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Hello!こちら異世界チャンネルです!  作者: 八木もへじ
第1章 異世界チャンネル誕生
2/3

2.天国と地獄のトップに会ってみた!

予め、作者はロリコンでは無いです!!

中に入った途端聞き馴染みのある声が聞こえてきた。


「Hello!若気の至りチャンネルのフウガです!!……」


内容は俺の初めての動画、最初の挨拶を何にするか悩み抜いた結果、勢い任せのHello!

今振り返ってみても、ナンセンスだと思う。

自分の声を聞くと襲われる嫌悪感、初めての動画ということで噛みまくりなこと、無理やり演じた感が強いチャラいキャラと、三拍子揃って死ぬほど恥ずかしい。もう、多分死んでるけど。


そんな動画を幼女2人が見ている。


片方は、頭の上に浮遊した輪っか、肌白く背中には美しく可愛らしい羽、白いワンピースを着た天使?らしき可憐な子。


もう片方は、頭に黒い角、肌黒く背中にはトゲトゲしい羽、黒いワンピースを着た悪魔?らしきイタズラな子。


天使と悪魔が仲良くしていることに驚いたが、それ以上に俺の入室に気づかないほど動画を見入って、笑いを堪えられず吹き出している天使と腹を抱えて笑っている悪魔に唖然とした。


何だこの状況は、新手の羞恥プレイなのか。

なんて考えてると、2人ともこちらに気づいた。

俺を見るなり、ニヤニヤした2人、嫌な予感しかしない。しかし、可愛い子2人に見つめられて悪い気はしない。なお、決してロリコンではない。


「あ、し、失礼します。坂下風雅です。」


「よ、よくいらっしゃいました、フウ、あっ、坂下様」


「お前があのフウガか!ハッハッハー、若気の至りチャンネルだって?ハッハッ、おかしくてたまらん」


必死に笑いを堪えようと取り繕っているが、ニヤニヤが止まらず、思わずフウガと呼んでしまいそうな天使。一方、笑いを堪える気など毛頭なく高笑いで嘲ている悪魔。あぁ、穴があったら入りたい。


「こ、こらっ!エンマ!」


「おう、スマンスマン、つい、な」


天使ちゃんはしっかりした子っぽいが、悪魔ちゃんはやはりからかうのが好きなご様子だ。


「申し遅れました、私がミカエルと申します。そして、こちらが」


「エンマだ!」


ん?ちょっと待て?ミカエル?エンマ?

何か、聞いたことのある名前を必死に思い出そうと記憶の中を探る。確か、、天国のトップと、地獄のトップだっけか?え、この幼女が2人が!?


「え」


頭が混乱して、つい声が出てしまった。


「信じていないようですね。まぁ、無理もありません。では、エンマ」


「しゃーねーなー、おう、ミカエル」


そう言うと2人は、みるみるうちに成長し始め、気づけば絶世の美女2人になっていた。服装も大人びたものに変わっている。


「え!?」


「どうだ!美しいだろう!ほれほれ〜」


得意げなエンマさん。

流石に目の前で変身されて信じないほどの頑固者では無いが、美女に戸惑ってしまう。


「突然お呼びだてして申し訳ございません。まず、初めに現状について説明しますね。」


そう言うとミカエルさんは何が起きているのかを説明をしてくれた。内容を簡単にまとめると、まず俺は死んでいて、先程の天国と地獄仕分け施設に送られたこと、本来であれば地獄行きであったこと、また、天国や地獄に行った後約100年後に転生が出来ること、そしてこの説明は本来であれば仕分け施設に行く前に説明されるらしいのだが、猶予期間の約100年をすっ飛ばして急遽呼び出したとのこと。


「死んだってのに驚いたり嘆いたりしねぇんだな」


「何となく分かってましたからね」


「チッ」


今このエンマさん舌打ちしましたよね?しましたよね?


確かに死んだことや地獄行きだったことにまじか、と多少の絶望はあったものの急遽呼び出したという点の方が気になった。なぜ俺を?


「と、言うことでですね。あなたには、異世界チャンネルをやって欲しいのですよ!」


ワクワクした目でこちらを見て嬉しそうに言い放ったミカエルさん。決まったと本人は満足している様子だが、こちらからすれば意味がわからない。どこからいきなり異世界チャンネルの話になったのか。


「、、、ええ!?!?」


「いや〜てのもなぁ?俺とミカエルは一応トップの立場ってことで、死者の情報は見れるんだけど、何となくリストを見てたらお前を見つけて、動画を二人で見てみたら大ウケだったってわけよ、俺らは普段忙しくて娯楽がなくてなぁ、暇つぶしのためにも、お前を急遽呼び出したってわけよ」


先程から大人の色気ムンムンのエンマさんだが、口調はやんちゃさがあり、心を掴まれそうになる。しかし、「暇つぶしのため()()」というのが気になる。別の理由もあるのだろうか、いやだがしかし、ただ俺のファンになり会いたくて急遽呼び出したってこともありえる?のか?


「で、でも、動画のどこが面白かったのでしょうか?」


恐れ多くも聞いてみる。


「そりゃあ滑稽だからよ」


「わ、私てきには、本来真面目である坂下様が一生懸命チャラ男を演じている姿が面白おかしくて、、。」


一瞬でも期待した俺が馬鹿だった。


「す、すいません!ほんとに面白いんですよ?そんなに、落ち込むとは、、し、しかしですね!これからお話することはきっと坂下様にとっても良いことだと思いますよ?」


「ほ、ほう?と、言いますと?」


「先程も申した通りですね、異世界チャンネルをやって頂きたくてですね。」


「い、異世界チャンネル?ですか?」


「というのも、私たちが天国や地獄を管理しているように各世界を管理している神々がいるのですが、【ルギド】という世界のサティーという神に少し問題があってですね、、。その世界には異世界チャンネルが必要なのですよ!もちろん、無償というわけではありませんよ、詳しくはあちらで説明がありますので、お願いします坂下様!」


「え、で、でも。」


にしても突然すぎだろ!こっちは死んでるんだぞ!と声には出せないが心の中でツッコミを入れる。すると察したのか、エンマさんが寄ってきて上目遣い、そして胸を寄せて、更には耳元で


「フウガくん、頑張って?」


と、囁いた。これは3連コンボが決まったと、脳内の実況席も叫んでいる。


更には


「嫌なら地獄行きな?」


これは1発KOだー!脳内実況席は盛り上がっているが、俺自身は震えている、エンマさんは笑顔でとんでもないことを言ってくれる、、、。


なにか褒美があることに必死に妄想を膨らませ、自分をプラスの方向に持っていき、異世界チャンネルか、やってやろうじゃないかと決意を固めた。


「は、はい!やります!」


「ありがとうございます!それでは、いきなりですが、行ってらっしゃいませ、坂下様。」


「またな、フウガ!」


「え?ちょっと!ええぇぇぇぇぇぇぇぇ」


ミカエルさんが手をかざしたと思うと、いきなり地面に穴が開き、俺はそのまま落ちていった。


「いって!って痛くない?、、、ん?」


まったく、全部が全部、突然すぎないかと思いつつ、立ち上がると


「ひゃ、はじめまして、さ、さかしたしゃま、しゃ、サティーです」


また幼女かよ。



今回は長めのお話となりました。読んでいただきありがとうございます。良ければレビューや感想などよろしくお願いします。また、誤字脱字等のアドバイスもよろしくお願いします。これからも本作をよろしくお願いします。

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