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弐
坊さんの服を着た男が居た。その男は肩までまの長い髪を金髪に染めていた。
長髪の金髪は歪な表情の仮面を被っていた。
左右で表情の変わった仮面。
ピタッと窓に張り付いて部屋の中を見ている。
長髪の金髪はタワマンの5階ベランダ側で頭を地面に向いた姿勢で見ている。
ひとつの家族。
その家族は暴力で成り立っていた。
夫、妻、娘。
日が昇れば、娘が夫に殴られる。
床を滑って壁際まで吹っ飛ばされる。
妻は何か言っている。
口の形は……「ご」「め」「ん」「ね」
妻は震え部屋の片隅に小さくなって、夫が家から出ていくのを待つばかり。
娘は腹ばかり殴られる。
ランドセルを背負って小綺麗な服を着させられる。そこに自分の意思はない。
逆に妻はボロボロだ。
元は美人であったろうに。
菊の花が玄関に落ちる。
社会の縮図、家族の在り方。
悪の許され方、金で生かす。




