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プロローグ

これはあまりにもひどくない?


これはひどすぎだろ


いくらこの世界に持ち込んではいけないからって


裸でこんなところに飛ばすなんて!!!


 「なんでこんなことにぃ!!なったんだぁぁぁぁ!!」


周りには何も見えない

いや実際に何も見えないわけじゃないが。


砂、砂、砂。


一面砂だらけ

すなわち()()


裸で砂漠、砂漠で裸

=死


 「死ぬねこれ」


まだ19歳なのにな、見たいマンガもゲームも沢山あったんだけどな


嫌、まだだ

諦めるにはまだ早い!!


まずは手持ちの荷物を

、、、ない、と


周りに何か使えるものは!

、、ない


死、、、


 「ざっけんな!!このやろう!!」


声も響きはしない、建物がない証


 、、ろう


ん?今


 「あああああああ!!」


 、、ああ


聞こえる。これは!どこからだ!


 「うおおおおおお!!」


いや「うおお」っておま


 、、ぅおお!!


こっちだ!!





跳ね返ってきた声の方向に思わず走り出す

少しでも何かあるならと、垂れてきた蜘蛛の糸を必死につかみ取るように


さて少し調べればわかる有名な話だが地獄の蜘蛛の糸の話を知っているであろうか。

そしてその顛末を


 「は、裸の男性がものすごい勢いでこちらに向かってくるぞ!!」

 「げ、迎撃態勢!殿下をお守りしろ!!」

 

どうやら俺の声が跳ね返ったのはあの馬車なんだな。

すんごい豪華な馬車だな。

うん、そんな馬車に裸で突撃か


再び思い浮かべる死


蜘蛛の糸は目の前でぶっつりと切れ、俺は再び地獄に舞い戻


りたくない!!!


 「たっすけてくださーーーーい!!」




土下座

初めてしたな、しかもスライディング土下座。


 「な、、何してる」

 「いや、、あの」


言葉は通じる

後はここからどう蜘蛛の糸を掴み直すか


殿下?

偉い人の事だよな


あまり身分が低いと助けてもらえない可能性も考えるべきか


まずは自分のプロフィールを構成

それなりの身分の方がいいよな

そうだな見て見ぬ振りできないくらいにしないといけない


、、いや無理じゃない?そもそもこの世界がどんな仕組みになっているのか分からないのに身分の高さがどうとか知らないし!!


無理じゃね?無理じゃない?無理だよね?


 「俺は!!異世界から来たものです!!」





沈黙



なんだ?何も言ってこないぞ?

こう「変人か、死ね」とか「変態か、死ね」とかないの?

いやこれ全部死んでるじゃん死にたくないのだが


 『今、なんと申した』


未だ顔の見えない貴族とやらが入っている馬車からかなり小さめだが声が聞こえた


まあ俺の目の前砂だから馬車からなのかは分からんがこもって聞こえたからそうだろう


 「い、異世界から来たものです」


そう言った数秒後、ドアが開くような音が聞こえた

この展開は処刑?嫌だから何で死ぬ事しか思い浮かばないんださっきから


 「これを早く羽織りなさい」

 「は、はい?」

 「いいから早く」


そう言われながら頭にかぶせられた布を俺は立ち上がりつつ体を隠すように包んだ


 「ありがとうございます」


そう言いながら顔を上げた先に見えた人は


何て言うかその、、


髪は腰のあたりまで伸びた艶やかな金髪のセンター分け


服装は令嬢が着てそうな普段着っぽい感じ?まあこの世界の常識知らないから俺の勝手な考え方だが


問題はここから


身長は控えめ


出るところも出てない


つまりはロリッ子



 「馬車に入りなさい、変態」

 「それ問題になりません?裸の男とロリッ子が同席とか法律に引っ掛かりません?」



~~~~~~~~~~~~




腫れぼったい頬をさすりながら俺は馬車に揺らされている


 「それで?あなたは本当に異世界から来たの?」

 「は、はいそうです」

 「そう、、、」


、、、なにか口を片手で覆いながらこちらをじろじろ見ている

その辺にしてほしい、こっちは裸なんだ


 「何か証明できるものはある?」

 「あると思います?」


出せるものと言ったら排泄物くらいだ、、、だすか?


 「ふむ、、そうか」

 「えっと、うんこしましょうか?」




~~~~~~~~~


 「いつ頃この世界に来たのだ?」

 「つひはっひへふ(ついさっきです)」

 「満ち欠けの刻か、ならばあり得るな」


2倍に膨らんだ頬はとてもしゃべれる形をしていない


 「其方は私が預かろう」

 「あふかふ(預かる)?」

 「ああ、その代わり」

 「ふぉふぉかふぁふぃ(その代わり)?」


なんだ?奴隷にでもされるのか?


 「其方の世界の話しを聞かせよ」

 「ふぉふぉひふぉいふぁふぁふぃふぁふぉふぁふぃふぇふふぁふぃふぃふぇふふぁ(面白い話とかありませんけどいいんですか)?」

 「ああ、聞かせてもらえるだけでいい」


よく聞き取れるな


俺が本当に異世界から来たのか調べるためか?


 「其方が本当に異世界人なのかどうかはそれではっきりする。、、、私のもとに来れたのは何かのえにしなのかもしれないわ」

 「ふぇ?」




 「私の家系はね。異世界人の血が入ってるのよ」




異世界は知らないものが沢山

魔法が存在しており俺の世界とは違う独自の文化がある


それを自分の知識や何らかのチートで自分好みの文化を根付かせる。そんな冒険が待ち受けているはずだった


 「あれが我が城」

 「、、、、おいおい」


砂漠の山を越えた先にあったその建物は





完全にビルだった







これは異世界に飛ばされた俺が

この異世界を否定する物語




・・・



「異世界に行ってほしい?」

「そう、君にぜひ異世界に行ってほしいんだ」

「なんで?」

「まあ、行けば分かるけどね。やりすぎちゃったんだよ」

「やりすぎた?」

「そう、だからなるべく元の形に戻したいんだ」

「は、はあ」


周りは白くなにもない


目の前には光って見えないが俺と同じくらいの身長の何かが居る


「君にはチートをあげるけど」

「けど?」

「まあ使ってみればわかるけど簡単に説明すれば知っているものを消せる能力かな」

「はい?それって魔法とかは消せないってこと?チートじゃないじゃん」

「チートだよ?ことあの世界においては」

「はぁ」

「原則とせて持ち込める物はないからね」

「はぁ。ハァ?」

「では行ってらっしゃい」

「ちょま」



そんな感じで俺はこの世界に飛ばされた



・・・



「なるほどね」


砂漠、ビル、やりすぎた



やるべきことが分かったな



まずはこの世界の現状を知るところからだ


登場人物の細かい説明は物語中に出てくるとは思いますが主人公の名前はあらすじに書いてありますので今はそれだけで


ではまた

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