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白金少女の物語  作者: 北野紅梅
序章 日常
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第八話 <ブルア守備戦>

空が曇っている。

時々パラパラと細かい雨が降り、人々はたまに天を見たり、手を出したりしている。


朝から晴れとも曇りとも雨ともつかない、気まぐれで無邪気な子供の機嫌のような天気であった。

フラン国の人々はこんな天気を、「赤子泣き」と呼んでいる。


そんな空模様を気にもかけず、山賊たちはねぐらを発ち、人々が朝食を終わらせる時間くらいにはブルアの町に着いた。


到着後、山賊たちは、南門の跳ね橋が五つあるうち、中央の一つだけが下がっているのを発見した。

他の四つは全て上がっているものの、一つでも下がっていれば、堀に橋をかけ、門を開けて招き入れているに等しく、町の防衛には何の意味もない。


真ん中だけ入ってくれと言わんばかりに下がっているのを、何かの罠かと警戒した山賊団は、最初の計略通りに行動する事にした。

五十づつ程の四隊に別れ、あらかじめ偵察しておいた、町の堀が浅かったり壁が低かったりする四ヵ所に散らばった。

そして、それぞれ自作してきて幾つもの梯子を掛けて町に進入した。


何の抵抗もなく浸入した山賊たちは、守備隊どころか、人っ子一人いないがらんとした町の様子に唖然とした。


そこへ、この町に宿を取り、潜入して町の情報を伝えるスパイ役をしていた山賊たち数名が駆けつけた。

スパイ達は、山賊の頭である眼帯の男の前に走り寄って手短に挨拶をした後、

「お頭が来る少し前、何隊かに別れた守備隊が、町の奴等に家の中に入るよう叫びながら、町を出て行きました」

と、自分達が見てきた事を伝えた。


守備隊が出ていったという事は、町を守る者も、組織立って抵抗して戦闘する危険もない。

労せずにお宝が手に入ったも同じである。

男達は歓声を上げて喜んだ。


「それで町の奴等はビビって家の中に引っ込んでるのか」などと笑いながら大手を振って洪水広場まで歩いた。


他方で、山サソリの頭である顔中刺青だらけの男の方にも、同じように偵察していた部下からの報せが走っていた。




山賊団の最初の目的は、町の中央にある銀行の金庫だった。


山賊たちは四方から侵入し、ブルアの町の中央に位置する洪水広場で合流する手筈だった。

そして、ここまでは予想よりはるかに順調に事が運んでいる。


広場にさしかかり、四方に別れた山賊同士、お互いの姿が見えた時、

「銀行だ!」

「俺のお宝だ!」

と、山賊の何名かが、銀行の紋章がある建物を目指して叫び、走り出した。

天秤の受け皿に、小さな星形が入った金貨が乗っている紋章の看板が掲げられている。

これは、銀行のシンボルである。

何名かがその建物へ、脇目もふらず駆け出す。

堪えきれず山賊たちは全員、銀行の紋のある建物へ向かって走り出し殺到した。


分け前はすでに決まっている。

しかし、事、ここに及んでは冷静で居られないようである。


もうすでに金の事しか見えていない男達の前に、銀行の紋の入った扉は簡単に開いた。

そして、どんどんその扉を通って建物の中に雪崩れ込んで行く。


百人はゆうに入ったであろうが、まだまだ後続が続き、山賊たちをどんどん押し込んでいく。

後ろにはまだ数百の山賊たちがいた。


さすがに、中に入って何かおかしいと思った山賊たちが止まるように叫ぶ。

「おかしいぞ!」

「いったん出ろ!」

「ここは銀行じねぇ!」

しかし、中に入れない後続は取り合えず中に入れろと怒声を上げた。


そして、あらかた山賊たちを押し込んだ所で、外から扉が閉められた。

どこからか、台車に積んだブロックやら角材やら土嚢やらが扉の前に、置かれた。


そう、山賊たちの後続は、山賊に扮した義勇兵だったのである。

一番最後の方は、もう義勇兵そのままであったが、前の方はできるだけ人相の悪い大柄な者を集め、山賊に近い汚ない格好をしていた。


広場で銀行の紋の入った建物を指差して煽ったのも、ベッヘルが連れて来た山賊上がりの彼の部下であだったのだ。

しかも、銀行の紋の付いた建物は、じつは銀行ではなく、銀行の向かいに建っている兵舎であった。

ヒーナたちは夜のうちに、本物の銀行から紋章や看板だけを削って付け替えたのだ。


扉が封じられた後、ヒーナが銀行の紋の付いた建物の前に立つ。

「私はフランのミツカイ、ヒーナです!」

ヒーナは建物に向かって叫んだ。


「欲に目のくらんだ山賊ども!あなたたちは完全に袋のネズミです!」


ヒーナは厳しい顔で大声を張り上げた。


「これからこの建物に火を放ちます!焼け死にたくなくば、自ずから地下牢に入りなさい!」


兵舎にも銀行と同じく地下がある。

だがそこは地下金庫ではなく、地下牢である。


兵舎は宿泊棟と訓練棟に別れている。

三階建ての宿泊棟は、非常事態に備え、数千の兵は寝起きできるように、一階には大広間や設計されたいたのだが、今はブルアの守備兵は百名しかいない為、各々が生活空間を広げていき、広々と暮らしていた。

