プロローグの続き
誤字修正してません
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異世界から来た人が自分の世界の技術や文化を持ち込むのは作品にもよく描かれている
実際この世界に来た人も自分の世界の技術や文化を持ち込みたかったのだろう
しかしこれは…
「我の先祖は異世界からの旅人。この世界では英知人と呼ばれその存在が一度人目に触れればその者は崇められその知恵を、恩恵を受けるために」
「まて、今そんな話はどうでもいい。俺が聞きたいのはこの……何と言うべきか。」
「砂漠の事?」
「ああ、この砂漠はもともとこの世界では当然のようにあったもの?」
「……いいえ」
「なるほどな、森とか草原とかはもともとあったりしたか?」
「私は生まれてから一度も見たことはないけど。ええ、その通り。いま走っているこのあたりも昔は草花が生い茂った美しい場所だったそうよ」
どこかにモアイでもないか?いやイースター島でも草原はあるか。
「もう一つ質問だ。その異世界人はどのくらいの年齢でこの世界に来たかなんて聞いていないか?」
「えっとたしか若者とか何かに書いてあったような」
「若者…か」
日本人だか外国人だか知らないがとりあえず実現させることを優先したらまあこうなるよな
「そうかありがとな、とりあえずこの世界の現状の一つまみは解った。後は目的地に着いてから話そう」
「こちらから質問よろしい?質問ばかりされるのも何か嫌だから」
「ああ、出来る限り答えるさ」
「其方の名前を教えなさい」
「……その言い方質問と言うより命令じゃない?」
「早く」
「岬 康太」
「ミサキ コウタ…そう」
「あんたは?何て名前なんだ?」
「私の名は平井ギルデベルト」
「………はい?」
「平井ギルデベルトよ。言ったでしょ?先祖が異世界人と」
「なんか、なんかな~」
平井って、ギルデベルトって
平井は聞いた感じ苗字だよな。じゃあ名前がギルデベルト?どう見てもシャルロット的な顔つきだろ
「本当にギルデベルトって名前なのか?」
「ええ、両親が私につけた名前よ?何か問題でも?」
「いや、別に何も文句はないが」
「そう、何か文句の一つでも垂れてくれたら荷物が一つ減って楽だったのだけれど」
「俺を荷物と呼ぶな、お前が乗せたんだろうが」
「そうね、だから捨てるのも自由だわ」
「NOTポイ捨て、拾ったら自分で処理しましょう」
まあとにかく名前でいじるのはやめておこう。
さて、そろそろだな
だんだん近づいて来たビル群を見て俺はこれからの行動をどうするか考えた。
身の振り方も考えていかないと
こいつらの味方になれれば良いのだがな。
砂漠地帯 〉〉〉 第4都市 トウチ
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「うわ~、コンクリートだ」
「歩くときは車が通るからなるべく外側を歩いてね」
「あるんだ、車」
「あなたの世界の物は大体あると思うわ」
コンクリートの上に乗った途端馬車の揺れが収まった。
「ついたのか?」
「いいえ、ここで降りるけど着いてないわ」
「なんだ?歩いてくのか?」
「まさか、歩かないわよ」
「ならなぜ降りる?」
あたりを見回すとなんかものすんごいなじみのある風景だ
「東京みたいだな、悪い意味で」
「東京…ね」
「やっぱ伝わってるのか、こっちの世界の常識がどの程度伝わっているのかも知っておくべきだな」
こっちの常識が通じるならある程度やりやすいのだが
ギルデベルトの装いを見る限りだとある程度の元々の文化は残っているようだが
「それで、これからどこに行くんだ?」
「地下鉄よ」
あるんだ~、地下鉄
なんだろ、ここまで来るともう服とか手荷物持ってこなくても何も問題ないんじゃ?
まあだからって裸で砂漠のど真ん中に投下はやばいがな
「へ~、何て名前の地下鉄なの?」
「J
「OK分かったそれ以上はいい」
バカじゃないのか?まんま過ぎるだろ
「私の専用車両があるからそれに乗って2時間くらいかしら。まあ電車に乗る前に服でも買えばいいわ」
「俺はまだ裸だったのか」
「その、風が吹くたび危なっかしいから早く服でも買ってきなさい。お金はこれを使いなさい」
そう言って平井さんは手のひらサイズの包みを俺に渡してきた
「財布とかはないのか」
「馬鹿ね、予備の財布なんか持ってるわけないじゃない」
ああ、なるほどな
「包みかと思ったらハンカチか、ありがとな」
「どういたしまして」
買ってくるとするか
どんなファッションが流行りなのか
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トウチ 〉〉〉 電車内
「………」
「それにしても電車まであるなんてな、電気は魔法かなんかで補ってるのか?」
「え、ええそうね基本的には専用の術者が10人交代で補っているわ」
「そんなこともできるのか」
「それより聞きたいのだけれど」
「なんだ?」
さっきから俺の服ばかり見てるが
「その服の事なんだけど」
「これか?どっか変か?」
「ええ、そうね変だわ」
「どこが?」
「言わないと駄目かしら、自分で気づいてほしいのだけれど」
「すまないが教えてくれ、俺もまだこちらの世界の常識とか分からないからな」
「そちらの世界では。胸のあたりが大きく開いて襟が大きく立って袖に長い紐がたくさん付いた服が普通なの?」
「割と」
「嘘だ」
なぜバレた
「まあ気にしないでくれ、若気の至りってやつだから」
「大胆だな其方の若気の至り」