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神々の罪1

陰鬱な暗い森の中を、三人の女神が歩いていました。

太母アッラートは自身の妹達に尋ねます。

「妹よ、千里眼アル・ウッザーよ。私達を脅かす何者が、この森に潜んでいるだろうか。」


時の円環を司る女神、アル・ウッザーは答えて言いました。

「姉よ、安楽の座アッラートよ。私達を脅かす何者も、この森には存在しない。海にも、空にも、山にも。私達を脅かす者はいない。」


アッラートはもう一人に問いかけます。

「妹よ、運命の末子マナートよ。いかなる障害が私達の行く末に待ち受けるだろうか。」


黒き月、末代を見据える女神マナートは答えて言いました。

「姉よ、戦いの主アッラートよ。私達は歩いていく。何者にも阻まれず、そして立ち止まることも出来ず。」


円舞の女神アル・ウッザーは言います。

「妹よ、死の盃を持つものよ。最後に終わりは訪れる。永遠に続く道などありはしない。」


欠けゆく月マナートは答えます。

「いつか終わりが来るのか、この私達の道筋は。ならば私は試したい。死と運命の女神であればこそ、私は人生の荒波に身を任せたい。果てない海を航海し、いまだ見ぬ黄金の輝きを追って旅をするのだ。」


海辺を歩く貴婦人アッラートは答えました。

「ならば行きなさい。神のようにではなく人間のように、独りで歩むのです。アース神族には用心しなさい。酒と血と黄金が好きなアース神族。女と肉を何よりも好む野蛮なアース神族には、心を許してはいけません。」


黒衣の少女マナートはその銀色の長い髪をなびかせて、二人の姉と別れました。

そして茨がはびこる道を人間のように、おぼつかない足取りで歩いて行きました。

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