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アイスランドは刺されないらしい。

作者: RARE

でも、東京で三十人刺されたらしい。俺も今日刺された。日本中刺されまくってる。いや、海外でも刺されているらしいぞ。

ネットの掲示板でちらっと見た情報だが信憑性はかなり高い。実際男の母も刺された。幸いにも致命傷には至らなかったらしいがかなりの痛痒さを伴ったと妹と話している声が聞こえたので確実だろう。母に駆け寄り心配をしてやろうかとも思ったが母とは今朝喧嘩してしまったので部屋は出にくかった。


俺は、最近買ったって貰ったスマホを取り出して掲示板を開きながら片手でまだ新しいテレビのリモコンを取りテレビをつける。

まだ、テレビでの報道は一切無いが情報通の奴らはいち早く気づいているはずだ。俺も部屋をゲットしたばかりだが、この情報を見てからは一切部屋を出ていない。

正直恐怖だ。真実もわからず高校にも行かずに家で隠れるようにいたそんな俺に飛び込んできた朗報、それはアイスランドは安全と言う情報だ。

それが、事実なのかどうか検索してみるがソースは出てこないな。だが連続殺人犯のソースも出てこないのでこれは多分警察の情報操作だろうと一人納得する。

どうするかアイスランドに逃げる金はあるかと問われれば微妙だが片道代ぐらいは何とかある、パスポートもある。だが家族を置いていく訳にはいや、家族よりも、自分の命が最優先だ。そう思ってからの男の行動力は早かった。


男は数日分の着替えと食料、パスポート等をリュクサックに詰め込みスマホでアイスランド行きの片道チケットを取った。その間にも数回救急車のサイレンがなった。

テレビでは未だに放送されず今年は熱いから熱中症、脱水症状等に気をつけろ、とほざいているがこれは日本がもう終わりだと語っている何よりの証拠だ。

男は、空港まで新幹線で行こうかとも考えたが、新幹線で襲われたら逃げ場がないと悟り最近買ったばかりの原付きで行こうと決める。


正直空港内と飛行機の機内が安全かと問われれば疑問だがこのまま日本国内に居るよりかは安全なのだろう。


数日後、男は夏のお盆だと言うのに似合わない厚着をして、真新しい原付きにまたがるとエンジンをいれ家に別れを告げた。男はもうここに戻る気は毛頭ない。


原付きを走らせてから数十分何度か救急車やパトカーを見たのでやはり日本国内に安全なところは無いのだろうと男は思うよ。


いざ、空港に付くと原付きを乗り捨てるようにおりすぐさま空港内に入るするとかなりの人でごった返した状況だった男はこんな状況は初めてだったのでかなり焦ったが取り敢えず逃げるように空港内の男子トイレの一番奥の個室に全力ダッシュをする。


個室に付くと男は腕に付けた時計の針を見る。まだ離陸まで数時間あるので厚木の上のジャンバーのチャックを少し開けるとリュクサックの中から一本の包丁を取り出す。

男は最悪の状況を想定していた。だが男には不思議でならなかった日本国内だけでももう数百人が刺されたという情報が何処かのネット掲示板に書かれていたのになぜ皆気づかないのかと。怖くはないのかと。

男はジャンバーのチャックを上げ直し気持ちを入れ直すと包丁を持つ両手に力を込める。


数時間後、男は離陸ギリギリまでトイレ内の個室で包丁を握り続けていた。男は恐怖で体中が熱くなるのを感じていた。離陸数分前、男は個室のトイレから飛び出すと空港内を走り手続きを手短に済ませ飛行機内に入るとすぐさま飛行機内のトイレに駆け込む。


男は離陸後すぐにトイレに駆け込むと少し落ち着いた。しかし機内に包丁は持っていけないので昔興味本位で買ったベルトのバックルについたナイフを取り出すと構える。まさかこんなところで役に立つとは男も思っていなかった。


着陸数分前男は深呼吸をするとバックル型ナイフをしまいベルトのバックルにはめるとポケットからライターを取り出して手に握る。これは、機内持ち込みが一つまでならOKと言う条件付きで男が持ち込んだものだ。


着陸数分前にトイレを出るとすぐさま席に座りシートベルトをする。だが男に落ち着きはなく汗もダラダラとたれていた。男は恐怖で、いっぱいいっぱいだった。もしかしたら隣の女が、もしかしたら後ろの男がそんな「もしかしたら」でまた心臓が潰れそうになる。


着陸すると男は直ぐに機内を飛び出し自分の荷物を取ると取り敢えずアイスランドの空港内のトイレに駆け込んみバックル型ナイフ握る。


男は深呼吸しながら自分のスマホを取り出すと日本で刺されると検索する。検索結果をながら見をしていると包丁が空港内で見つかった。というのを見つけやはり日本を出て正解だったと男は安堵しバックル型ナイフを戻さずポケット内にしまうと男はトイレから出て行く。


男の見ていたネット掲示板の一番最初の文を読み上げるとそこには【今年の夏熱すぎて蚊少ないらしいけどワイ氏刺され死亡】と言う一文だった。

ども、作者です。

今回はツイッター上でアドバイスをしてもらい地の文のみで書かせていただきました。

これを、すると地の文能力とでもいいましょうかが上がるらしい。

内容はまぁ普通ですがサクッと読める短めなのでよければお読みください。

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