鬼少女
身を包むは黒き煙
私を成すは増悪と怨念
穢れた生者何者も生きては帰さない
負の想い消え去るまで永劫眠らず
ふらりふらりと輪廻を彷徨う
重く痛い枷を両足に嵌められしは一人の少女
憎しみ怨み妬み嫉み全て我が身に集え
蛇のような無数の黒き手は全てを絡め尽くす
阿鼻叫喚の地獄祭りを齎す事こそ最大の喜び
狂喜しながら引き裂き掻き出し抉り取り辺りは紅
肉塊の抜け殻から出た魂食べ赤月見上げる
足りない足りないまだまだ足りない
飛び散る血肉前髪に飛散
大切に伸ばした艶の黒髪汚し
顔と服にはお洒落な真っ赤の水玉
咲き乱れた金雀枝一つも残さず
お前との思い出など塵芥となり
黄泉の監獄で親指舐り鉄味味わう
潰れた蠅のように中身飛び散らせた人見下ろし
嗚呼血塗れの私は悦に浸る
私の体はもう真っ黒
咎人に報いが無きなら私が裁きを下さん
題材キャラクター……『秋崎琴音/鬼』。
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