そんな宿泊棟の手前、広場側に建っているのが訓練棟で、今回銀行の紋がつけられたのはこの建物である。

訓練棟の中には、玄関の広間があり、その玄関に入った正面には地下への階段がある。

その階段の左右に両開きの扉が一つづつ並んでいた。

右側の扉の向こうは体育館の倍くらいの大きさの訓練場で、真ん中には煉瓦に囲まれ砂の敷かれた練兵場が設置されている。

玄関広間の左側の扉は、訓練場の半分、体育館くらいの大きさの第二訓練場である。

第二訓練場は調理場が併設されていたせいで、今は食堂として利用されており、長いテーブルや椅子が整然と並んでいた。

玄関広間の中央にある地下へ続く階段は、地下牢の入り口である。

一階下には守衛の待機部屋が二つ、その下には罪人を収容する為の牢屋が幾つもあり、軽く百名は収容できる。

ここの地下牢の扉は格子ではなく、普通の木の扉を鉄の枠で補強したようなものである。

これは、この兵舎の面している広場町が度々洪水に襲われているのを苦慮して、少しでも水害に強くしようという事でこうなったが、逆に換気に弱く、出水時には開けられなくなり、よく逃げ遅れて死者が出ている。

罪人の間では、ブルアの町で捕まって牢に入るということは死罪と変わらないと有名であった。


「おいおい、赤子泣きの日にかよ…冗談じゃないぜ…」

訓練棟の玄関広間の真ん中に並んでいた酒樽に腰掛け、顔中刺青の男がつぶいた。

入ったこの玄関広間には何もなく、代わりにこの酒樽が十ほど並んでいた。


「この扉は簡単には開かねぇぜ…」

地下へ下りる階段の左右にある両開きの扉を殴ったり蹴ったりしていた山賊たちが怒鳴った。


「まぁ酒でも飲もうや…」

そう言って一人の男が酒樽を剣の束で割った。

すると、途端に鼻を突く臭い。


刺青の男が顔をしかめて、

「油か…しかも燃えやすい油だ」

と言ってペッと唾を吐いた。


外からパチパチと何かが燃える音がする。

既に端の方はぎゅうぎゅうの状態で、逃げ場もない山賊たちは、恐慌をきたした。


「俺たちが何をしたってんだ!まだ何もしてないだろ!」

「扉を開けろ!何としても開けるんだ!」

「バカ野郎そこを退きやがれ!」

「斬り殺すぞバカ野郎!」

玄関広間に怒号が飛び交う。

ここの扉のない左右の壁には、大きな窓が二枚づつ付いている。

窓一枚には、向こう側の人影くらいしかわからない分厚いガラスが八枚、格子にはまっている。

そこから外の様子を伺うと、出入口を封されたと同時に外側から板を打ち付けられたようで、外の明かりは見れなくなったが、代わりに板の隙間から赤い炎らしきものがチラチラと見える。


