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11話 新たな挑戦者

──竜の迷宮・外縁部。


唸る風が木々を揺らし、緊張を孕んだ空気が結界の周囲に満ちていた。冒険者組合の職員たちは整列し、戦慄と覚悟をその顔に刻んでいる。


「ここが……噂の“死者が出た”迷宮ってやつか」


重い足音とともに現れた、筋骨たくましい女性がそう呟いた。彼女の名は──



【ガロス】(27歳・女)

職業:魔導剣士

レベル:48

体力:680/攻撃力:590/防御力:460/魔力:380/運:211

魔法:火球、魔力障壁

スキル:魔剣《重圧のエクリプス》、詠唱短縮、気配探知



背には巨大な魔剣と魔導杖。剣技と魔術を両立する戦士だ。


「うわぁ……ここ、魔力の密度えげつないっすね」


軽口を叩くのは、素早く弓を構える青年──



【バルド】(22歳・男)

職業:狙撃手スナイパー

レベル:44

体力:640/攻撃力:410/防御力:280/魔力:150/運:320

魔法:視界強化

スキル:空間認識、クリティカルショット、感知強化



その視線は、既に迷宮の奥へと向けられていた。


「皆さん……来てくださって、本当にありがとうございます!」


駆け寄ってきたのは、冒険者組合・迷宮攻略管理班の職員──リヴィア(32歳・女)。肩で息をしながら、資料を抱えている。


「状況を説明してください」


静かにそう告げたのは、“黒の狼”のリーダーである青年──



【ユズ】(29歳・男)

職業:双剣士

レベル:50

体力:566/攻撃力:671/防御力:426/魔力:217/運:305

魔法:なし

スキル:斬撃強化、二重身、《牙影連斬》



リヴィアは震える手で書類を差し出した。


「第五階層以降、迷宮内の魔物が異常に強化され始めました。とくに第十階層では……ホワイトベア三体が同時に出現。交戦した先行パーティは、一名が戦死、四名が重傷を負って撤退しました」


「……三体も?」


「はい。Aランク級の魔物が三体。それを受けて、冒険者組合は迷宮の危険度を【A】に暫定引き上げ。封鎖を視野に入れた調査を行っています」


言葉の重みが、空気を圧迫した。


「それだけじゃないわ」


鈍く響く声とともに、鎧の音が鳴る。姿を現したのは、全身を銀の魔鎧に包んだ青年──



【セリス】(24歳・男)

職業:魔闘士

レベル:49

体力:680/攻撃力:730/防御力:500/魔力:410/運:245

魔法:爆砕波、雷撃拳

スキル:魔力強化、接近術、《魔拳・爆砕連撃》



その背後には、彼と共に戦うBランク精鋭部隊【天馬の流星】の仲間たちが続く。



【ラグナ】(25歳・女)

職業:炎剣士

レベル:47

体力:701/攻撃力:620/防御力:360/魔力:340/運:280

魔法:フレイムブレード、爆炎突

スキル:炎属性強化、突撃術、《烈火断》


【ヒルダ】(28歳・女)

職業:暗殺者

レベル:46

体力:610/攻撃力:580/防御力:250/魔力:130/運:420

魔法:幻惑術

スキル:音殺術、毒刃、《影縫》


【カイ】(23歳・女)

職業:召喚士

レベル:45

体力:705/攻撃力:240/防御力:190/魔力:620/運:300

魔法:召喚術(雷狼、火狐)、支援魔法

スキル:使い魔召喚、支援魔法、《契約陣:雷狼》


【フェリス】(34歳・男)

職業:格闘家

レベル:48

体力:694/攻撃力:700/防御力:450/魔力:120/運:275

魔法:なし

スキル:拳撃術、防御無視、《鉄山撃》



「ユズ、久しぶりだな」


「……やっぱり来たか。お前はこういう場面じゃ、絶対に引かないもんな」


拳を軽く打ち合わせる二人。互いに認め合う者の視線が交差する。久しぶりの再会である。軽く会話し、迷宮の扉を睨む。


「俺たちでやるさ。奥へ進むぞ。誰も死なせない」


「面白くなってきたな」


その言葉に、職員たちの顔がわずかに明るさを取り戻す。


「結界、開放!」


鋭い音と共に封印が解除され、十一人の影が迷宮の闇へと進んだ。


──交差する牙と翼が、動き出す。


__________


【第一〜第四階層】


スライムの群れは、彼らの前では障害にもならなかった。


「スライム五体、処理完了」


バルドの矢が次々と貫き、ヒルダの刃が背後から無音で敵を裂く。


「索敵完了。次の部屋に強魔力あり」


カイの雷狼が通路を駆け抜ける。


__________


その頃──


玉座の間。迷宮の最奥にて、一人の“存在”が職員たちの会話を視ていた。


いや、“視ていた”というより──聴いていた。


__________


「……ふーん。なんか強そうな人たちだね〜」


四は赤ん坊の姿で、玉座にちょこんと座っていた


「封鎖される前に、いい冒険者が来てくれてよかったよ」


職員たちの報告、冒険者たちの出発。それをまるで映画でも観るように見下ろしていた。


迷宮の外で起きていた出来事は彼にとって把握できる範囲であった。


「さて、今回はどこまで行けるかな?」


そして、再び画面へと視線を戻した。


__________


【第五階層:ゴーレムの間】


「硬いけど……砕ける」


セリスの拳が音を立てて連撃を叩き込み、最後の一撃でゴーレムの胸部を砕き割る。



ゴーレム(2体)

体力:20/攻撃力:25/防御力:35/魔力:11/運:12

スキル:防御壁



「やれやれ、拳で全部解決すんのやめろっての」


ラグナが呆れ、カイが回復魔法を詠唱する。


__________


【第六階層:幻影の回廊】


「魔力の流れが違う! あれは実体!」


ガロスが杖を振るい、火球が幻を焼き払う。


「この人数と連携……完璧だな」


ユズが剣を構え、前方を睨む。


_________


玉座──


「ふーん……なるほど。確かに“本気”だな、これは」


黒崎四が小さな手を伸ばし、空中に指で線を引く。


「でもさ、お前ら。まだ“命”までは賭けてないよね?」


その目が、ほんの僅かに鋭さを帯びる。


「じゃあ、次は試練。俺からの“質問”をぶつけるよ」


そう、これは遊び。だが同時に──選別でもある。


この迷宮が、彼らに何を問い、何を望むか。


その答えが、まもなく姿を現す。

名前が日本語になっていない理由は彼らの冒険者としての名前になっているだけです


次回の話の投稿は21時半します

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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