第6話 ずっと一緒
彼方?
私、2年後の夏には
もぅ、いないかもしれないけど
少しの時間も大切にしていきたいの・・・
あなたと一生の思い出を
作っていきたいの・・・・
私は少しわずかな時間だけでも・・・
私は、あなたの幸せを願ってます。
彼方は海岸公園に着いた。
「・・・・奈月は・・・まだか。」
彼方はベンチに腰掛けた。
本当に奈月があと2・3年しか生きられなかったらどうする・・・?
彼方は不安が頭をよぎる。
すると、後ろから足音が聞こえた。
「彼方・・・」
奈月だった。
奈月は彼方のとなりに座った。
「どうしたの??私、びっくりしっちゃた。」
奈月は彼方に笑いかける。
(どうして奈月は・・笑ってられるんだろう・・・)
「奈月・・・風邪治った?」
彼方は優しい口調で話す。
「うん。治っちゃった♪」
彼方は下を向く。
・・・・今、奈月に嘘をつかれた・・・
「ねぇ・・・どうしてオレに嘘つくの?」
「え?」
奈月は驚いた。少し動揺していた。
「なんで?嘘なんてついてないよ・・・?」
奈月は、彼方から目をそらした。
すると、彼方が立ち上がった。
「奈月は・・・オレになんでも言ってくれると思ってたのになぁ。」
彼方は悲しそうに奈月を見る。
「もしかして・・・彼方知ってるの?私の病気のこと・・・。」
彼方は奈月に笑いながらうなづいた。
「え・・・。」
「どうして俺に言ってくれなかったの?」
「・・・・・。」
奈月は黙ったまま・・・。
「もぅ・・・いいよ。」
彼方は、公園を立ち去ろうとした。
(イヤ・・・いかないで彼方・・・私を独りにしないで・・・。)
奈月の目から涙が流れてくる。
「ぃゃ・・・・いかないで!!彼方・・・待って!!!」
奈月は彼方の服をつかむ。
「だって・・・恐かったんだもん。私の病気を知ったら、彼方は私から離れていくと思ったんだもん
もう、今までどうりに遊べないとおもったんだもん!!」
奈月は下を向き、泣く。
(かっこ悪い・・・いつものように泣いて許そうとしてる・・・私、最悪だ・・)
「本当に困るやつだね。いつも泣いて終わらせて、なんかあったらまたすぐに泣いて・・・。
で、頼ってくると思っている時に大事な事・・俺に隠して・・・。」
「ごめんなさい・・・。」
すると、彼方は奈月を優しく抱きしめた。
「でも、俺はずっと奈月と一緒だよ」
・・・ずっと一緒・・・
奈月は彼方の言葉がうれしかった。
「俺が奈月のこと嫌いになるわけないじゃん。」
彼方のハニカんだ笑顔は今でも忘れない・・・。
不器用で、でも優しくて・・・私はそんな彼方がすごくスキだったんだよ。
あー!!とうとう書いちゃいました。
これ書くの案外、楽しみにしてたんですよ・・・・
さぁ、この次はどうゆう風になるんですかね。