山賊の一人が斧を窓に打ち付け、ガラスを割って外へ出ようとした。

ガラスが割れた所で、火の着いた弓矢が飛んで来て、窓に打ち付けられた板へいくつも突き刺さる。

それで山賊たちは、外側をミツカイの部隊に囲まれている事を悟った。

一本の矢でも中に飛び込み、並んでいる樽に火が着いたら、たちまちに皆焼け死んでしまうであろう。


喧騒の中、刺青の男は、出入口の大きな扉の上、天井近くにある小さな窓に目をつけた。

部下に言いつけ、人梯子を作らせ、その上に乗って小さな窓から顔を出した。

そこには、弓を構えて火矢をつがえ、この建物を包囲する兵士達の後ろで、忙しなく指示を出し続ける黒髪の少女の姿があった。


「あれがミツカイの小娘か…」

そう呟いて、この窓から出てあの小娘を八つ裂きにしてやろうと考えた次の瞬間、真っ黒な点を包み込む真っ赤な炎が目の前に見えた。


顔中刺青だらけの男は、その顔の真ん中を火矢に貫かれ、人梯子から落下した。


その窓からいくつかの火矢が広間へ降り注ぐ。

窓に打ち付けた板の間からも、あるいは天井近くにある窓からも、火矢が風を切って飛び込み広間へと突き刺さった。


一部の山賊たちは地下へ逃げ延びた。

しかし、大部分の山賊は炎に焼かれて絶命した。




朝から小雨が降ったり止んだりしていた。

それでもまだ朝のうちは青空が除いていたが、今はだんだんと厚い雲が覆って来ている。

おそらくはこれから、どっさりと雨が降りそうだ。

まさに赤子がくずったり笑ったり、泣いたり眠ったりといったくるくる変わる天気であった。


ヒーナは、小雨にも構わず、焼け落ちつつある兵舎の、訓練棟の玄関広間部分を見つめていた。


訓練棟からは男達の野太い悲鳴や怒声が聞こえ、さながら悪魔の咆哮のようであった。


ヒーナの隣にいる幼い二人、セナとジュリアもまた、その様子をじっと、かたい表情で見つめていた。


周りの兵士たちには歓声を上げて勝利を喜ぶ者もいたが、この作戦を立案したヒーナも、仇を討つことができた二人の子供たちも、決して喜んではいなかった。

作戦に装飾を加えてより巧妙にしたベッヘルに至っては、この場にいることもない。


「気分はどう?仇を討ってせいせいしてる?」

ヒーナは二人にきいた。


「うん、最初はそうだった。ザマァミロだと思ってた…」

炎を見ていたセナはそう言いながらヒーナを見つめた。

「でも、なんだか悲しくて寂しい…。何でだろ?ねぇミツカイ様、何で寂しいの?」

セナの隣で手を握っていたジュリアも、ヒーナをまっすぐな緑の瞳で見つめていた。


「その感情だけは覚えておいて。これで仇討ちは終ったのよ…」

燃え盛る炎の熱が頬を紅潮させる中、ヒーナは二人を見つめた。


「これからは怨みを晴らすことも、仇を討つ事も忘れなさい。そして、これから生きる事に向き合いなさい。ハッキリとしたい事が決まるまで、アンナのお手伝いをしているといいわ…」


ヒーナの言葉は、二人の幼い耳には届いただろう。

しかし、その真意を理解してちゃんと前向きに生きて行けるだろうか。


不安な表情で二人を見つめるヒーナに、

ジュリアが、

「わかったよ、仇討ちは終わり。これから、アンナ姉ちゃんのお手伝いをすばいいのね」

と、細い声で答えた。


ヒーナは少し微笑んで頷いた後、眉を寄せた険しい表情で炎をにらんだ。

訓練棟はいよいよ焼け落ち、空はいよいよ泣き出しそうであった。




呪い藤の頭である眼帯の男は、ブルアに入って来た時に乗り越えた防壁に、なんとかたどり着いた。

銀行へと先を争って走る男達の一番後ろから、冷静に広場を眺めていたのであったが、山賊の数が倍近くに増えている事に気付き、二十ほどの部下を率い連れて、広場から離れ、建物の陰に隠れて様子を伺っていた。


