神々の罪3
「こんにちは!」
そうマナートに話しかけたのは世にも奇妙な神でした。
色は黒く、ずんぐりむっくりの身体。
首は無く、お腹の真ん中に大きな目玉が一つ付いていました。
女神は尋ねました。
「あんた、誰?」
「僕はローズル。霊長の番人だよ!」
朝日を告げる鶏のような明るさで彼は答えました。
マナートはしばらく黙り込んだあとローズルに言います。
「ローズルっていうのね。そして霊長の番人なんてずいぶん偉そうね。」
波乱の旅を始めようと一歩を踏み出した若い女神に、動物たちの主は答えます。
「僕は結び合わせるもの。2つに別れた心を結ぶものさ! 君はどんな心にさよならを言ってここへ来たんだい?」
「私は、安心を捨ててきた。」
幸運のもたらし手マナートは答えました。
結ばれた口、ローズルは、女神マナートの振る舞いや口調を、身体の真ん中の一つ目玉でしっかりと見ています。
そして言いました。
「ここまで来たからには、それまでいた安心には戻りたくないよね。」
「そうだよ。」
少し驚いたように女神は答えました。
そして自らの心の中の好奇心が再び成長して、未来を見通す力が、覆い隠されていることに気づきました。
女神は言いました。
「あなたのそのデッカイ目は心を見通せるんだね。私は他の場所に安心を見つけに行く。ついてきてくれる?」
「良いとも。」
小さな神はニッコリと笑って言いました。
「ついてきて。」
二人が歩いていくと森は開け、そこには教会がありました。




