第2話 教室
アレス「ただいま。」
アナ「アレスちゃん!試験はどうだったの!?」
「合格したよ」
アナ「まあアレスちゃん凄いわ!!魔剣士学院に一発で合格しちゃうなんて!」
ガイト「アレス!よくやったな!父さんは嬉しいぞ!」
「ありがとう、父さん。」
アナ「じゃあ今日はお祝いね!!!ご馳走を作らなきゃ!」
大袈裟なのか。あんな試験力を10分の1にしても勝てるよ。この世界も平和になった物だ。古代魔法は数人しか使えず、剣の腕も弱い。戦いが起こったらどうするのだ。最も僕が居なければの話だが。
…………
「3組の担任を務めます。アリサ・ネイルです。」
ふむ。中々の魔力だ。流石は教師と言ったところか。
アリサ「では、自己紹介をしていきましよう。誰か最初にしてくれる人は?」
「僕がやろう。僕は破壊皇帝ゾーア。ゾーア・ガルガンチュアだ。1万年前より転生した。今世の名はアレスだ。」
アリサ「アレスくん、軽々しく始祖を騙るのは止めなさい。」
アレス「これは本当だ。嘘だと思うなら調べてみるか?」
小さな魔法陣が展開される。
アレス「これは情報と言う魔法だ。もっともこれは古代魔法だからあまり使われないかもしれないが。」
アリサ「き、聞いたことがあります。それは相手の情報が分かるのでしょ?」
アレス「そうだ。この魔法を使うと対象者の本名、魔力、力などが分かる。例えば……」
アレスはレオに魔法陣を向ける
「レオ・アベンダドール。サリア王国の公族。魔力12000 剣術数値27000。この様に分かる。発動する為の魔力は少ないので、魔法式さえ覚えれば誰でも使用出来る。これで俺を調べてみよ。」
アリサ「…………」
じっと魔法陣をかざす。
「アレス・カナリア。別の名を、魔剣士族始祖破壊皇帝ゾーア・ガルガンチュア。魔力150000。剣術数値570000。」
アリサ「な、なんですかこの馬鹿げた数字は!不正はいけません!!」
アレス「ふむ。どうやら貴方は良い魔眼をお持ちのようだ。だが、この魔眼を見ても怖がらずに居られるか?」
アレスの魔眼がギラりと輝く。
アリサ「あっ……ああ…………」
「俺は破壊皇帝ゾーアだ。」
「まあ、ここで信じても仕方あるまい。どうせ信じて貰えぬと思っていたしな。また今度にしてやろう。」
…………
自己紹介が一通りおわり、授業が始まる。
アリサ「えー、今週末の授業で班別に別れて試験を行います。内容は補助魔法についてです。今から見せるのが魔剣士族の団体補助魔法、騎士団です。ナイツを発動すると、発動者を主として、全体的な戦闘力が上がります。また職業を決めることで特定の力を強めることができます。」
「その魔法式は惜しい。俺の方が上手くできる。」
アレスは魔法式を少し書き換える。
アリサ「うそ!効果が1.5倍!?」
アレス「いいや、2.5倍だ」
アリサ「公族が開発した魔法をいとも簡単に……」
効率を上げただけだ。
アリサ「で、では、この魔法を使って班別に対抗試験を行います。よく練習しておくように。」
「レオ、同じ班にならないか。」
レオ「いいよ。楽しそうだしね。」
…………何故ほかに誰も居ない。
「なあ、レオ。俺って嫌われてんのか?」
レオ「んー、そういうことじゃなくてそのマークだと思うよ。」
「この校章が何かおかしいか?」
レオ「この学院では、まず校章の色で公族かどうかを判断しているんだ。だから僕の校章は金色。君は銀だ。そしてしたのブーメラン型のものが多いほど力が強いことを示している。僕のは4つ。キミは5つだ。公族以外で5つの人は滅多に居ないんだ。だから珍しくて怪しがってるのさ。」
なるほど。なかなか面倒な事になっているな。
???「ちょっと、そこの銀章。」
「ん?俺のことか?」
「あたしは、セシリア・ボイラーよ。あなた、銀章のくせにやるじゃない。あたしの班に加わりなさい。」
「すまんな。生憎、レオと既に組んでしまった。入りたいなら俺の班に入れ。」
セシリア「あたしに指図する気!?殺してやるわ。」
セシリアの魔眼が光る。
「断る。」
セシリア「ふん。班別対抗試験、覚えていなさい。」
主人公の一人称変えちゃってすみません。こっちがしっくり来たのでw