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私達、冒険者として生活します!  作者: あきら・たなか
第4章; 王国狂騒編
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幕間④~カティアの友達宅訪問

 カティアは冒険者学校から30分程度離れたベルンの町の商業地区に到着する。

 そして裏通りを歩いていくとパン屋の前に到着した。


 店の前は煉瓦造りの家構えで大きなガラス窓がありハメ格子式であった、木製の窓から見える店内はまばらであるがお客がいて買い物をしている。

 店の雰囲気と扉の上に着いている鉄製の看板が昔ながらのパン屋であると外観からわかる。

 入口から漏れるパンの焼き立ての匂いが食欲を刺激して、カティアは思わず鼻で思いっきり息を吸った。

(いい匂い……)


「お嬢様、私はまた迎えに参ります。失礼の無いように」

 メリーダはそう言って頭を下げる。

「大丈夫、お行儀よくするから。あまり遅くならないから」

「はい、では……」

 メリーダはもときた道を去っていく。メイド服を綺麗に着こなした彼女の近くを横切った男性が思わず振り返って確認していた。


 フィフィも去っていくメリーダを眺めていた。

「フィフィちゃん、どうしたの? さっきからぎこちないけど」

「カティアちゃん、メイドだよ! メイド! わたしこんな近くで見た事無いもの……」

 少し興奮気味に告げるフィフィ。カティアが若干ひくほどに。


(どうしてかしら、執事もメイドも家には10名くらい居るのに……)

 

 カティアは疑問に思うが――メリーダの言葉を思い出した『お嬢様、お嬢様は町を納める領主の娘です。そんなお方が世間の常識とズレていてはダメですよ。お嬢様の常識では普通の事でも世間では違う事もありますので、その事を十分理解なさってください』――そのように言われた。


(なるほど、これが“世間とのズレ”と言うヤツね)

 カティアは何やら嬉しそうだった。

 いい事か悪い事かも判断出来すに初めての体験に興奮するしかない。

 初めて行く友達の家、そして放課後の招待、メイドに興奮するフィフィの様子。カティアは心躍る出来ごとにテンションが高めである。


「メリーダはわたしのお付きだからいつもいるわ」

「えぇ!! お付きなの、凄いね! そうだよね、カティアちゃんって令嬢だもんね!」

 さらに喰いついてくるフィフィ。目をキラキラとさせていた。

(あれ? なにかしら、フィフィはわたしと喋っていた時より興奮しているけど、メイドってそんなにイイモノなのかしら……)

 判断出来きかねない事にカティアは迷ってしまう。

「いいから、フィフィの家に入りましょう」

「う、うん、家の中はそのメイドなんていないけど……」


 フィフィは入口の扉を開けた。[カラァァァン♪]と取り付けられたベルが鳴り、扉が開く。


「ただいま」

 フィフィがそういうと店内にいた帽子を被った男性が振り向き声をかける。

「おぉ、お帰りフィフィ。遅かったな」

 中年である男性の声だが優しい広がりを持つ声だった。

「うん、お父さん、今日は訓練していたの……その、“友達”と」

「へぇ、後ろの子かい、入ってもらいなさい」


(友達! 友達に友達って呼ばれた。あわあわああ……)

 カティアは目の前の出来事に混乱に陥っている。

「こ、こんにちは、カティアです。ハジメマシテ」

 ガチガチに緊張しながらカティアは挨拶をする。


「えぇ、どうも、フィフィの友達だそうで、ココじゃあ狭いですから奥にどうぞ」

 フィフィの父親はニッコリとほほ笑んで挨拶を返した。

「は、はい……」

「行こう、カティアちゃん」

 フィフィに促されるままにカティアは移動する。

 店内は食パン一斤をそのまま置いている棚やデカイ楕円形のライ麦パン、木の実が入った変わり種のパン、少し甘めの砂糖まぶしパン等が売られていた。

 甘い香りと香ばしい香り、なにより店内の様子が非常に古めかしくそれでいて上品であった。

 キョロキョロろ辺りを見回しながらカティアはフィフィの後に着いていく。


 奥にある扉を開けると小さな裏庭に出る。さらに奥には作業をしている者がいた。


「お兄ちゃん! ただいま!」

 フィフィが手を振ると作業をしている者が振り返り優しく手を振り返す。

 なにやら言っているようだがカティア達から離れている為に聞こえづらかった。


(以外、奥に家が伸びているのね)

