」


「忘れたのかい? アタシのスキルを。【ルーム・クリエイト】で避難場所を作ったのさ。それに気づいた冒険者達はそこに逃げるだろうよ」


「本当ですか?」


 カナはほっとした表情をした。


「それよりも早く移動するんだ。それと、お前さん色々と頭回るんだろ? 今回の救出作戦で知恵を出しているらしいじゃないか。この状況を打破する作戦を教えな!」


「……分かったよ」


「お前たちも協力するんだ!」


「わかりやした姉御!」


 ズーレの取り巻き達が元気良く返事をした。


 そしてボク達はズーレとその取り巻き達と共に7階へ移動♢した。


 ♢

 


「いいかい? 7層の出入り口には爆発板を設置する。そして入り口付近のこの壁には爆発筒を設置する。敵の黒い狼が来た時には、カナのスキル技である【スペース・クラッシュ】で爆発を起こすんだ」


「わかりましたわ」


 ボク達と同じく7層へ避難してきた冒険者を過度に怯えさせないようにアサシンという名前を伏せた。


「そして他の皆は狼に隙が出来たら、左右から攻撃を加えるんだ。狼は前しか攻撃できない。左右から攻撃を加えれば、キミ達にその牙を向けることはできない。なに、大丈夫。狼の前方にはボクが構えているから、注意はボクに向くはずだ」


 ボクはカナとズーレ達冒険者達8人に作戦を伝えた。


「いい? 出入り口の地面にズーレの【ルーム・クリエイト】で空間を作る。その空間の中に爆発板や爆発筒を入れた。敵がその上に来たらズーレはスキルを解除して、敵を爆発板や爆発筒の上に落とすんだ」


「任せな」


 ズーレがとても頼もしく見える。内心見直した。


「ポルカ……無理しないでね」


 カナが心配そうに声をかけてきた。


「うん。ボクの所まで敵がたどり着いたら、それはそれで罠が待ち構えてる。あともう一つ大事なこと。緊急時には前デートした時に開けた大穴に逃げ込もう」


 ボクは左側の壁にぽっかりと空いた大穴を指さした。


 ボク達はお互いの想いを確かめ合い恋仲になった後、壁を爆破して壁の向こう側を流れる泉を一緒に見たのだ。


「ええ。そんなことにならないことを願うけど……万が一の時はそうしましょう」


 ボク達はカナに作戦の念を押した後配置についた。


ついに第一部最終章に突入!

ここから大きく話が動いていきます。

連休中はこの作品で楽しんでいただけたらと思います!!


ブックマーク、いいね、★お願いします!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