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反戦を主張すること

 現在、戦争がいかに悲惨なものか

 マスメディアが大きくとり上げている。メディア以外にも多くの場所で声があがっている。それは大体において「安保関連法案」の採決をめぐってのものだ。


 私は、これが信じられない。

 それは戦争を肯定しているからではないし。

 戦争が悲惨だということを否定したいからでもない。

 戦争は悲惨で醜悪なものである。そこに否やはない。

 私が信じられないのは、なぜ今なのか、ということだ。


 子供が銃をもち戦場に立つ、処刑と称して殺人を犯す

 空爆で街を焼き払い、戦火が消えることなく燃え続ける

 「ISILの紛争」

 クリミア・ウクライナの衝突

 「クリミア危機」

 近年に日本で報道された大きなものだけでもこれだけの暴力があった。


 「安保改正」は人を殺したか、人を傷つけたか

 真に平和を、戦争を避けたいと願うならば、今ではなく過去にもっと声を上げなければならない時期があった。日本国は平和憲法をうたっている。自分たちに関係がないなら戦争の悲惨さに声を上げる必要はないのか?

 たしかに、日本国内で戦争の悲惨さを伝えることをしても世界には届かないかもしれない。でも、それでも声を上げることこそが大切ではないのか。いつか届くと、戦争という暴力をなくせることを信じて。


 日本は(一応は)戦後70年の平和を守ってきた。

 世界では戦争・紛争が絶え間なく起こっていた。

 果たして、声を上げるべき時期は今だったのだろうか。


 私は今になって声を荒げて不戦を叫ぶ人間を信じられない。

 これまでそういった人々はなにをしていたのだろうか。戦争を見て見ぬふりをしていたのだろうか。

 自分たちに関係するかもしれないとなって、初めて上げ始めた声に、そこに本当の世界平和への願いなど宿っているとは思えない。

 そこにあるのは「自分たちの平和」ではないのだろうか。


 話は変わるが

 今でこそ、ユニセフというものは日本国内で当たり前に耳にする。

 多くの人がその意味を知っているだろう。

 真実はどうかわからないが、私は黒柳徹子氏の影響が大きいとおもっている。

 親善大使としてポスターなどに登場していたのをうろ覚えながら頭に残っているからだ。そして次第にユニセフという言葉を聞くようになった気がする。

 ユニセフの政府拠出金が削られようとしたときも奮闘し、他の方々の努力もあり1997年の政府拠出金は削られなかった。


 こうした運動の例がきちんと存在する。

 他にもNPOや個人、そして政府などが様々なことをしている。

 本当にスポットライトを当てるべきはぽっと出のミーハーたちではない。

 そういった意味では共産党は首尾一貫しているといえる。

 昔から常に反戦を叫んできていた人もいるだろう。反戦のために立ち上がってきたひともいるだろう。畑違いの人たちを追わず、そういった人々にこそ光をあててほしい。いかにも昔からやっていましたというようなまるで後付けの微妙なものもあるが、そういったものに騙されず、キチンと地道に活動してきた人に焦点を当ててほしいと思う。


 もし、今回のことで戦争反対の活動をしようとおもったのならば。ぜひとも、そういったずっと実績をひっそりと積み上げてきた団体をお探ししてほしい。どういった団体に入るか。それはじっくりと決めなければいけない。

 焦ることはない。確かに戦争で今まさに人の命が失われているという焦りはあるだろう。だが、そこで焦って「戦争反対」とは別物の団体や活動に身を投じてしまっては後戻りがなかなかできないのだ。


 こういった主義・主張には時間がかかる。時間がかかるからこそ、それを利用して醸成していくこと。それこそが大事なのだ。

 反戦なんて人類の歴史上、それほど達成されてはいない。

 だから、それだけの大きなことをやろうとするならば準備期間だって必要となる。それを理解したうえで大地に根を下ろしてじっくりと根気強くしていくしかない。無意味・無駄と罵られようと、「戦争反対」の意志を持ち続けることこそが本当の意味で「戦争反対」という沈黙の主張となる。


 雄弁は銀。沈黙は金。

 立派な大木が育つのに多くの年月が必要なように。少しずつ静かに成長していくように。じっくりと取り組み「世界平和・戦争根絶」という大木を守り育てる努力をしなければならないのではなかろうか。

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