絞首台の主2
湖の家の主、ミーミルは神々の王オーディンを招き入れました。
そして深い色をしたテーブルを挟んで、世界が直面している困難について話し合いました。
「ミーミルよ、あなたは知っているか。この世界が邪悪に取り囲まれていることを。“4つの苦しみ”が心を覆っていることを。」
オーディンに応えてミーミルは言う。
「私は世界の外のことを知らない。同じくらいに、あなたの心のことに関して多くを知らぬ。それはあなたがあなたの心に隠している秘密だから。」
オーディンは尚も言います。
「あなたは心がどこから来てどこへ行くのを知っていますか?」
「神々の王よ、」
とミーミルは答える。
「あなたは自分の王国からはるばるやってきた、この“吹きこぼれ鍋”にて眠りを得るだろう。眠っているときに見る夢こそが魂の井戸だ。そこには若返りの秘薬や、若者が賢者の知恵を得る草がある。」
その夜、ミーミルは家の裏にある古い井戸から水を汲みオーディンに飲ませました。
そして部屋の隅の灰色のベッドを指差し、そこで眠るよう言いました。
偉大なる神は久々に深い眠りにつきました。
神は夢を見ました。
夢の中で彼はひたすら地下へと続く長い階段を下っていました。
背後から薄明かりが差す他真っ暗な道筋の中で、オーディンは寂しく微笑みます。
「この道はどこまで続いて、どこに通ずるのだろう。ふとした時に頬を掠めてくれる風は今やない。」
オーディンが3125段目に足をつけたとき変化が訪れました。
彼は沈黙とざわめきが支配する、青い不思議な森の中にいたのです。