 カティアはそう感じる。

 

 何故かというとベルンの町では税務上の問題として間口の大きさで税を納めるからだ。店の間口(=長さ)が長いほどカネを多く取られる事になる、したがって間口は狭く、奥に長い家が必然的に多くなる。長方形で高い家が好まれるのだ。

 それはベルンの町だけでなく、ブリューシュ王国伝統の造りでもあった。


《※城塞都市と特有の問題です。敷地面積等の人口確保や生活の知恵です》


 そのまま庭を横切ると回廊にを歩く、そして木の階段を上ると2階に上がった。

 入口に扉があり中を開けるとまた廊下に出るが住居のようだ。


(1階がお店の施設で2階が住居なのね、変わった家ね……)

 見なれる設計の家に辺りを見渡しさらに奥に進んでいく。


「ここが私の部屋なの、少し散らかっているけど気にしないでね」

 フィフィが恥ずかしそうにそう言って部屋の扉を開いた。


 カティアはドキドキしながら友達の部屋を見た。

 そこは――彼女が屋敷に与えられた部屋の6分の1程度の広さしか無い。一瞬、(倉庫かしら……)と目を疑った程だ。


 部屋に入ると木の机と小物入れが置かれた棚と本棚がセットになっていて、衣装掛け用の木工スタンド製品、そして寝具(ベッド)だ。

 こじんまりしている部屋の内装にカティアは驚いた。

 自分の部屋の隣の倉庫程度の大きさしか無い事に気が付く。


「えへへへッ、小さいけど去年やっと部屋を貰ったの」

 フィフィは嬉しそうにそうカティアに報告する。

 そうして部屋の窓を開け採光と風を取り込んだ。


(これが……一般的な部屋なのね)

 辺りを見渡し部屋の天井に灯りとりようの魔道具ランプを見つけた。

 それ以外には机の上に何かある位で部屋の隅に花が育てられている事くらいだ。


「カティアちゃん、ソコに座って」

 フィフィは机にある椅子を引いて座る場所を造り、そのまま荷物掛けにバックと杖を立て掛ける。そして上着を脱いで棒に引っかけた。


 カティアは促されるままに椅子に座り辺りを眺めている。荷物はメリーダが運んでくれたので(ほとん)ど無い。


「じゃあ、お話しましょう……カティアちゃん、エヘッへへ」

 フィフィは嬉しそうにほほ笑み、部屋の隅にあった折りたたみ用の椅子を広げカティアの向かいに座った。


「うん!」

 カティアは嬉しそうに笑みを返す。





メイド、それは永遠の憧れ……。屋敷にメイドは憧憬です。

そんなことはさておいて、ベルンの町について少し語っていきましょう。

ベルンは城塞都市です。城塞というのは敵がいる証拠ですね。この場合魔物です。戦争とかも関係しますがこの国では魔物対策としての城塞です。

危険があれば守る。まさに基本です。

しかし、城塞都市を作るにはそれなりに時間と金、なにより都市計画が大事になります。道の大きさであり幹線道路の配置から商業地区、工業地区、特別地区の設定、日本で言いますと日光制限や建物の高さ、北側制限なんかもあります、つまりどの地区に何をつくるか用途制限がかかるわけです。日本ほど厳しい制限はこの世界感ではつけませんが、やはり敷地が決まっているために容積率と建ぺい率の増加は必須でしょう、基本2階建て3階建ての建物が多いですが高すぎると構造上の問題点が出てきます。コンクリートとか無い時代感ですが何より海に面してない設定です(急なネタばれすまん)その為、必須もモルタルや鉄筋、鉄骨どうするの? です。間隔で言えば大体レンガ作りで3~5階位が木造住宅と併用して限界ではないかと考えています。作り方の問題ですが地震とかは考えておりません。単体の建物での計算ですが集合住宅ならもっといけるかも、しかし30M越えは厳しいかもしれないというのが作者の考えでもあります。

 そう思わずにはいられない作者の話でした。

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