新しいミツカイが名乗ってからは、汚くて臭い裏路地を隠れながら走り、やっとここまでたどり着くことができた。


梯子を掛けて越えてきた壁はこの角を曲がってすぐだ。


眼帯の男は手下の一人に、その様子を見てくるように指示すると、一息つきながら、大きな背負い袋を背負っている部下に向かって、

「おい、水だ!」

と、偉そうに命令した。


言われた手下は袋を下ろして、中から木の筒と胃袋のような形の革袋を出した。

革袋の先端のコルク詮を抜いて、筒の中に水を注ぐ。


眼帯の男は、その水を受け取りながら、

「呪い藤も半分になったか…」

とうなった。


そして、

「見てたかお前ら?」

と声をあらげた。


手下たちは何を聞かれたか分からずに間抜けな顔で眼帯の男を見た。

「骨遊び一家、奴等はミツカイの手先だ…」


「ホントですかい!?」

手下の一人が間抜けな顔で間の抜けた声を出す。


「あぁ、銀行へ誘導したのも奴等だし、最初に走り出したのも奴等だ」


「じゃあ、あの中で焼かれてるじゃないですか…」

手下がそうきき返した後、水を飲みながら、

「いや、死んじゃいないだろう。奴等の一人がミツカイに報告をしてるのを見た。中に入った奴等がだ…」


実際、骨遊びという山賊団はベッヘルの部下だけで構成され、山賊たちの動向を探っていた潜入部隊だった。

ベッヘルが山賊団の様子をいち早くヒーナに伝えられたのは、このスパイ活動による。


そして、彼等は山賊を銀行へ誘導し、玄関広間に入ってから第二訓練場の扉を通ってそれを塞いだ。

その後、第二訓練場に併設された調理場を通って裏口から外へ出たのである。

ご丁寧に、板を何枚も打ち付けた扉が破られないように、その前に並べたバリケードのテーブルや椅子には、油をかけて火を放っていた。


「頭ぁ!大変ですぜぇ!」

角を曲がった先にある防壁の様子を見に行かせた手下が、血相を変えて戻って来た。


「は、梯子のむこうに、し、しゅ、守備隊が五十ほどいます!奴等、待ち伏せてやがった!」


ブルアの守備隊長ライズは、町から出たが逃げた訳ではない。

山賊たちの逃げ道を塞ぐ役目をしているのだ。

ここの堀にかけられた梯子以外は全て落とし、町の南の、唯一開いている跳ね橋と、この山賊達がかけた梯子以外は、町から容易く出入りする手段を無くしていた。


「ベッヘル殿の報せ通り、ここに山賊が出た…」

ライズは少し驚きながらも、

「よし!善良なる市民にたかるハエどもを、叩き殺すぞ!」

と叫んで突撃を命じた。


兵士たちは山賊たちが浸入してきたのと同じようにして、堀にかけられたままになっている梯子を渡り、町へ入って行った。


呪い藤の男たちは、

「頭ぁ!奴等こっちへ来ますぜ、どうしましょう…」

「このままじゃ殺される!」

などと、今まさに焼き殺されている仲間の惨状が頭をよぎり、寒気と恐怖で震え上がっていた。


「お前ら黙れ!落ち着かないと俺が斬り殺すぞ!」

眼帯の男は剣を抜きながら叫んだ。


「少し考えたら分かるだろ!ここには、そこらかしこに市民ってのがいるんだ」

眼帯の男は苛立ちを隠さずに手下を睨むと、

「そこの家を襲って、市民を人質に取って、ここを出る!」

と吐き出すように言う。


手下からは、

「おぉ!」

「さすがお頭!」

と賛辞の声が上がった。


「それは面倒だなぁ~」

どこからともなく男の声が聞こえてきた。

それで、山賊達は声の主を探し、キョロキョロして家の壁に背中を預けている男を見付ける。

グレーの髪、痩せ型だが筋肉質な男が腕組みして壁にもたれていた。

革鎧なのに胸の部分が大きく開いており、金色のネックレスが見える。


「何だてめぇは?」

眼帯の男は聞きながら一歩前に出た。

その顔は険しい。


「呪い藤の頭、アンクロズだな。善良な市民を巻き込むなよ~、俺達の骨が折れるだろうがぁ…」

頭を抱えながらそう言う男を、眼帯の男は見たことがあった。


「てめぇは…ベッヘルか!」

眼帯の男はそう言いながら唾を吐き出す。


ベッヘルは山賊の間では有名であった。

何しろ、他国からの流れ者で元傭兵。なのに、同じような喰うに困っている者、山賊、海賊、盗賊を集めて組織を作り、戦争で手柄を立てそのまま国に雇われている傑物だからである。


「人質なんて取られたら、うちのかわいい女の子が泣いちゃうのよね~」

眼帯の男の話なんて聞いていないかのように、ベッヘルはそう言ってため息をついた。


「傭兵上がりの元盗賊が、何を格好つけてやがる!」

眼帯の男、アンクロズは剣を構える。


ベッヘルはそれで、山賊たちをギロッとにらんだ。

「どのみち、お前らはもう、うちの子を泣かしてるから容赦しないけどな!」

そう、言い放つと、右手を上げてまっすぐ降り下ろす。


同時に、山賊たちの頭上に弓矢が降り注いだ。

風を切る音に混じって、柔らかい肉に矢が刺さる音と、山賊達の短い悲鳴が聞こえる。

眼帯の男は咄嗟に身を屈めて矢をかわすと、抜き身の剣を振り上げてベッヘルへ突進する。


「チッ、もらしたか…」

そう吐き捨てると、左の腰に掛けた剣を左手で引き抜いて、背中に構えた。

右手は頭上に上げ、人差し指を動かし、屋根の上から弓を射る部下に、「こちらは放って置いて、下の山賊を片付けろ」と指示を出していた。


眼帯の男アンクロズは、ベッヘルに襲い掛かった。

右手に握り締めて振り上げた剣を、ベッヘルの左側から振り抜く。


それを難なくかわしたベッヘルは、左手の剣を、相手の振ってきた剣と同じ方向に振り当てて、眼帯の男の剣を弾いた。


弾かれたアンクロズの剣は、左に振り切れた。

剣が無くなって空いた隙にベッヘルは踏み込み、そのまま呪い藤の頭の首を貫いた。


「そうそう、お前はもう一人、小さな女の子も泣かした。こいつはそのツケだ。ツリは要らないぜ、とっときな…」

ベッヘルは冷たい目で膝から崩れ落ちる眼帯の男を見下ろした。


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