そうだったのか
エリーは学校生活を謳歌していた。この世界が乙女ゲームであると思っている為(←まだ思ってる)ある程度は予想していたが、皆の顔面偏差値が高い。自分はやっぱりモブであると納得できるほどだ。
すごいわ~、ゲームの舞台じゃなくてもこのクオリティ、おみそれしました!
そして発見がもう一つ。
はぁ、ドキドキする。何かしら、これは恋?…違う気がする。どうしたのかしら私。あの集団の誰かにときめいているのかしら。…違う気がする。んっ?今あの人ちょっと触れた人に切なそうな目線を!どうしたの?何か話したいのに話せないの?先程触れた人は別の人と楽しげに会話しているようだ。それはまるで…………恋!?あなた彼に恋してるの?まぁ!なんてこと!萌え~~~~~~~~~!
どうやら自分は腐女子らしい。男子が肩を組んで談笑する様子や一緒に歩いているだけでドキドキするのだ。どうりであっさり王都行きを断念できたわけだ。
あぁ!またあの二人見つめ合ってる!いいわ~眼福眼福。
視線の先には二人の男子がいた。何故今まで腐女子だと気が付かなかったのか、きっとイケメンがダグくらいしかいなかったからかなぁ。(←失礼!)
あーこの感動を誰かと分かち合いたいー!はっ!私が腐女子なら薄い本も書いていたのでは?
早速こっそり絵を描いてみる。…なかなかいい感じに描けているような気がする。さすが漫画大国日本からの転生者、もう少し練習すればいける!
その日からエリーの妄想は突っ走る。あれも描きたいこれも描きたいと、どんどん絵は上達していった。
そうよ、私が転生した真の役割はきっとこれだったのよーーーーー!