表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

鳥篭

作者: ちとせ

貴方はもうすぐ死ぬ、と目の前の老婆は言います。


ああそうですか。


遂に、遂にこの檻から抜け出すことができるのか。


いやー、今まで長かった。


中学から受験させられて、高校を退学し、今や23歳ただのフリータ。


長かったなー。


感慨に浸っている僕を置いて、老婆は言います。


実に羨ましいね、と。


ああそうだろう、そうだろう。


さぞ羨ましいことだろう。


生い先が長いのやら短いのやらわからない老婆とは違って、僕はもう死が確定しているのだから。


いつ死ぬのかと不安に駆られる人生なんて過ごしたくはない。


今度は悦に浸っている僕をしり目に老婆が笑います。


御馳走様、と。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